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ふたつの転生~異世界行ったら憑りつかれてたけど、どうやら賢者の転生が失敗したらしい~  作者: 半分のリング
終章 行く先の物語

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48話 あれからと

 あれから俺はセレスのパーティに入れてもらう事になった。


 加入時にエルドとひと悶着あったが、彼なりに妹を心配してのことだった。

 エルドにはどうも俺が死に急いでいるように見えていたらしく、そんな奴と一緒に居たら巻き込まれてしまうと思ったらしい。

 まあ確かに強いモンスターの討伐依頼は片っ端から請けていたと思う。

 危ない時はジェリカが何とかしてくれるから、俺にはそんな気はなかったんだけどな。


 暫く一緒に行動して、別に悪い奴ではないことは分かった。ちょっとシスコン入ってるくらいだ。拗らせている訳ではない。

 他の人にも良くしてもらっている。

 ジェリカのことはセレスにしか言ってないから少し罪悪感はある。でもまあこれは仕方ない。二人だけの秘密だ。


 いや、二人だけではないか。

 あれからエリクトルの研究もだいぶ進んだみたいだし、それにリョウヤも表に出てくるようになった。

 俺と同じ日本人らしい。まあ名前で分かるけど。

 違うところと言えば、この世界に来る前のことを全部覚えているらしい。俺と違って身体ごと召喚されたからだろうって話だ。

 なら俺の存在って何なんだろうなって思うけど、どうせ考えても解らないのだから考えるだけ無駄だ。



 帝国はあれから大人しくしているようだ。

 アリストア大森林の向こう側では何やってるかまでは解らないけど、少なくともこちら側で大きな動きは見せていない。

 何かしらの工作を行っている可能性はあるが、危ない事は止めろと釘を刺されているので俺にできる事は何もない。

 まあ帝国の化け物とは二度と会いたくないし、こっちから何かする気は起きないけど。


 帝国が表立って行動しないのは、ファンブル王国が思ったよりも強かったのが原因だろう。

 悪魔を倒したアゼリア侯爵子飼いの化け物が暴れたせいだろうな。

 ジェリカが言うには、ガインとかいう大森林で出会った化け物よりも強いんじゃないかって話だ。


 ファンブル王国は広大な領土のおかげで自国内で全てを回せるから、わざわざ大森林の向こう側まで攻め入ることはないのだろう。やっぱり平和が一番だ。



 後はアゼリア侯爵だな。あれはやり手だ。

 たまーにちょっとした依頼をお願いされることがあるが、なぜか俺の居場所がバレてる。

 試しにセレスにジョワユーズを預かってもらってたら、セレスの所に兵士が来た。完全に何か仕込まれてる。

 でも今更ジョワユーズを手放すのは勿体ないので仕方なく依頼を請けている。つまりは飼い殺しである。

 まあ俺には簡単なものばかりなので、そこまで気にはならない。金払いもいいしな。


 そのおかげって訳でもないけど、今は比較的安全な依頼を請けて生活している。

 とはいえ五人パーティなのとジョワユーズのおかげで、ダイアウルフもキラーマンティスも安全に倒せる訳で。今ならフロストドラゴンも簡単に倒せそうだ。俺じゃなくジェリカが。


 あと五年もすればエリクトルの研究も終わるだろうってことで、まったりと過ごしている。


 個人的にはそんなに急がなくてもいいんだけどなあ……。

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