勇者の悩み
偽勇者騒動があって、数日たった
村長として、今日も村の見回りをしている
今日も、見た感じ、異常は、ないな
平和が、一番だ
「むっ」
異常があった
なんか広場のほうが、光り輝いている
このまぶしさは、日光によるものでは、ない
これは、広場の椅子のところからの光だ
その光は、一人の全裸の男の股間から、でてるものだ
頭をかかえて、顔は、見えないが・・・・・・
わしには、わかる
「勇者様!」
「ああ、村長か」
「こんな、ところで、頭かかえて、どうなされたのですか」
「なに大したことじゃない、ただ、この村の冒険者の酒場を出禁になっただけなのさ」
まあ、その格好のまま、なら、出禁にもなるのもしかたない
「フッ……全裸の変態は、勇者様でもお断りと女主人に言われたよ」
鎧も服も持ち物もすべて、あのビームで、消しとんだ勇者様だが
なんで、まだ、全裸のままなんだ・・・・・・
「あの一ついいですか、服を着ないのには、なにか理由が?」
「ああ、あの攻撃で、金もすべて、なくなってしまってな、買えないんだ」
「王国からの依頼で、偽勇者の捕獲の報奨金があるのでは」
王様から、たんまり金をもらっているはずだが
「ん?勇者は、王国の依頼を受けても、金は、もらえないぞ」
「えっ!?」
「王から、いただいた金は、旅立ちの時に、もらった700Gすべてだ」
「うちの村の宿屋2日分ですか・・・・・・少ないですな」
「まあ、その代わり、王の、お言葉をもらったりする」
王様って、案外、金くれないもんなのか……
「金の輝く鎧着ていたから、王様から、金たくさんもらったり、しているのかと、思っていました」
「あれは、ふくびきで当てた」
「ふくびき!?」
「ああ」
「金持ちだから、金色鎧を着ていたのかと思っていました」
「だいたいは、冒険者と同じで、冒険者の酒場で、魔物討伐の依頼を受けて、金を稼いでいるな」
勇者と言っても、他の冒険者とそんなに変わらない生活をしておられるんだな
「だから、この町で、金を稼ぎつつ、村長の言っていた魔物を探そうとしようと思ったが、出禁になって、ちょと悩んでいたのさ」
「あっ、他の街や村の冒険者の酒場は、どうですか?」
「知ってる冒険者の酒場は、5つとも全裸での入店禁止と書かれているから無理だ」
他の冒険者にもいたんか、全裸での入店!?
「まあ、酒場の女主人から、なにか着てくれば、いれてやるよと言われたから、なにか着るものを外に出て探すよ」
「外にあるもんなんですか!?」
「ダンジョンの宝箱や魔物からGETするさ」
さすが、勇者様、一般市民では、思いつかないことだ
だが、勇者様が、こんな状況になってるのも、村を救ってもらったせいだし
まあ、ほとんど、アリスのせいだが
「勇者様には、助けられたので、服ぐらいあげますよ、わし服ですが」
「気持ちは、ありがたいが、俺は、村人から、物を受け取らないと決めているのだ」
「ええ……なぜですか?」
「偽勇者の一見で、思ったのだ、守るべき村人から、食料や服や金品をもらうことは、村人の暮らしの迷惑になるとな!」
いや服着ないほうが、迷惑なんだが
「服を1着あげるのなんて、迷惑では、ないですよ」
「フッ……優しいな村長、だが、その気持ちだけで、十分だ」
勇者様……装備は、十分にしてほしいのですが
「さて、そろそろ出ないと日が暮れてしまうな、今から、村の外に着るものを探しに行ってくるさ」
「えええええっ、その恰好じゃ、危ないんじゃないですか」
防具なし武器なし服もなし
これで、どう魔物と戦うんだ
「村長、忘れていることが、あるぞ」
「えっ」
「それは、おれが勇者だと言うことだ」
「む!?」
「勇者とは、勇気のあるもののことだ」
そう言い勇者は、立ち上がり背を向け、村の外へと歩いて行った
堂々と勇者の光を放ちながら、歩く姿は、まさに勇者であった




