21 オーストラリア制覇
紀元前250年(皇紀350年)
オーストラリア領有化。
オーストラリア原住民のアボリジニは簡単には領有化を認めなかったが、交渉が決裂した場合、一応正々堂々と宣戦布告をした後に戦車や機関銃、迫撃砲で攻めて分かって貰えた。
白人達は有無を言わさず内陸部に追いやったが、日本は一応交渉する。
従えないなら勝負を挑み、蹂躙して占領する。
それに日本はちゃんと占領後も面倒を見るので、初めは敵対心を持っていたアボリジニも徐々に日本支配を受け入れていく。
白人みたいに金だけ渡して飼い殺しにする訳じゃなく、ちゃんと仕事や家も与える。
三等国民だから地位は低いが今での生活よりずっと楽になる。
にしてもオーストラリアは広かった。
船と鉄道、自動車で今までとは比較にならない程早く進軍出来たというのに、それでもかなりの時間がかかった。
まぁおかげで何とか全島を支配出来た。
オーストラリアを手に入れたんだから先ずはダムを作り、この不毛の地を耕作地に変えなくては。
様々な資源が出るからそれだけでも価値になるが、それだけではこのバカ広い土地が無駄になる。
だから砂漠地帯を緑化し、農作物の1大生産地点にする。
もしも本土で食料危機が訪れようと、オーストラリアが無事なら有り余る程の食料が確保出来る。
だからその日に向けて今は開発だ。
政庁や役所を建設し、インフラを整えて戸籍登録をする。
原住民の仕事は事欠かないだろう。
オーストラリアを領有化したから大事な物を採掘しよう。
ウランだ。
オーストラリアには莫大なウラン鉱がある。
それを採掘して原子力開発を行う。
原爆さえ出来ればどんなに大群の敵にも容易く勝てる。
投下した土地はしばらく使えないが。
次はニュージーランドや周囲の島々だ。
ここらを領有化出来れば太平洋を手に入れたも同然だ。
航空機が完成した。
完成したと言ってもかなり時間が経ってるから既に複葉機ではなく、全金属製の単葉機だ。
ていうかぶっちゃけ零戦だ。
零戦は長い飛行距離を持つから島々の移動が楽で良い。
それに双発の輸送機も完成したから長距離も移動出来る。
現在は4発の爆撃機や輸送機を開発中だ。
航空機が完成したから空軍を設立した。
これまた陸海軍と統一され、国防省に所属している。
海軍もかなり進んだ。
戦艦は今では超弩級巡洋戦艦の金剛級にまで発展したし、巡洋艦、駆逐艦、潜水艦、輸送艦、工作艦も完成、更には空母も完成した。
空母は飛龍級や翔鶴級と言った正規空母も出来た。
でも艦載機はF6Fヘルキャット等のアメリカ軍機。
何か違和感あるけどまぁ良いか。
ちなみに空軍はP-47サンダーボルト。
勿論レーダーや排気タービン完備。
45年も経てばこうなるか。
真空管のレベルが上がったので次はトランジスタを開発する。
これが出来れば初期型のパソコンだって作れるだろう。
それにロケット技術も順調で、今はV2ロケットみたいな多段式ロケットを開発している。
ロケット技術とトランジスタが完成すれば人工衛星が出来る。
まだ紀元前の時代に人工衛星だ。
他国はまだ馬に乗り、剣や弓矢、槍で戦っている。
一方日本は戦車やジープに乗り、機関銃や野砲、半自動小銃で戦う。
勝負にさえならない。
支配地域と合わせると人口が2000万人を突破したので戸籍管理が非常に面倒になってきた。
だから国民背番号制を実施し、国民を番号で区別する事にした。
これなら膨大な情報も管理しやすくなり、間違いが減った。
戦車の開発も順調で、BT-7戦車も完成した。
やっぱり戦車があると進軍スピードも段違いだ。
トラックとかも悪路に強いようにしているが、どうしても不整備な道は遅くなる。
一方戦車は不整備でも関係なく走れるし、敵をなぎ倒せる。
……槍や弓を持ったロクに鎧も着てない原住民相手に戦車を使うのは微妙だがな。
音楽文化もようやく育ってきたのでレコードを開発した。
今までオーケストラや演奏会等は本土やたまにコンサートツアーで海外県に来るぐらい。
しかしレコードの発明により、どこでも聴けるようになった。
食料生産を増強するために農薬を開発した。
農薬は悪いイメージでとらわれがちだが、用法用量をしっかり守れば奇跡の薬と言うほどの効果を発揮する。
農薬を使えば収穫は格段に増すからな。
問題なのは農薬の知識もロクに無い奴が扱う事だ。
だからちゃんと初等教育の頃からキチンとした方法で使用すれば問題は無いと教える。
農薬に汚染された水を川に流さないようにとか、土壌の事を調べてから使用しろとか基本的な事だ。
後は規制を厳しくし、農薬を流出させたら死刑にする。とか言えば大丈夫だろう。
人間は救いようが無い程にバカだが、命がかかれば真剣にやる。




