２４ ウラル制覇
紀元前220年(皇紀380年)
ウラル山脈以東を領有化。
随分早く思えるが、現代のロシアの領土分しか進軍してないし、南部しか支配してないから前回同様北部は徐々にやる。
とりあえずこれで進軍ストップだ。
何故かと言うと、ロシア全土を取るとヨーロッパと直接接する事になる。
そんなの面倒なだけだし、ウラル山脈以東を貰えれば十分だ。
……まぁ、ロシアが残ってればだが。
例え史実通りいったとしても、多分ポーランド・リトアニア共和国に滅ぼされるだろう。
ポーランドに滅ぼされるロシア……歴史の皮肉か？
ウラル山脈以東を領有化したんだから早速政庁や役所の建設、インフラ整備、戸籍登録、食料生産体制の整え、植民だ。
居住には適さないが、沢山の鉱物資源があるから投資はかなりする。
そして巨大な都市を築いてやる。
土地は腐るほど余ってるんだ。
いざというときはビニールハウスを建てまくって無理矢理耕作地にする事も出来る。
ヨーロッパ勢の侵攻を阻むために、ウラル山脈に沿ってマジノ線より強力な要塞線を築く。
これで上空からは無理だが、地上から簡単に国境を越える事はかなり難しくなる。
普通なら資材や労働力不足で無理だが、膨れ上がった日本人と海外県の二等国民を使えば足りる。
三等国民はまだ矯正中だから使わない。
海外県は違うが、本土の日本人に対して最低５人子を作れという命令はまだ有効だから毎年ベビーブームみたいに増えていく。
まぁ海外県の国民も子作り支援法のおかげで積極的に子供を作っている。
おかげで既に人口は6000万人を突破した。
史実なら段々と日本本土が手狭になってくる頃だろうが、領土は幾らでもあるからまだまだ足りない。
目標は10億人だ。
ちなみに現代みたいに日本本土に引きこもらないよう、海外への進出を促す教育を敷いている。
せっかく広くしても進出してくれないと無意味になる。
とうとう来年、秦が大陸を統一する。
ようやくか、日本は400年ぐらい前に統一したのに。
まぁこれぐらいが当たり前だがな。
世界の中ではかなり早い方だ。
今大陸と同じぐらい力を持ってるのはペルシャかローマ共和国かな？
それでも多分大陸が勝つだろうが。
まぁ、そんな大陸にも近々消えて頂く事になるがな。
秦帝国侵攻前に進軍のための道を作っとこう。
わざわざ朝鮮や満州を迂回するのは面倒だし。
それと台湾も取っとこう。
もう目立っても良いし。
ていうか秦帝国は台湾を統治しなかった筈だからどうでも良かったかな？
満州、朝鮮、台湾に侵攻する。
まだ長城は築いていないけど、長城が出来る手前ぐらいまでを占領する。
そうすれば多分秦は気付かないだろうし。
本土の発展は順調に進んでいる。
テレビ放送を始めたから電波をより遠くに飛ばすために東京タワーを建設した。
現代と同じ333mで東京の発展のシンボルとなった。
他にも10階以上のビルが当たり前になったし、北郷商会のコンビニやスーパー、ショッピングモールが全国に建ち並ぶ。
海外県にも積極的に出店し、経済と雇用を担っている。
道路もただのアスファルトから、芸術のようなデザインに並べられたブロックになり、高速道路も完成している。
見た目完全に昭和中期～後期だ。
隣の国では未だに平屋や二階建てくらいの木造建築で、戦乱のためか商店が少なく、失業者で溢れている。
道路は整備されているとは言っても土のまま。多分ゴミとかいっぱい落ちてる。
文明に２千年以上差があるな。
ようやく日本も歴史が出来てきたから博物館や美術館を建設した。
博物館には古刀や鎧、俺のサインが書いてある書類、他にも俺がこの世界に来た時に持ってた剣や弓矢とかも飾ってあった。
美術館には様々な絵が並び、まだ本場では出来てないルネサンス調の絵画や彫刻もある。
しかし１番驚いたのは、俺がこの地に降臨した様子を描いた絵があった事だ。
勿論それは想像で描いた絵だからか、何か光を背負った俺が原人っぽい日本人に手を差し伸ばしている。
原人達は跪き、俺を仰いでいる。
……まるでキリスト降臨の絵だな。
想像だからか、俺の顔がかなり違う。
何か30代前半のイケメンだった。
新たな戦車が完成。
T-55だ。
もうかなりの余剰戦力だが、常に進化してないと追い付かれかねないからな。
それにこれでもかなりゆっくり目に発展している。
戦車等のあまり必要ではない物の開発は後回しにしている。
ちなみに１番開発を急いでいるのは新薬や新しい医療方法だ。
俺が何か病気にかかり、直せないと困るからだ。
おかげで医療レベルはかなり高い。
キティ・ホーク級空母が完成。
それに合わせて艦載機としてF8Uクルーセイダーや必要か分からないが電子戦機等を搭載。
他にも攻撃、輸送用のヘリを大量に搭載している。
戦闘機よりヘリの方が重用されている悲しさ。
他の艦艇も完全に戦後に変わった。
艦体や艦橋が大きくなり、各種レーダーやミサイルを搭載している。
潜水艦も涙滴型や葉巻型になり、原潜も完成した。
しかし海上戦なんかあるわけ無いので出番が無い。
空軍機も発展し、第二世代機になった。
本土上空を守るのはF-106デルタ・ダート。
戦場で使うのはF-105サンダーチーフだ。
F-105は戦闘攻撃機だからかなりの爆弾やミサイルを搭載出来る。
秦帝国侵攻作戦に使う予定だ。
水爆が完成した。
かなり開発は遅れたが、ようやく完成した。
オーストラリアの地下核実験場で起爆テストを行なった所、見事成功。
かなり深めに埋めたのに少し揺れた。
しかし原爆同様、使う予定は無い。
持ってると事故でも起きて爆発するかも知れないので少数生産に留め、地下のICBMの弾頭に取り付けて本土に配備した。
もしかしたら使う時が来るかも知れないからな。
宇宙進出を進めるためにスペースシャトルを開発。
そして宇宙ステーション建設を開始。
まだ他国は空を飛ぶ事さえ出来てないというのに、日本は宇宙ステーション建設に入ってる。
何て差だ。
このままでは中華思想みたいな日本思想が出来かねないので思想教育を更に強める。
更に、外国において現地民に乱暴狼藉を働いた者は重罪にすると発表。
１人の日本人の行動が外国では日本人とはそういう人間なんだと思われるからだ。
だから緊急時や意識を失ってない限りは、他国で罪や問題を起こせば国家の品位を貶めたとして、国賊扱いされる。
これぐらいしないと人間は分からないからな。
移動手段を更に便利にするために新幹線を開発。
ロシアみたいな過酷な環境で稼働は難しいが、本土や南方、オーストラリアなら問題無い。
これで今までよりかなり早く移動でき、飛行機に比べたら安い。
ちなみに航空路線には普通と格安がある。
普通は高い代わりに機内サービスは無料だし、飛行機内も広々としている。
格安は機内サービスは有料で、荷物の持ち込み量も制限がかけられている。
それに人を入れられるだけ入れるために席の間隔は狭く、快適とは言い難い。
それでも安いから大人気だが、格安では不安だし、安全性が心配という理由から普通路線も人気がある。
ビジネスやファーストクラスの広々とした席や豪華な内装やサービスも大人気だ。
ちなみに運営しているのは北郷商会だ。
スポーツもプロ化し、様々な大会も作られたが、やはりオリンピックみたいな世界規模な大会があった方が盛り上がる。
しかしまだスポーツなんて概念は日本帝国でしかないから日本帝国領内の大会、帝国五輪を開催。
帝国五輪の旗は現代のオリンピックと同じで５色の輪。
最初は帝国体育大会にしようと思ったが、何かインパクトが無いし普通に聞こえるので変え、流石にオリンピックそのままは不味いから漢字にした。
五輪と言っても相手国が無いから内容は国体の拡大発展版だ。
優秀な成績を上げているなら年齢に関係なく出場出来る。
勿論海外県出身者も可(一等国民以外は出場不可)。
そして金、銀、銅のメダルを争う。
基本的にオリンピックと同じで４年に１度開催。
ちなみにパラリンピックみたいに身障者部門もある。
