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自分便り  作者: 雨雲
1/1

1日目

母の、馴染みのある居酒屋に連れられて、飲み、歌い、喋りながら時を過ごしていた。


そこにいたのは、居酒屋を営む老夫婦、酒に溺れる女、仕事で疲れ果てた男、そして私と、私の母であった。


傍から見れば皆、仲が良いのだろうが、そこにいる者は何かを抱えているのであって、そこに踏み込もうとするのは野暮というものなのだ。



総人類、仮面を被り生きている。

私もその中の1人なのである。




ここまでは私の想像だ。

しかし、宛ら間違っていないのではないか。


つまりこんな考えの自分でありますから、人を信じる事が出来ません。

両親ですらも、きっと私を愛しているだろうとは思えど、心の底では、どこか冷めていて、信用していないのです。


居酒屋の老婆は、私の歌を聞く度に

「上手くなったね。」と、褒めてくれます。

しかし、そこで感じ取ったのでしょう。

私の、恋愛経験の浅さを。

きっとそこからなのでしょうが、色気が出せない事は自覚しています。


歌には、色気が必要なのです。

しかし、私にはそれが表現出来ない。

ですから、老婆は私に

「今、恋してる?」と聞いたのでありましょう。


前にも書きましたが、私は、人を信用出来ない性分な故に、恋など出来るはずがないのです。


私は人に恋をすることが出来ません。

恐怖さえしてしまうほどに。


ですが、人を愛することは出来ます。

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