表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ループメイドの復讐 〜第13王子に王冠を捧ぐ〜  作者: 紬衣琉


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

4/10

04

三人は店の奥のテーブル席に座り、リシェルは静かに口を開いた。レイチェルとルシアンの視線がリシェルに注がれた



「……これからお話しすることは、常識では考えられないことかもしれません。

ですが、アメリア様の願いを叶えるために必要なことです」


二人は息を呑んだまま、リシェルの言葉を待つ。


「私は……エルネスト様を、この国の王にします」


沈黙が落ちた。


レイチェルは目を見開き、ルシアンは驚きのあまり言葉を失った。


「……王に……? 三歳の……あの子を……?」

レイチェルが震える声で呟く。


「突拍子もない話だと思われるでしょう。でも……アメリア様は、最後にこう言われました。

『エルネストを……お願いね……あの子は……優しい子だから……』と」


リシェルは胸に手を当て、強く言い切った。


「私は、その願いを叶えます。

アメリア様の名誉を取り戻し、エルネスト様を正当な王子として立たせ、

ゆくゆくは王位に就ける道を作ります」


ルシアンはゆっくりと息を吸い、拳を握りしめた。


「……姉上の……願い……。

ならば、俺は従う。ヴァルティアの血として……必ず力になる」


レイチェルも涙を拭い、強い目でリシェルを見つめた。


「アメリア様のためなら……あたしは何だってするよ。

アメリア様の息子を守るためなら、命だって惜しくない」


リシェルは二人に向き直り、役割を告げた。


「レイチェル様。あなたには……エルネスト様の世話と護衛をお願いしたいのです。

アメリア様の筆頭侍女だったあなたなら、あの子の世話だけではなく、教育も行えるのではないのでしょうか。そして、ヴァルティアでは侍女も武道の心得を持っておられそうで、護衛として守っていただきたいのです。」


レイチェルは深く頷いた。


「あの子は……アメリア様の宝物だからね。

身の回りの世話、ある程度の教育、護衛まで任せな」


リシェルは次にルシアンへ向き直る。


「ルシアン様には……協力者を集めていただきたい。

祖国ヴァルティアの生き残り、あなたに忠誠を誓う者たちを……もう一度、集めてほしいのです」


ルシアンの瞳に、かつて王子だった頃の光が宿った。


「……わかった。

散り散りになった仲間たちを探し出す。

姉上のために……そして、ヴァルティアの誇りのために」


リシェルは二人を見渡し、静かに頭を下げた。


「ありがとうございます。

これで……アメリア様の願いに、一歩近づけます」


レイチェルは涙をこらえながら微笑み、

ルシアンは力強く頷いた。


「すぐに動くよ」

「俺もだ。今日から始める」


こうして──

リシェルの復讐と再生の計画は、静かに動き出した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ