第23話「交錯する乳気、姉妹の誓い」
-『ちっぱい★ウォーズ! ―この世はボインが正義!?―』
第6章:解放戦線パフパフ蜂起
第23話「交錯する乳気、姉妹の誓い」
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戦火の余韻が残る《魔乳城》の外縁部。
崩れかけた回廊を駆け抜けながら、ティアは胸の奥に疼く不安を抱えていた。
「……ここが、あの人が……消えた場所……」
かつて、彼女の姉・シェリアが“増乳改造”を受けた施設の跡地。
廃棄され、今では巨乳帝国の秘密研究所《乳神殿》へと繋がる入口となっていた。
「行くわよ、スリィ、パッド、みんな!」
ティアが振り返ると、ちっぱい連盟の仲間たちが頷く。
その瞳には、それぞれの誇りと覚悟が宿っていた。
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その時――空間がひしゃげた。
次元が捻じ曲がるような感覚と共に現れたのは、爆乳八天将・第三将、
ミルグラ・オリュンピア
全身を神殿装束で包んだ乳教会の“聖母”。
その巨乳は、信仰によって支えられており、あらゆる攻撃を“愛”で無効化するという。
「ちっぱいたちよ……あなた方の信仰は貧しすぎるのです……」
ゆったりと宙に浮かぶ彼女が、手を掲げる。
すると空間全体が淡いミルク色の光に包まれ、精神を蕩けさせるような“乳圧波”が襲いかかる。
「うっ……! 頭がぼーっと……」
スリィが膝をつく。
パッドの胸元のパッドが不規則に震え、波動の影響を受け始める。
「ダメだ……このままじゃ意識が……!」
ティアも目を閉じて耐えるが、脳裏にはまた姉の幻影がよぎる。
幼い日の記憶、微笑んでくれたあの優しさ――
> 「お姉ちゃん……!」
その声に応えるように、どこかで微かな声が響いた。
> 「……ティア……後悔、しないで……」
はっとして目を開くティア。
「この声……っ!」
ティアは立ち上がる。
スーツがギリギリまで軋みながらも、彼女の拳が光る。
> 「私たちは、“愛されなくても戦える”ってこと、証明してやるッ!!!」
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必殺奥義:胸圧突覇・ソウルフレア
その拳が空を切り裂き、乳神殿の守りを砕く。
ミルグラの巨大な胸が震え、装束の奥から光の奔流が走る。
「そんな……我が乳は、神聖なのに……!」
「神にすがって誇るくらいなら、自分で信じられる“ちっぱい”で立てばいい!」
ティアの叫びが、戦場を駆け抜けた。
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