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日本帝国記  作者: 浦波
37/55

36 ブラジル制覇

 紀元前50年(皇紀550年)



 ブラジル、ペルー、チリを領有化。



予想通りかなりの時間がかかった。

沿岸部の支配は早く終わったが、アマゾン奥地などのジャングルが濃い部分にかなり手間取った。

何せ橋をかけても洪水やポロロッカで簡単に壊れる。

だからアマゾン川に橋を架けないのかと納得したよ。

どんなに頑丈な橋を架けても自然の脅威には勝てない。

仕方ないからボートや水陸両用車で渡るしかなかった。

でもまぁ、その努力のおかげアマゾンの奥地にも進出し、確認出来る全ての部族を従える事に成功した。

別に小数民族に日本人化しろと強制はしないが、便利な生活は体験させる。

今まで食べた事の無い食べ物や、オールを漕がなくて良いモーターボートの便利さ。

弓矢が比較にならない武器。

その他様々な物を見せ、「興味があるなら来い」と誘う。

本格的な勉強なら沿岸部に来ないと無理だが、基礎教育ならアマゾンに建てた小中学校で勉強出来る。

残念ながら義務教育だから小数民族も寮に入れ、日本人化の洗脳教育はさせる。

その後にまた元の生活に戻るならそれでも良いが、一旦便利な生活を体験した人間が元の過酷な生活に戻れるかなぁ?

こればっかりは何処の人間でも一緒だ。




 ペルーとチリも領有化したからこれで太平洋の部分は完全制覇だ。

パナマ運河も完成したから大西洋にも進出出来るようになったし。

と言っても大西洋はあんまり興味無いんだよな。

邪魔なヨーロッパがあるから。

まぁヨーロッパ勢の主要な植民地はその前に取るからどうしようも無いけど。




 領有化したんだからお目当ての資源の採掘を始めた。

ブラジルだけではなく、ペルー、チリも有用な資源国だ。

経済が未発達だから採掘は進んでないが、キチンと採掘すればかなりの金になる。

本当、アメリカ大陸は宝の山だね。




 50年も経ったから兵器は一新した。


戦車はT-80から90式戦車に変わった。

やっぱり日本の戦車と言ったらこれだし、高性能、小型という優れた利点が多いから日本式にした。

命中精度がかなり高いので訓練で度肝を抜いた。

T-80と戦わせたけど、決して劣ってない。




 戦闘機も変わり、F-4EからF-15Cに変わった。

他にもマルチロール機としてF-16Cも開発。

これで本土の防衛能力は更に上がった。


空母艦載機も変わり、F-14トムキャットやF/A-18Cホーネットになった。

更に、最も使っている攻撃機を強化するためにA-10サンダーボルトも開発した。

今まではAC-130をメインを使っていたが、更なる展開力を持つために開発。

高い攻撃力と坑堪性を持つ敵には悪魔に近い機体だ。

まぁ最も多く敵を殺しているのはAC-130だがな。

あれが現れると一度攻撃を受けた、見たことのある奴等は一斉に逃げる。

あれが上空に来る=地獄というのは誰にでも分かる事だ。




 歩兵用の兵器もかなり発展した。

自動小銃もAK-74からAK-107になった。

あんまり変わらないように見えるが、性能はかなり上がってる。

3点バーストやグレネードも撃てるようになった。

狙撃用ライフルもAKを発展させたSVD(ドラグノフ)からM24SWSとなった。

これなら外気温や湿度に左右されにくくなったから精度が増した。

そして今後最も使うだろう銃が出来た。

分隊支援火器、MINIMIだ。

今までは近くの敵を薙ぎ払うには自動小銃を使っていたが、弾切れを起こしたりして被害が出る事があった。

だけどこれなら弾切れは起きにくい。

持ち運び出来る機関銃だからな。

最後の砦であるハンドガンも変わった。

今まではコルトM1911(ガバメント)だったが、ベレッタM92になった。

ガバメントは装弾数は最大でも8発だったが、ベレッタは16発撃てる。

ハンドガンは主要武器の弾が切れた後の最後の砦だから結構重要だ。



ちなみに警察の銃もリボルバーから自動拳銃に変わった。

治安維持と時代に合わせるためだ。

ニューナンブM60からUSP(45ACP弾仕様)に変わった。

最初はアメリカ警察みたいにグロッグ17にしようかと思ったが、よく考えると17発も撃つ必要性が無い。

アメリカと違って市民は銃器を所有してないから銃撃戦には滅多にならない。

なったとしても小規模だからそんなに弾は必要無い。

だったら装弾数を一発増やしたスミス&ウェッソンのリボルバーにしようかとも考えたが、それでは弾数が少ない。

領土が広くなったせいで対人より対獣に使う機会が増加している。

基本的に人間に危害を加える可能性のある動物が現れた場合、警察はアミやネットで捕獲。

無理なら猟師を呼んで麻酔銃で捕獲するか射殺する。

しかし地域が広がって猟師を待てないケースがあるので、その場合は警察が射殺する。

今までのニューナンブでは装弾数や威力が低いので装弾数が増え、大口径弾を撃てるUSPに変更した。

リボルバーには負けるがUSPも信頼性が高いからジャムる(弾詰まり)事は少ないし、装弾数は最大13発とリボルバーの倍以上。

これなら猛獣が出ても射殺、もしくは足止め出来る確率が上がる。

ライフル銃は軍か猟師しか所有出来ないからな。

まぁ例外として警察の特殊部隊には狙撃用ライフルを配備しているが、メインはMP5などサブマシンガンだ。

アメリカの警察は特殊部隊でもない普通の警官でも自動小銃を使うが、日本ではサブマシンガンで十分。

本当にヤバイ場合は軍を呼ぶし。

アメリカは警察でも軍みたいな装備を平然と所持しているのが恐い。




 前記したが、領土が現代日本とは比較にならない程に大きくなってしまったので危険な動物や、居住地に入ってくる動物の量も多い。

いちいち軍や警官を動員するのは面倒なので猟銃の規制を緩和する。

今までは現代日本のように猟銃の免許証を取得しても始めに買えるのは散弾銃か空気銃だけ。

ボルトアクション式の猟銃を買うには10年の経験を必要とした。

しかしそれではあまりにも時間がかかりすぎて猟師の人数が増えないので5年に短くした。

本当は1年ぐらいが良いが、バカな大学生が猟銃をぶっぱなしかねないので25歳から持てるようにする。

流石にそれぐらいになれば落ち着きも出てくるだろう。

学生の時代って意味分かんないくらいテンション高いからな。




 ようやく現代で使われているゴムノキを手に入れる事が出来たから早速東南アジア等で栽培する。これでゴムの技術も上がる。

今まではインドのゴムノキを使っていたから色々手間がかかっていた。




国境警備サイド



 日本、烏孫国境地帯の小高い丘に築いた防御陣地にて二人の兵士が話していた。

「はぁ……暇ですね」

上官に向かって愚痴を言う兵士。

「まぁな。

でも俺達が暇なのは平和の証、悪い事じゃない」

「そりゃあそうですが、暇なのは精神的にキツイですよ。

特にこんな辺境の地じゃあ」

当たり一面土や岩、灌木ぐらいしかない。

唯一ある人口物は二人が立っている防御陣地ぐらいだ。

後方には基地があるが、少し離れているので見えない。

「だったらお前は最前線の南米にでも行きたいのか?

あそこに暇は無いらしいぞ?」

少し笑いながら部下に聞く。

「いや……南米は勘弁ですよ。

噂じゃ蛇やらヒルやら色んなのがウジャウジャいて最悪だって噂ですから」

互いに笑い、場が和やかになったその時、サイレンが鳴り響いた。

敵接近の合図だ。

その瞬間、さっきまで和やかだった二人の顔は兵士に変わり、装備のチェックを始めた。


チェックが終わった頃、無線に連絡が入る。

『北東20kmの地点に烏孫族の騎馬部隊を発見。

数は約500。

国境に接近、迎撃せよ』

『了解』

無線に答え、各々自分の武器を構える。

先程まで軽口を叩いていた兵士は機関銃のスライドを引き、上官はAK-107を構える。

他の所でも機関銃や迫撃砲、ロケット砲など様々な武器や兵器をスタンバイしていた。



少しした後、前方にうっすらとだが烏孫の騎馬部隊が現れた。

その瞬間、後方から砲声が鳴り響き、155mm榴弾砲が発射された。

その音は複数鳴り響く。

そして少しした後、烏孫族より少し離れた位置に着弾した。

砲弾は烏孫族の後方に着弾し、少なからず烏孫族に被害を与える。

しかし彼等は止まらない。

それを見て次はロケット砲や迫撃砲が発射される。

またまた騎馬部隊を削るが、それでも止まらない。

次は各機関銃が射撃を始め、烏孫族に鉄の雨を降らせる。

そのせいで馬が殺られ、烏孫族は転落するが直ぐに立ち上がり、剣や槍をきらめかせ、突撃する。

しかしその突撃は直ぐに停止した。

何故なら烏孫族の前方には2重の鉄条網が張り巡らされ、行く手を阻む。

剣や槍でワイヤーを切断しようとする烏孫族に機関銃だけではなく、AK-107の小口径弾も降り注ぐ。

その光景はまるで日露戦争の203高地を占領しようと突撃する日本陸軍のようだった。




 烏孫族はしばらく耐えたが、やはり近代戦には敵わず、全滅。

日本軍は国境を守りきった。

「ったく、いい加減諦めろよな」

軽口を叩いていた兵士が敵兵の死体を片付けながらぼやく。

「まぁこいつらも同じ兵士。

撤退を許されなかったのだろう」

同じく作業をしている上官が言う。

「コイツらの上司ももう勝てないのは分かってる筈なのに、何故こんな無意味な突撃を繰り返すのでしょうか?」

「…意地さ。

多くの犠牲を出したとしても、何時もなす術なく殺られて収穫はゼロ。

最早彼方さんも引くに引けないんだろう」

悲しげに上官は言う。

その言葉に部下は黙り、死体の火葬準備を進めるのだった。


その辺り一面には無記名の墓標が並んでいた。

1人につき一本ではなく、何十人かで一本なのに、墓標が立ち並んでいた。

その光景はまるでアメリカのアーリントン墓地か、シベリアの捕虜達の墓標のようだった。

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