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鬼の目覚め

"目覚めなさい"


"貴方にはやらねば成らない事がある"


"使命を果たしなさい"




…ここは?…俺は確か…は!?トラックに退かれて…?

何故だろう?ここはどこか分からない…だが覚えてる。ここで暮らしていることを…。

そうだ!思い出した!俺はカインだ!ティッタ村のカインだ!

ん?じゃあ俺は?思い出せない…。俺が日本で暮らしてたのは確かだ。だが詳細を思い出せない。


………まぁ、いっか。(←短絡的思考の持ち主)


ガシャ


ん?何かが落ちた様な音が…。


「カ、カイン…なの?」

「ん?母さん?何を言ってるんだよ。俺に決まってるだろ。」


あれ?俺こんな声だったっか?


「お、お父さん!カインが…カインが…。」

「どうしたんだ?母…さん…。カイン!?目が覚めたのか!?」


目が覚めた?どういう意味だ?寝てたのか?この驚き様…俺はそんなに長い事寝てたのか?

そういえば何か老けてるな、二人とも。


「ごめん。父さん。どういう状況か分からないんだけど…。」

「そ、そうか。そうだな、カインは5年も眠ってたんだからな。」

「5年!?何で俺は眠っていたんだ?」

「それが分からないんだ。5年前の成人の義でお前がシスターさん案内された部屋からいくら待っても戻って来ないから不思議に思って部屋に行ったら倒れてたんだ。」


あの時か……そういえばあの時、誰かの声が聞こえた様な気が…。

まぁ、いっか。(←短絡的思考の持ち主)


その時…


ドンドンドン!


玄関から誰かが扉を叩く音が聞こえてきた。


「た、大変だ!」

「何かあったんですか?」


何かあったから来てんだろ、父よ。


「ま、魔物が!も、森から出てきたんだ!」

「魔物!?結界が破られたのか!?」

「し、知らねぇよ。そ、それより頼む!この村で魔物と戦えるのはお前さん達ぐらいだ!」

「あ、あぁ。分かった。」


「母さん、カイン!魔物が出たそうだ!」

「魔物が!?何でこんな時に!」

「良いよ。父さん、母さん。俺は大丈夫だから。」


父さんと母さんはこの村で数少ない戦闘系のギフト持ちだ。

その上、若い頃は冒険者をしていたらしい。

だから昔から魔物が出ると村人は決まって家に来る。


「カイン。無理しちゃ駄目よ。」

「安静にしとくんだぞ。病み上がりなんだから。」

「大丈夫だよ。母さん、父さん。」

「そ、そう。それないなら良いのよ。」

「よし。さっさと行って戻ってくるか。」

「そうね。さっさと片付けちゃいましょう。」

「行ってらっしゃい。」


さて父さん達は居なくなった。

健全な日本生まれの男子に異世界に来て寝てろってのは些か無理があると思うぞ。

異世界に来てまずやることと言ったら、ステータスチェックだろ!


「ステータスオープン!」

ーーーーーーーー

HP:25/25

MP:15/15

恩恵:【鬼化】Lv1

ーーーーーーーー


ん?これだけ?少なくね?

だが、そんな事はどうでも良い!

この恩恵!…めっちゃ強そう!


「よし、さっそく。【鬼化】発動!」

『変化先を選択して下さい。』


ん?変化先?何それ。

ーーーーー

小鬼

???

???

???

???

???

???

ーーーーー


「…この小鬼ってさ、もしかして…ゴブリン?」


いやいやいや、流石にそれは無いか。無いよな?


「よ、よし。男は度胸!物は試しだ。そ、それにレベルが上がれば変化先も増えそうだし。」

『変化先:小鬼 Yes/No』

「Yesだ!」


目線が下がる。

先ほどまでの胸の高さぐらいだろうか?

体が小さく成っていくのが感覚で分かる。

腕を見ると緑色で細い。

そして俺は鏡に映った自分を見る。


「うん。これは…疑いようの無いゴブリンだな。…………嘘だろ!?」


“数分後”


「レベル上がらねぇかなぁ?」


俺はレベルアップを待って居た


「そういやMPはいくら減ってるんだ?」


ーーーーーーーー

HP:15/15

MP:10/10

恩恵:【鬼化】Lv1

ーーーーーーーー


うん。そんな事だろうと思ったよ。

変化前の方が強いじゃねぇか!!

あれ?減ってない。と、思ったら上限が下がとる!


『鬼化Lv1が鬼化Lv2になりました。』


「お、レベルアップだ。」


ギフトには大きく別けて戦闘系と生産系がある。いや、実際はもっとあるけど多すぎるから省く。


で、多分だけど俺のギフトは戦闘系の中の変化系だろうな。

ギフトはカテゴリーによって経験値の取得方法が変わる。

変化系は使用時間と魔物の撃破によって稼ぐ事が出来る。

他の、例えば父さんの剣術や母さんの火魔法は使用回数と魔物の撃破。

鍛冶や錬金術は使用回数と、色々だ。

そして特徴として取得方法が多ければ多いほど、レベルが上がりにくく。

少ないければ上がりやすい。


まぁ、全てのギフトに共通の取得方法もあるけど。

その方法は至って単純。魔物の魔石を取り込むだけだ。

魔石は魔物が持つ魔力の塊だ。だから強い魔物ほど魔力の濃度が濃い。

つまり強い魔物の魔石ほど経験値が多くなる。

けど注意しなければいけないのが身の丈に合わない魔石を取り込むと最悪死ぬ。

感覚で分かるそうだ。取り込めるか取り込めないかが。


戦闘系のギフト持ちが重宝されのはこれが理由だ。

魔石は高値で売れるから不自由の無い暮らしが出来る。


『鬼化Lv2が鬼化Lv3になりました。』


ガシャ


お、帰って来た様だ。


「お帰り。母さん。」

「カイン。ただ…いま…!?お父さん!」

「どうしたんだ、母さん。大声だして。」

「カインの部屋にゴブリンが!」

「何だって!カイン!無事か!今すぐ父さんが助けてやるからな!」

「いやいや、俺がカインだけど。」

「ゴブリンが喋った!」

「何!?ユニークモンスターか!」

「いや、ギフトでゴブリンに成ってるだけだから!」

「フン。その様な嘘で騙されると思ったか!」

「いやいや、真面目に言ってんだけど。」

「バカ言え!カインがそんな醜い姿に好き好んで成る訳ないだろ!」

「好きで成って無いから!レベルアップの為に仕方なくだよ!」


“数分後”


「まさか、カインがゴブリンに…。」

「まだ言うか!」


あのあと色々有り変化を解除したら次はゴブリンがカインに化けた!とか言い出したのだ。

そういえば居たな!見た事有る物に姿を変える魔物が!

……疲れた。


「そうかそうか。変化系のギフトを授かったのか。変化系は持ってる人が少ないからな。良かったな。」

「そうね。変化系といえばレア物だしね。確か隣国の騎士団長は竜化ってギフトを持ってるんじゃなかったかしら?」

「そういえば、そうだったな。確かその騎士団長も最初は幼竜にしか成れなかったらしいな。」

「へ~。そうなんだ。じゃあ、俺もレベルが上がれば強い魔物に成るのかな?」

「それなら、お父さん。カインにさっき魔石を使わせて見たらどうかしら?」

「それは名案だ。母さん。」

「え?良いの?」

「あぁ、良いとも。というかギフトを授かった子供に親が魔石を渡すのは当然だ。すっかり忘れていたよ。」

「まぁ、5年も寝てたしね。早速使ってみたいんだけど良いかな?」

「あぁ、分かった。今出すから少し待ってくれ。…えっと確かここに入れてたはず…お、有った有った。」

「有難う。父さん。」


魔石の使い方は簡単だ。

食べるだけだ。

父さんが出した魔石は全部で12個。念のため小さいのから食べていく。


『鬼化Lv3が鬼化Lv4になりました。』

『鬼化Lv4が鬼化Lv5になりました。』

『鬼化Lv5が鬼化Lv6になりました。』

……

『鬼化Lv9が鬼化Lv10になりました。条件を満たしたので変化先に大鬼が加わりました。』

……

『鬼化Lv11が鬼化Lv12になりました。』


果たしてこれは使ったと言って良いのだろうか?てか魔石旨い。

で、変化先に大鬼が加わったと。

大鬼ってオーガのことかな?


「父さん。変化先が増えたんだけど、早速試してみて良いかな?」

「あぁ、良いぞ。ドンと来いだ。」

「じゃあ、【鬼化】発動!」


『変化先を選択して下さい。』

ーーーーー

小鬼

大鬼

???

???

???

???

???

ーーーーー

『変化先:大鬼 Yes/No』

「Yes!」


徐々に目線が高く成っていく。

そして頭に痛みを感じた。目を開けると目の前は真っ暗だった。

いつの間にか寝て起きた主人公

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