37 アメリカ大陸制覇
紀元前10年(皇紀590年)
ボリビア、パラグアイ、ウルグアイ、アルゼンチンを領有化。
遂に南米を支配し、アメリカ大陸全土を制覇した。
勿論ガラパゴス諸島やフォークランド諸島等の島も領有化した。
長かった。
完全制覇にまで150年もかかったからな。
この時代としては驚異的だが、近代化した日本ではかなり時間がかかった。
ヨーロッパ勢のように強硬路線なら多分半分以下でも出来ただろうが、日本は基本的には融和政策だし、じっくり念入りに開発していくからどうしても時間がかかる。
まぁおかげ海外県でも支持率はかなり高いがな。
これでいよいよ本格的に動き出す。
今まで侵攻にただ耐えていたが、ようやく反撃に移る。
次はインドだ。
既に仏教やカースト制度が出来てるから支配は難しいが絶対必要になるから手に入れる。
先ずは師子国だ。
スリランカを確保出来ればインドへの輸送経路が確保出来る。
それさえ出来ればミャンマーから一気に侵攻して占領してやる。
そうなると遂にパルチア(ペルシア)王国やローマ帝国とやり合う事になるな。
イランは原油が豊富に取れるから必要だし、アフリカ北部も原油が取れるからいる。
地中海の抑えにも使えるしな。
しかしやり合うなら準備が整ってからが良い。
別にヨーロッパやイランを蹂躙するのは簡単だが、イランはともかくヨーロッパにはそれほど価値は無い。
ヨーロッパは民族が多すぎて統治には向かないし、そんなに資源が多い訳でも無い。
だからはっきり言っていらない。
最終的にはローマ帝国をヨーロッパに追い返すが、出来るならそれはアフリカ大陸で拠点を築いてから一斉に侵攻した方が楽に済む。
一方、パルチア王国はローマとの緩衝材として欲しい。
パルチアを滅ぼすとローマと接する事になり、面倒だ。
アフリカ大陸に進出しながらローマを牽制するなんてヤダ。
ただでさえ開発に時間がかかるコンゴ等に力を注ぐためにローマは後回しだ。
現代のように世界中ではないが、日本は発展し、木材を大量に使うから森林が減ってきた。
このままじゃ砂漠化が深刻化するし、山の保水力を戻すために各地で大規模な植林を開始した。
今までも植林はしていたが、切った分だけ植えていた。
しかし今回は将来砂漠化するだろう地域にも植林し、森林を増やす。
これで砂漠化や温暖化を多少なりとも抑えられるだろう。
植林の際に保水力を高めるための物も巻くから元々が劣悪な場所でも森を形成出来る。
ちなみに史実の日本みたいに早く森を回復させるために成長の早いスギの木を植えまくって花粉を飛散させまくるような事はせず、樫、ナラ、ブナ、松など様々な木を植林する。
スギ花粉のアレルギーを持つ俺には花粉の時期は耐え難いからな。
この世界の日本では現代日本のようなマンションやアパートの礼金や更新料は無い。
ていうか存在自体が意味分かんないからな。
何で部屋を借りてやる側がお礼の金を払わなきゃいけない?
それに毎月家賃払ってるのに更新のための金を更に払う事も意味分かんない。
敷賃と家賃だけで十分だろ?
キャバクラやホスト、ソープなど風俗業関係者の定期検診を義務化させる。
この世界ではゴムさえちゃんと着ければ本番行為も認められるが、絶対「追加料金払うから」とか言って生でもやりたがるから規制は無意味。
だったらせめてエイズとか性病の拡大を防ぐために定期検診を義務化させる。
免許証みたいにちゃんと国公認のカードを発行する。
もし定期検診をサボれば解雇されるようにし、きちんと定期検診を受けているなら助成金を受け取れるようにする。
これなら受けない奴はいない。
それでも受けないのならきちんと認可を受けた風俗店には就職出来ない。
ちなみに日本では売春など非合法な風俗は重罪に指定されている。
売春は常習性が高くて矯正不可能な罪であり、更には性病を撒き散らす可能性も高いので死刑になる。
あまりにもリスクが高いから非合法な売春をやりたがる奴は少ない。
伝染病予防や国民の健康維持のために、一等国民は最低でも年1回の人間ドックを義務化させる。
大抵どこの会社でも定期検診として人間ドックを受けさせるが、はっきり言って面倒なので余程健康に気を使って無きゃ受けたがらない。
会社が受けるよう命令しないならまず受けないだろう。
だから国が義務化させるしかない。
国民健康証制度を制定。
健康証明書としてカードを発行し、免許証の更新みたいに国から定期検診を知らせる手紙が届くようにする。
病院を受診する際には保険証と一緒に健康証明書を提示しなくてはいけない。
提示しないと医療費を全額負担しなくてはいけない。
このカードには定期検診の他にもその人の医療記録も入っているので、カードをスキャンすれば病歴や薬の処方記録が簡単に分かる。
いちいち面倒で長ったらしい問診をかなり省けるようになる。
年1回の人間ドックの費用は国が負担する。
更に、3ヶ月に1回簡易的な検診(問診、視力聴力検査、血液検査、尿検査、胸部腹部CT撮影)を欠かさなかったなら医療費が5%安くなる(検診料は国が負担)。
ちなみにこの日本も医療費は保険を使えば3割負担になる。
ちゃんと定期検診を欠かさないなら大した病気にはならないし、なったとしても早期に治療出来るから生存率は高い。
これなら伝染病の拡大を防げ、平均寿命も長くなる。
国の負担が大きいが、高額医療の保険料を払うよりは良い。
更に、検診を受けに病院に患者が殺到するだろうから大病院には検診専門の科を設立し、地方とかには検診専門の診療所を建てる。
人間ドックみたいな詳細な検診なら大病院レベルの設備が必要だが、簡易的な定期検診なら診療所レベルで問題無い。
ヤバい病気が見つかったら紹介状を書いて大病院に回せば良い。
しかしあまりにも高齢者が増えても困るので多少減らす。
もしアルツハイマーや末期ガンなど、不治の病にかかった場合は安楽死を選択する事が出来る。
つまり尊厳死を肯定するのだ。
長く苦しい闘病生活が嫌ならば、痛みも感じないように薬物で安楽死も出来る。
基本的に本人の意思が必要だが、アルツハイマーなど判断が出来ない場合は家族の意志が優先される。
家族だってアルツハイマーの病人を介護するのは大変だし、金もかかるから積極的にはやりたがらない筈だ。
それに脳が萎縮し、自分を失うぐらいなら、まだ正気を保っている内に終わりたい。と思う病人も多い筈。
ちなみに安楽死に年齢制限は無い。
しかしだからと言って誰でも安楽死を選べる訳では無い。
アルツハイマーや末期ガンなど、どうしようも無い場合に限り許可される。
鬱病など精神的に死にたがっても許可されない。
基本的に肉体が無事なら安楽死させる必要は無いからな。
それでも死にたきゃ勝手に自殺すれば良い。
ちなみに、自殺を推奨している訳では無いが、「医療の発展のため」という名目で人体実験の検体を募集している。
自殺傾向にある患者に医者が紹介したり、自殺支援サイトに「最後に人の役に立って死にたい。という方募集」みたいな広告を出した。
おかげでデータ的には自殺者は激減した。
死にたい奴は自分から検体になりにくる。
やっぱり何となく、死ぬならせめて最後に役に立ちたい。という願望があるから積極的に志願してくる。
おかげでこっちも検体が豊富に確保出来て万々歳だ。
自殺志願者ならいちいちマウスや犬とかで試さずに、いきなり人間で試しても問題無い。
より正確なデータが取れるから医療技術は更に進歩する。
健康な奴なら臓器移植にも使えるからな。
だからと言ってこれも志願した者全員、という訳では無い。
投薬治療をすれば治る可能性があるなら施設に入れて治療する。
検体にするのは最早治療不可能な奴や、犯罪性が高い精神病な奴、何度も自殺未遂を繰り返している奴など、どうしてもない奴だけだ。
そういう奴等は最後に役立って貰う。




