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日本帝国記  作者: 浦波
54/55

53 人間とは

 西暦170年(皇紀770年)



 北極点、南極点に到達。

同時に南極大陸を領有化。



今まで存在は明らかになっていたが、重要では無かったので放置していた。

しかしヨーロッパ以外を領有化し、他にやることも無かったので残っていた南極大陸にも進出した。

居住地にはとても出来ないが、研究地には使えるから南極点や中部、沿岸部に基地を建設し、南極の地形や生態調査をする。

電力は風力発電で賄う。

ソーラーでは不安定過ぎて使えない。

年がら年中強い風が吹いているから発電量は稼げる筈だ。

その代わりにメンテナンスはメチャクチャ難しいがな。




 これで地球上はほぼ制覇した。

後は詳しい調査、研究をするだけで新たな領土は得られない。

ヨーロッパに侵攻すれば得られるが、別にいらないし、世界制覇なんかしても無意味だから残しとく。

何れは脅威になって敵役として役に立つ。




 ローマ帝国は順調に領土を増やしているようだ。

ダキアやカレドニアはほぼ制圧したし、ゲルマニアでは更に領土を増やした。

このまま行けば史実と違って東西に分裂はしないだろう。

まぁ分裂してる余裕は無いからな。

ヨーロッパ以外は全て日本領。

日本に対抗するには最低でもヨーロッパ統一を成し遂げなくてはならない。

このまま行けば東欧やロシアにも進出して本当にローマ帝国がヨーロッパを統一するかも。

そうすりゃ少しは日本に対抗出来るようになる。

まぁその間にも日本は更に発展するから何時追い付けるか分からないけど。




 ついでにアイスランドも領有化した。

定かでは無いが、既にギリシャ人によって発見されているが、今はまだ無人島だから今の内に手に入れとく。

確かヨーロッパ勢が本格的に進出したのは西暦870年頃。

それまではバイキングがたまに訪れていた。

かなり北に位置するからこの時代の技術で越冬するのは難しいが、日本なら何ら問題無い。

火山国で温泉ぐらいしか無いからいらないかとも思ったが、アイスランドを取らないとグリーンランドや北米にかなり接近される恐れがあるので国防上必要になったので領有化した。

軍事上重要な位置にあるから大規模な基地を建設する。

流氷の影響で冬はほとんど使えないが、軍港を築き、軍艦は勿論冬期のために砕氷船を常駐させる。

前記した通り、資源は温泉ぐらいしかないが、その湯量はかなり豊富だから温泉を掘り、旅館やホテルを作る。

それに大量の蒸気も得られるから大規模な地熱発電所を建設する。

現代同様、水力と地熱だけで電気を賄える。

とんでもなく寒いから建物は暖房設備や断熱性を充実させないと凍死する。


しかしこれで大西洋の守りは万全になった。

この世界では国際的な領海法は無いから日本が勝手に定められる。

だから排他的経済水域も領海扱いにし、日本領土から200海里以内に近付いたら領海侵犯とみなして無警戒で撃沈する。

現代ではポルトガル領のアゾレス諸島やマデイラ諸島等も既に日本領土になってるからヨーロッパ勢が大西洋に進出するのはかなり難しい。

ヨーロッパ勢が大西洋を横断するのに一切補給は見込めない。

何故ならヨーロッパ付近や地中海以外の全ての島や大陸は日本領土になっているから近付けば沈められる。

領海の隙間をぬって大西洋に出られたとしても、大西洋の島々は全て日本領。

そのため補給は出来ない。

現代のような船ならそれでも頑張れば世界一周すら出来るが、この時代の船では不可能。

例え千年後ですら不可能だろう。

ちなみに大西洋の他にも、北極海付近のスヴァールバル諸島やノヴァヤゼムリャ島、ゼムリャフランツァヨシファ諸島なども領有化したから北に行く事も出来ない。

だからヨーロッパ勢が進出出来る海は地中海の日本領海以北と北海、バルト海、黒海ぐらいだ。

まぁ黒海もほとんどは日本領海だが。

ヨーロッパは沿岸部だけ。

流石に地中海や黒海にまで200海里法を適用するとヨーロッパ勢が海に一切進出出来なくなるから勘弁してやった。

一応ジブラルタル海峡やボスポラス海峡も通行は認めている。

それでも認めているのは沿岸部に沿っての航行だけで、近付いたら撃沈する。

まぁ、今はまだ海に進出する余裕は無いから大して問題にはならない。

一応ローマ帝国には地中海や黒海、大西洋等の日本領海を記した地図は渡している。

そして領海を侵犯したら無警戒で拿捕、攻撃するとも伝えた。

ヨーロッパ周辺しか書いてない地図だけど十分だろう。

一応これで警告した事にもなる。



ちなみにボルポラス海峡やケルチ海峡など他国との国境沿いには民間施設や居住地は一切作らず、侵攻防止のために基地を建設した。

それに例え海峡で分断されてても要塞線を築き、ヨーロッパ側から日本領内が見えないようにした。

例え見られても基地しかないからどってこと無いが、完全に分断したいから高い要塞線を築く。

ベルリンの壁よりも高く、分厚い壁で完全に分断する。

これで例え聖地奪還のために十字軍を派遣して来ても簡単に潰せる。

ちなみに国境沿いは軍の施設なので観光は禁止。

ていうか国境沿いは完全に基地になってるから街など無い。




 地上にもうこれ以上進出出来る地域が無いから次は宇宙へ本格的に進出する。

宇宙ステーションを作って宇宙での実験はしているが、本格的な宇宙進出はまだしてなかったからとうとう始める。


先ずは軌道エレベーターの建設。

これで宇宙に行くのが格段に楽になる。

次は新型ロケットの開発をして月への進出、基地建設だ。

宇宙には計り知れない程の膨大な資源と未知の資源、生物などが沢山ある。

ヨーロッパが地上の統一をしている最中に日本は太陽系制圧を目指す。

今はまだ不可能だが、そのうち宇宙移民さえ出来るようになるだろう。

このまま人口が増え続ければ地球はパンクする。

だからヨーロッパが人口過多でアメリカに移住したのと同じで、新天地を目指す。



目標としては地球に比較的環境が近い火星の開発だ。

それじゃなきゃガンダムみたいにコロニーを形成する。

何れガンダムの連邦と帝国みたいに戦争になるだろうが、そんなの知った事か。

多分その頃には俺は死んでるし。

俺の死後ならどうぞご勝手にコロニー落としでも何でもやって下さい。

そうすりゃまた人類は進化出来る。

所詮人間は争いの中でしか進化出来ない生物だ。




 あ、でも宇宙の前に南極やツンドラ地帯、砂漠など極地の開発をした方が良いな。

どんなに人間の居住地に向かないとしても、宇宙に出るよりは遥かに楽だ。

それに極地に恒久的な都市を築けるようになれなきゃ、他の惑星に進出するなんて不可能だ。

だから宇宙よりも先ず、地球上の開発をする。

南極に地下都市を建造し、南極を人が住めるエリアにしてやる。

現代ではコストがかかり過ぎるし、儲からないからやってないがこの世界には俺がいるから、儲かるか儲からないかはそんなに重要じゃない。

南極はあんなにデカイんだ。

活用しない訳にはいかない。

それに緑化が難しい砂漠だって、ドーム型のコロニーでも築けば居住出来なくは無い。

水や食料など問題点は山ほどあるが、これが解決出来なきゃ宇宙進出など夢のまた夢。



やっぱり宇宙進出はまだ当分先だ。

先ずは地球上で開発出来る所を開発しなくては。


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