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ループメイドの復讐 〜第13王子に王冠を捧ぐ〜  作者: 紬衣琉


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5/10

05

酒屋を出たあと、リシェルはレイチェルを連れて小さな家へ戻った。


「ここが……アメリア様が暮らしていた場所かい……」


レイチェルは胸を押さえ、静かに部屋を見渡した。

エルネストはまだ眠っている。

レイチェルはその寝顔を見て、そっと微笑んだ。


「……あの子は、アメリア様にそっくりだね。

今日からあたしが守るよ。準備しておくから、あんたは行っておいで」


「お願いします。あとで合流します」


リシェルは深く頭を下げ、外套のフードをかぶった。


(……次は、情報屋)


城下町の外れ、さらに奥へ。

昼間でも薄暗い路地を抜け、古い倉庫のような建物の前に立つ。


情報屋──

前のループで何度も利用した、裏社会の“目”と“耳”。


便利だが、報酬は高い。

見返りを要求されることもある。

だが、この計画には彼の協力が不可欠だった。


(必ず契約する。今回は……絶対に)


ギィ……と扉を押し開けると、

薄暗い部屋の奥で、男が足を机に乗せて座っていた。


「……おや。珍しい顔が来たね」


低く、乾いた声。

その声を聞いた瞬間、リシェルの背筋がわずかに震えた。


前のループで、何度も聞いた声。


「久しぶりだね、リシェル嬢。

……いや、今回は初対面ってことになるのか?」


男は薄く笑った。

その笑みは、何もかも見透かしているようだった。


リシェルは一歩踏み出し、静かに頭を下げた。


「あなたの力が必要です。

報酬は……できる限り払います。

どうしても、協力していただきたい」


男は片眉を上げ、興味深そうにリシェルを見つめた。


「ほう……そこまで言うってことは、よほど大きな仕事だね。

で? 今回は何を暴きたい?」


リシェルは迷わず答えた。


「アメリア・ヴァルター様の濡れ衣を晴らし、

彼女を貶めた者たちを……すべて暴きます」


部屋の空気が、わずかに揺れた。


男はゆっくりと椅子から身を起こし、

机に肘をついてリシェルを見据えた。


「……面白い。

その仕事、乗ってやるよ。

ただし──相応の代価は払ってもらう」


リシェルは迷わず頷いた。


「覚悟しています」


こうして、

リシェルは最初の協力者──情報屋との契約を結んだ。



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