ストーカーではない。がそう言われても仕方がない
そろそろ来るかなと思っていたところ丁度その三人が歩いてくるのが見えた。
佐藤由希と櫻井日菜と荒木楓がカフェに入っていくのを見てどこに座るのかを確認した。
正直一人でこんな小洒落たカフェに入るのは気が引けるがここは仕方ないと割り切りあの三人の隣の席に腰をかけた。
『すごいおしゃれなお店だね! 日菜よく知ってたね』
『入学式の時ここ通ることがって目に止まったんだ』
と、店のことに対しての感想を入るなり話していたところに店員が現れ注文を受けていた。
すると
『ご注文はお決まりですか?』
『アメリカンコーヒーで』
『かしこまりました 以上でよろしいですか?』
『はい』
と、俺のところにも店員がやって来た。
一人で来ていることを心の中で笑われていないかそれがとても気になったがそんな様子もなく安堵をし再び三人の会話に耳を傾けた。
『もう入学してさ一週間以上経ったじゃん? でどうなの??』
と、ニヤニヤしながら荒木楓は二人に問いかけた。
『どうなのって何がよ』
と、当然の疑問を由希が返す。
『そんなの"恋愛"よ恋愛! 気になる人とか出来ないの?』
『私はまだ何もって感じかな』
『私もかなぁ まだそんな日が経ってないし』
と、楓の質問に対して軽く受け流す二人
『じゃあ、二人はどんな人がいいの?』
と、新たに楓は話題を出す
『んー、優しい人かなぁ』
とやんわり返す日菜
『えー、それじゃわからんぞー 由希は?日菜みたいなありきたりなのはダメね!』
『え、何それ日菜ずるくない!?』
『いいからいいから!』
『ごめんね由希ちゃん!』
と、両方の手のひらを合わせて謝る日菜
『んー、じゃあヒーローとか、王子様?みたいな人』
と、答える由希。
『あはは、何それ 夢見すぎだって!』
『そう?私はいいと思うけどなぁ』
『あはは、だよね夢だよねこんなの 冗談だよ冗談』
そこで由希が反撃のように楓に切り返す
『そんなん言うなら楓はどうなのよ』
と、そこで俺は耳を傾けるのをやめて届いているコーヒーに口をつける
『ピーピー』
とアラームが鳴り響くきそれを止め少し考えていた。
先日はそれなりに収穫はあったが未だに接点を持つことが出来ていないのが大きな問題だ。
どこかで佐藤由希と接する機会を作らなければならないじゃないと情報をどれだけ集めたところで始まらないからな
朝の準備を済ませ学園に登校をし席についている。