表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
練習用の作品  作者: シャバゲナイト老婆
2/2

上司と部下、二人の関係

「渋谷さん!なんでこんなこともできないんですか!」


「これはシンプルにすいません」


 僕は早朝から年下の女上司に怒られていた。屈辱感は全くない。なぜなら、


「渋谷さんも28なんだから小学生の漢字くらい間違えずに書いてください!」


 怒られている内容が幼稚すぎるためだ。


 なんだか、一周まわって興奮してきたな。年下の上司に自分の無学さを罵られて。新たな性癖を発見したかもしれない。自己成長!


 僕が性的な感情になってることも気づかずに、女上司・目黒は怒り続ける。


「これは氷!木はこう書くんです!」


 と言いながら女上司・目黒はボールペンで大きく木を書く。何回も、何回も書く。あまりに書きすぎて、紙が真っ黒になってしまった。


 そんな僕たちの元に社長・恵比寿がやってきて、


「なになに、なんだこのカオスは」


 と言いながら僕たちに視線を合わせた。


「僕が些細なミスをして怒られてただけだよ」


 と僕が言った途端、女上司・目黒は僕を睨みつけて、


「些細ってなんですか!こんなの、社会人としてありえないですよ!信じられない!」


 これは100:0でこっちが悪いな……。なんか発狂させちゃったのも申し訳ないし。怒られている内容も完全にこっちが悪いし。


 と僕は反省した表情をする。僕は昔から、反省した表情をするのが得意だ。なぜだか分からないが、昔から怒られてばっかりだった。親に怒られ、教師に怒られ、全く話したこともない道ですれ違った人にも怒られた。


 怒られる体質なのかもしれない。


 低血圧・低体温・高怒られ。


 語呂が悪すぎる。そもそも僕は低血圧じゃない。朝はスッキリ起きるし、しっかり朝ごはんも作る。そしてキッチリ遅刻する。


 社会人としての能力が足りない!


 とりあえず、この場合は素直に謝罪するのが一番だ。


 僕はプリプリと怒っている女上司・目黒の方を向き、深々と頭を下げる。


「ごめんなさい」


「まあ、渋谷さんもこれから気をつけてくれればいいですよ」


 社長・恵比寿は僕に問いかける。


「あれだったら、目黒以外の社員に指導やってもらう?人間関係って合う合わないがあるから、我慢することないよ」


「いや。これは完全に僕が悪かったことだから。むしろ怒ってくれて助かってる。これからも女上司・目黒に教えてもらうよ」


 女上司・目黒は驚いた表情で僕の顔を見る。


「え?渋谷さん、今なんていいました?」


「これは完全に僕が悪かったから?」


「いや、その後です」


「これからも女上司・目黒に教えてもらう?」


「それ!なんで私のこと女上司・目黒って呼んでるんですか?」


「え?女上司だから?」


「それ、気に入ったんで今後もそれで呼んでください」


 女上司・目黒は満面の笑みだった。僕は怒られることを覚悟していた。媚びない姿勢が成功を生むこともあるんだな。


 その後も、上機嫌の女上司・目黒に仕事を教えてもらい、すっごい怒られた。


メモ:どんなに気に入られても、仕事ができないと怒られる。


前回の更新から2年くらい経ってしまいました。書くスタイルすっごい変わっててビックリです。リハビリ感覚で書きます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ