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【全話 完結】令和の人斬り 《天誅》 天に代わりて、悪を討つ  作者: 虫松
第五部 死闘

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48/89

準決勝 第二試合 一回戦(上)

【令和の人斬り】

挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


【死のフラメンコダンサー】

挿絵(By みてみん)


VIPルームの巨大モニターに映し出される二人の選手

京都の地下闘技場の薄暗い闘技場の中央に、二人の戦士が入場する。



場内に響くアナウンス。

「倍率発表! 令和の人斬り7倍 …死のフラメンンコダンサー 1.5倍!」


「殺しの経験値の差か、 死のフラメンコダンサーが圧倒的に有利だな。」


金本は腕を組みながらつぶやく。


令和の人斬りこと岡崎洋介は日本刀に着物を羽織って登場した。さながら幕末の浪人といった井出立ちだ。岡田以蔵の再来を思わす暗殺人の殺気が漂う。体重差があるため手首と足首には、それぞれ5キロの錘が巻きつけられていた。


対する 死のフラメンコダンサー オリビアは、真紅のフラメンコドレスを翻しながら静かに入場した。ドレスの裾が揺れるたび、まるで血が舞うように見える。彼女の手には暗殺武器である フリスクナイフ が握られており、さらに太ももにも6本のナイフを隠し持っていた。軽やかな足運びは、まさに舞踏のごとき優雅さと殺意を宿している。


地下闘技場は中国マフィア ダブルドラゴンの金本の意向がルールだ。

金本は

「準決勝なので特設リングを用意したぞ」

そういうと金網をどかせてコンクリートにフラメンコダンサー用の舞台と演奏者と歌手を用意させてた。


「死のフラメンコダンサーに相応しい 闘いの舞台だろ」


オリビアは演奏者と歌手たちと曲の順番と歌うパートの打ち合わせを始めた。


3拍子系の曲種であれば、

・セビジャーナス

・ファンダンゴス・デ・ウェルバ


4拍子系の曲種であれば、

・ガロティン

・ティエント

・タンゴ・デ・マラガ


12拍子系の曲種であれば、

・アレグリアス

・ソレア

・ソレア・ポル・ブレリアス


オリビアはフラメンコの曲 ソレア・ポル・ブレリアスを選曲した。

ブレリアはヘレス・デ・ラ・フロンテラの最も特徴的なフラメンコの曲。「ブジェリア(bullería)」に由来しており、「ブジャ(bulla)」は叫び及びハレオ(掛け声)、「ブルレリア(burlería)」は冷やかしの意味があります。明るく、にぎやかで陽気な曲である。

早いテンポと力強いリズムが特徴で、ブレリアはフラメンコのお祭り騒ぎの締めくくりの踊りとして用いられることが多い。


オリビアは先手必勝とばかりにクルスクナイフを両手に握りしめナイフをクロスさせながら前進してきた


シザークロス!


一撃でも当たれば首を一気に、刈られてしまいそうな連続のナイフでのクロス攻撃!


そしてコンクリート壁まで追い詰めると

前蹴りをたかく振り上げ真下におろしてきた


カマキリ!(かかと落とし)


まるでカマキリの刃のように鋭く早いハイヒールのかかと落としが岡崎の頭上をめがけて高速に振り下ろされる。


岡崎洋介はギリギリで床に転がり交わした。


「逃げてバカリりネ。モット楽しめると思ったノニ、ザンネンだわ」

オリビアがつぶやく


「手加減できそうもないな、今から本気をだすぜ。これからは生まれ変わった岡田以蔵が、人殺しの貴様に天誅を下す!」


フラメンコの演奏が響く中、岡田以蔵の叫びが地下闘技場に響きわたった。


岡田以蔵は反撃に下転馬脚斬りを繰り出した。しかし、オリビアは軽やかに跳び上がり、蝶のようにバタフライスルーで宙を舞うと、蜂のようにキラビーで空中からナイフ3本を投げつけてくる。


「チッ!」


岡田は間一髪で身を翻し、再び下転馬脚斬りを放つ。


オリビアの周囲に鋭い斬撃が連続して描かれる。彼女はわずかに後退しながらも、フラメンコのステップを踏み、まるで舞い踊るように回避していく。


(蝶のように舞い 蜂のように刺すわ!)


岡田の眼光が鋭く光る。オリビアの戦場に持ち込んだ華麗な舞踏を、いかにして打ち崩すか。戦いは、さらに激しさを増していく。



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