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8話

「結城さん、今夜空いてる?」


「は?」


「一緒に飲みに行きませんか?同僚なんだし俺達もっと打ち解けた方がいいと思う」


何コイツ…


女性社員に聞こえるようにわざと大きい声を出して、この誘いを断りにくくさせてる。


「えぇ!?何で寄りによって結城さん誘うの〜。私達が誘ってもOKしてくれた事無いのにぃ」


「また結城さんが色目使って南野さんを唆したのよ!きっと部長の次は南野さんを手玉に取るつもりなのよ!」


……もうやだ。女子達も私に聞こえる声で悪口言ってきて…

何なのこの会社…ろくな奴居ないじゃない…






「…君達、結城さんを悪く言わないでくれるかな。彼女は優しいし気遣いも出来る。だから結城さんが皆にお茶を配っているんだ。君達が配るより彼女が配った方が皆ホッとするみたいだよ。

彼女がやってるのは決して簡単な仕事ではないし、彼女は君達が思っているような人間ではない。君達は外見ばかりに気を遣ってるようだけど、これからは中身も磨いた方がいいよ」


「「なっ…」」


南野楓が淡々とそう言うと、周りはシーンと静まり返った。

女子達は恥ずかしさからか顔が真っ赤になり、それ以上私の悪口を言う事はなかった。


ねぇ…さっきの部長の事といい、今の女子達への言葉といい、今日の貴方はなんかおかしいよ…


私の事なんか放っておいて、いつもみたいにエリート気取ってればいいのに…


そしたら女子達も喜ぶのに…

何で彼女達を敵に回すような事言ったの…?


何で急に優しくなったの…?


私の事…優しくて気遣いが出来るなんて…そんな涙が出そうになるような事言わないでよ…

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