第66話 VSセシル 2
なんで魔族なんかが。そう思った。
「知ってるさ。特殊魔法って魔法だろ」
当たってやがる。
「何処でそのことを聞いた!!」
俺は仲間内にしかこの魔法については話していない。なのに何故そこまで分かる。
「お前、なんでそんな事まで知ってるんだって顔してるぜ」
図星である。
「簡単な話しさ。昔に同じ魔法を見たことがあるだけさ」
「俺と同じ魔法の使い手がいるのか?」
「もういないがな」
もしかしたらと思ったのだが少し残念である。
「それよりもだ、お前達くらいの実力じゃ俺達に勝てないって分かったろ」
「それはどうかな? まだこちらも様子見だったし」
「そうか。なら早く本気出さないお前ら二人とも死んじゃうぜ」
「そうさせてもらうよ」
異空間収納から剛炎剣と氷魔剣を取りだ出す。
そして、体に流れる気を足に集めて先程よりも早く速度でセシルに向かって行く。
「口だけじゃないみたいだな。だが何回来ても同じ事だがな」
俺が向かってくるのを笑いながら見ている。
一旦その事は無視して切りかかるが、簡単に受け止められる。
その瞬間に魔力を流そうとするが魔力が流れない。
「また先程の魔法を使ったんですか?」
「さあな、俺は知らんがな」
一旦セシルから離れてもう一度攻めていくがセシルは避けようともせずにいる。
だが今度は先程と違い、正面からの攻撃は殺気を込めたフェイントで後ろに回り込んでいた。
フェイントだと気づいたときに少し遅くもう少しで攻撃が当たる所だったが、間一髪の所でシールドを張り攻撃を防いでくる。
「これでもダメか」
「いや~少しひやひやしましたぜ。まさか幻を見せることが出来るとは驚きましたよ」
しっかりと今の攻撃が頭に焼き付いてくれたと思った。
「ケンイチ大丈夫?」
「ああ大丈夫だよ。それよりも魔法打てる準備だけしといて」
「分ったわ」
シェリーと軽く言葉をかわした後、もう一度攻めていく。
先程と同じく正面からまず攻めていくが先程の攻めを意識しているセシルは正面よりも後ろを警戒している。そのため、正面とセシルの後ろ両方に殺気を込めたフェイントを仕掛けてみる。
セシルは正面のフェイントは無視して後ろの攻撃を防ごうとシールドを張る。だがそれも消えて右側面に俺がいる。それに気づいたときにはすでに遅く右腕を切り落とすことに成功した。
「やりあがったな」
切られた右手を押さえながら言ってくる。
「さすがにこれじゃ部が悪いな。ここでまでにさせてもらおうか」
「この状況で逃げれると思っているのか」
「そうか。闇魔法の事を知っているからもう一つも知っていると思っていたが知らないみたいだな」
にやりとした顔になるセシル。
だがすぐに、
「なんで霧化出来ないんだ」
少しずつ余裕がなくなっていき焦り始める。
それもそのはずである。ケンイチは侵入する前、王都全体に特性封じを付与した結界を張っていた。そのため、セシルは霧化して逃げることが出来ない。
「どうした。さっきまでの余裕はどうしたんだ?」
「うるせい!!」
かなり追い込まれているように見える。
今しかないと思い、セシルに接近していく。それに気づいたセシルはシールドを張り攻撃を防ごうとしてくる。右手のを切られた痛みに霧化出来ないことで集中力が切れたのか、試しに剣に魔力を流してみると剛炎剣から炎が出た。それならと思い、両方の剣魔力を流して魔法反射を付与する。それと強化を使い攻撃速度を限界まで上げる。
真上から振り下ろされた剣はセシルの張ったシールドを紙切れのように切りそのまま真っ二つに切り裂いた。
縦半分に切られたセシルはまだ意識が残っており霧化して逃げようとしている。
「シェリー魔法で止めを頼む」
「了解よ」
火の魔法でセシルの体を焼き払い完全に息の根を止めて倒す。
「これで倒したのよね?」
「ああ、そのはずだ」
気配察知にもセシルの気配は感じない。
「少し休んでから動こう。もうへとへとだ」
セシルとの戦いでかなり神経をすり減らした。フェイントを連続で使うのはかなり疲れる。
「そうね。でも私、ケンイチが戦っている間ヒヤヒヤしっぱなしだったわよ」
「心配掛けて悪かった」
「あなたが、無事ならそれでいいのよ。私が見張っておくから早く休みなさい」
「ありがとう」
俺は横になり休むことにした。
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