第30話 温泉 2
ゴブリン達は仲間がやられて怒り立っていた。
「ナイス!!シェリー。」
「これくらい朝飯前よ。それよりも残り4匹来るわよ。」
「了解。」
向かってくれ3体のゴブリンを瞬殺した。隣を見てみると、ヒョウカの方も、ゴブリンを槍で貫き倒していた。
「お疲れ!!」
ハイタッチをしながら3人の声が揃った。
「私たち強くなっているよね。」
「そう思う。」
2人は自身の実力が上がっていることを実感していた。だが、
「2人ともしゃがんで!!」
2人に叫んだ。
「どうしたのよ急に!!」
シェリーが何故か聞いてくるが、もう間に合わないと思い、
「ごめん、シェリー、ヒョウカ。」
2人に飛びかかって思いっきり押した。
それと同時に何かに吹き飛ばされた。
「いきなり押さないでよ。痛いじゃないってケンイチどうしたのよ。」
「2人が無事でよかった。それよりも早く逃げて。」
完全に油断して、強力なモンスターの接近に気づけづ不覚をとってしまった。
「あれってゴブリンキングよね。何でこんな所に。」
シェリーは足を震わせてその場から動けずにいた。
「それは、分からないけど俺がなんとかするからそこから動かないでいて。」
ゴブリンとの戦闘前に付与していた防御力アップのおかげであばらが1本折れただけで済んだ。
「ヒール。」
小声で呟いた。ヒールは回復魔法の1つで、骨折くらいな一瞬で治してしまう。
回復魔法で折れてたあばらをつないだ俺は、シェリー達に向かっているゴブリンキングに向かって行った。
「おいそこのデカ物。お前の相手は俺だ!!」
近くにあった石をゴブリンキングにぶつけながら注意をこちらに引きつけた。
「ウガー」
ゴブリンキングは叫びながら目標をシェリー達から、俺へと変えて向かってきた。
「作戦通り。」
剣を構えると同時に目の前にゴブリンキングの棍棒が迫っていた。
先ほどは不覚をとりくらってしまったが見えていれば、避けることなど容易であった。避けられたことに腹を立てたゴブリンキングが襲いかかってくる。
連続で棍棒を振り下ろし攻撃を仕掛けてくるが、それを難無くかわしていく。いくらモンスターと言えども、連続で何十回と棍棒を振り回していれば疲れもする。一瞬ゴブリンキングの動きが止まった瞬間を狙って、棍棒を持っている手を切り飛ばした。
「ウガーーー!!」
手が切られたことで悲鳴を上げた。そのチャンスを逃さずに止めを刺した。
「2人とももう大丈夫だよ。」
2人の元へと近づき声をかけた。
「ケンイチこそ大丈夫なの?」
「何が?」
「ゴブリンキングに殴られて吹っ飛ばされてた。」
「ああ、そのことか、それなら大丈夫だよ。ほらこの通り。」
軽く体を動かして見せた。
「あんたの体ってどうなってるのよ。」
「どうなってるって、最初に防御力アップの付与のおかげダメージ自体は殆ど無かったし、唯一折れてたあばらも回復魔法で治したから無傷みたいなもんだよ。」
「そう言うことだったのね。」
2人も理由を聞いて納得してくれた。
ゴブリンキングを異空間収納にしまってから、
「先を急ご、ゴブリン退治に時間かけ過ぎちゃったしさ。」
「そうね、行きましょうか。」
「うん。」
それから、しばらく登った所で湯気が立っているのを見つけた。
「ねえケンイチ。もしかしてあれじゃない。」
その場所を指さしながら言ってきた。
「そうじゃないかな。なんだか硫黄の香りもするし。」
俺の答えを聞いたシェリーとヒョウカは待ちきれずにその場所目指して走り出した。
「2人ともちょっと待ってよ。」
2人を追いかけて走り出した。
湯気の立っていた場所に温泉はあった。先に着いていた2人は湯に足を浸けてくつろいでいた。
「これすっごく気持ちいいわ。」
「いい湯加減。」
2人はそれぞれ感想を言っていた。それを聞いていて、自分もと思い足を浸けて見るともの凄く気持ちよかった。
「それじゃぁ。昼食を食べてから温泉に入ろっか。もうお腹すきすぎて限界だよ。」
「そうね。私もお腹ペコペコだわ。」
「私も。」
3人ともここまで登ってくるのとモンスターとの戦闘でお腹を空かしていた。異空間収納から3人分のお弁当を取り出して2人に渡した。
「ありがとう!!。」(シェリー・ヒョウカ)
「どうしたの2人とも。」
「ただ言ってみただけよ。」
まあいいかと思いお弁当を食べ始めた。
昼食が終わり、
「じゃぁ先に2人で入ってよ。おれそこの茂みの後ろにいるからさ。」
「何言ってるのよ。こんなに広いんだから3人で入りましょうよ。ね、ヒョウカ。」
「私もそれでいい。」
「何言ってんだよ。さすがにそれはまずいだろう。」
この子はいったい何を言っているんだ。異性で一緒にお風呂なんてあり得ないだろ。俺は見た目はまだ8歳だけど中身は18歳なのだから。
「別にいいわよ。まだケンイチは子供なんだから。ヒョウカケンイチを捕まえなさい。」
「分かった。ケンイチ君覚悟!!」
ヒョウカに捕まった俺は、無理矢理服を脱がされて温泉に放り込まれた。
「何するんだよ。」
「男らしく観念しなさい。」
「バシャン!!」
シェリーとヒョウカ飛び込んできた。体にタオルを巻いていた物の眼のやり場にとても困る光景である。
「2人とも可愛い女の子なんだからもっと行動は考えた方がいいよ。」
「ケンイチ顔真っ赤よ。なに照れてんのよ。」
「ケンイチ君の反応可愛い。」
俺の言葉を無視してからかってきた。もう何を言っても無駄だと思いあきらめて温泉を堪能することにした。
湯加減も丁度よく、山登りの疲れも、モンスターとの戦闘の疲れもお湯に溶けていくようだった。
「そろそろ上がろうか。」
日が西へと傾き空があかね色になっていた。
「そうね。もうちょっと浸かっていたいけど、夜になったら危ないしね。」
「そうだね。」
まず俺から先に上がり服に着替えた。それから、2人も上がり着替え終わると、
「さて帰るか。2人とも俺の手を握って。」
2人に手を差し伸べた。2人が手を握ってくれたことを確認してから、テレポートで家の近くまで移動した。
それから家へ入ると、
「3人ともお帰りなさい。温泉はどうだった?」
母さんが出迎えてくれた。食卓にはすでに夕食の準備がされていた。
「いいお湯だったよ。」
「とても気持ちよくて最高でした。」
「いい、お湯でした。」
「それは、よかったわ。さあさあ中にお入りなさい。夕食の準備も出来ていますよ。」
「はーい!!」(ケンイチ・シェリー・ヒョウカ)
中へと入っていた。すでに父さんが食卓にイスに座って待っていた。
「お前ら遅いぞ。父さんお腹ぺこぺこだ。」
俺達は、慌てて席に着いた。母さんもその後席に座り皆で夕食を食べ始めたのだった。
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