1話
勇者
それは人類の希望
そして人ならざる戦力を持った者。
だから許される。傲慢かつ暴虐武人な行いをしようとも誰にも止めることができない
だからこそ人間が腐っていく。最初は崇高な理想を持っていたとしても、全てを許容されると分かると人間が腐っていく
勇者チャンはその典型
だからルール違反を犯した。
なのにもかかわらず平然と清く正しく強い勇者の顔をして街を歩いている。その顔には少しのやましさも反省もなにも見当たらない。自分が世界の中心だと考えている、ルール違反をしたことすら忘れているだろう
許すまじ勇者
この手の馬鹿が現れたのは久々。僕の名前がこの世界に知られ亘るとそんな馬鹿なことをする人間はいなくなっていった
「ふざけるな!そんな金払えるか!!お前みたいな平民がこの勇者チャンに口を聞いてもらえるだけでありがたいと思え!」
あの馬鹿はそう言った
全身の血が沸騰するほど頭に来た
自分が少し力を入れればお前なんか簡単に殺せるんだぞ。その目が顔が態度がそう言っていた。
確かにその通りだ、僕に武の才は一切ない、まともに戦えば勝負にすらならないだろう。自慢じゃないが僕は剣も魔法も使えない。
しかし僕には信頼できる部下が大勢いる。その部下に命じれば奴を殺すのは簡単だ。世界が思っているほど奴は武の頂点にいるわけではない。
だがそれでは僕の気が済まない
これは僕の戦
部下に泣きついて仇をうってもらうなどということは絶対にしたくない。自分自身の力で決着をつける
ここを許せば噂が噂を呼び誰も僕に金を払わなくなる。あいつは払わなくても大丈夫だった、ならおれもいいだろう。そうなってしまう。
そうすれば僕の人生は終わり。僕がこの世界で飯を食うにはこれしかない
だから戦。だから戦争
これは自分の生存をかけた戦い、命がけの戦い
だから勇者を抹殺する。この世から社会的に抹殺する
受けた屈辱は必ず返す、お前の能力は完全に把握している。
死ぬほど後悔しろ「全面開示」の力は勇者に勝る力だ。それを身をもってわからせてやる