ある日の裏側②
~ミズーネ工房~
( ´∀`)よぅ、こないだの『天蚕の羽衣』、評判 良くて売り切れたよ! ありがとな?
ついては、また同じの 頼むわ。
(*`▽´*)あいよ!
『天蚕の羽衣』のリピート・オーダー1,000枚ねっ!
(-_- )ん……ヨロシクな。
(^o^)──と、そうそう!
娘サン、結婚するんだって?
コレ、お祝いねッ☆
( ̄▽ ̄)……こりゃ、どうも♪
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~商人 酒場~
( ´ー`)よぉ、お祝い 渡したのかい?
( ´∀`)あぁ、縁起を担いで77,700ゴールドにしといた。
( ´△`)……やっぱ、今時はカネかぁ。
(・・ ) ? モノの方が良かったかい?
( ´_ゝ`)いや、逆だよ。
昔は、ホラ……?
世界中 荒れてたし、よほど国に力ないとカネなんて紙切れ同然。基本は物々交換──カネよりモノだったからな……。
( ・3・)……なるほど。
( ´△`)結婚式と言やぁ、両家の親類 一同 集めて盃 交わした上で互助を誓う行事だが……
貧しくて ろくなモン喰えねぇ時代は、『栄養 不足で病死』なんざ珍しかねぇから、『医食 同源』……。めったに食えねぇ滋養のある ご馳走やら酒やら出してゴキゲン取ったのさ。
あと、オミヤゲに反物とか持たせてな?
( ´_ゝ`)今じゃあ、その風習も廃れてるってワケかい……?
( ・_ゝ・)それな……。
今時、もらうなら モノよりカネだってのに、相変わらず ときた。
大金持ちだと、一流ホテル貸し切って三日三晩ドンチャン騒ぎ……
一千万ゴールドは、かけなきゃ白い目で見られちまうって話さ。
( ゜ε゜;)──いっ、一千万ゴールド!?
( ´ー`)昔は街道も ろくに整備されてねぇし、遠路はるばる ようこそで、しっかり飲み食いさせて 数日は もてなしてから、オミヤゲ持たせて帰してたんだが……
( ´△`)タイム イズ マネーな この ご時世、
ホントなら式は軽く済ませて、一人あたり10万ゴールドくらいプレゼントして日帰りさせた方が、よっぽど気が利くし、お互い安上がりで時短なんだがな……?
(-_- ;) いきなり変えたら年寄りどもが 反発するってンで、まだまだ やめられないのさ。
(゜_゜;)フゥ~ン……。
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~ 半年後
冒険者 用・武器 防具 市 ~
( ;`Д´)……オイ! なにが、『天蚕の羽衣』だよ?!
とんだマガイもん、つかませやがって!
( ; ゜Д゜)え…っ?! マ、マガイもん…!?
( `Å´)そうだよ!
(;*´・ω・)──って、なんだよ?
違いが分かってねぇのかよ?
(・・;)いえ、その……
(^o^;)どうしてもってお客さんが多かったんで仕入れてみたら売り切れて……
もっかい、同じ業者サンから仕入れたんですけどね?
( ´△`)……糸 一本、ひっこぬいて燃してみな?
溶ける感じに燃えたり、黒い煙が出て臭かったら、異世界人が製法を もたらした、石油 原料の『カセン』ってヤツだ……。
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~商人 酒場~
(; `_ゝ´)……おめぇさん、ヤロウに してやられたってなぁ、本当かい?
(-_- ;)あぁ……
認めねぇ、謝らねぇ、弁償しねぇの三拍子さ……。
( ´△`;)そうか……。
実は、アイツの娘の結婚式な?
はじめは、カネをかけずに済ませるって話だったのが、婿の実家から『費えは全部 コチラで持つからハデにやらせてくれ!』って言われたんだと……。
(・・;)……?
(; ・_ゝ・)『そんなら、こっちもカネを出しとかねぇと、娘の肩身が狭くなる!』って心配したとかで、かなりカネを出したらしいんだが……。
(-_- ;)そんな大金、どっから工面したのやら……って、みんな不思議に思ってたんだよ。
( ; ´-ω-)恥ずかしい話、このあたりにゃ、まだ
『ヽ(`Д´#)ノ 都会モンは俺らより金持ちなんだから、多少 迷惑かけても──カネを騙し取っても、許される!』
って考えるヤツが多くてな?
まさかヤロウも その一人だったとは……
( ´△`;)そうかぁ……
やっぱ、『家族か?獲物か?』の世界だなぁ……。
自分の家族は大事でも、他人の家族は どうなっても良いってか……。
( TДT)こっちゃあ、信用も身代も潰れたってのによぅ……。
(´д`ι) …………。
MAB
M → (不正やミスを)認めない
A → (絶対に)謝らない
B → (死んでも)弁償しない
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『天蚕の羽衣』
2,300ゴールド。氷結 耐性。軽い。身のこなしに関する数値がプラス。肌触りサイコー☆で気分アゲアゲ……命中率や集中力がアップ。
間に立った業者がニセモノを つかませたせいで廃盤。
家蚕は、幼虫ごとカマユデにして煮殺し、無傷のマユを糸にするが、
天蚕、もとい、野蚕は、幼虫が糸を喰い千切って出ていった後のマユを使う。
後に他の商人が どこからか本物を入手し供給するも、なぜか買い叩かれてばかりで、なかなか売れず、デッドストックに……。(理由は不明)
最後は、刀鍛冶で有名な国の古都にあるオミヤゲ屋に叩き売られたっきり、供給が途絶えた。
これも、今日では幻の逸品となっている。




