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日本帝国記  作者: 浦波
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1 悪夢の手紙

 この小説はご都合主義の固まりです。



時代的におかしい点が多々ありますが、そういうのが気になる人は読まない事を推奨します。



基本的に主人公視点になるので会話や他のキャラがほとんど出てきません。



この主人公は自分以外はどうでも良いので何でもします。




以下文字稼ぎ

ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

「…………ん?……何処だここ?」



 気が付くと俺は森の中に倒れてた。

「……あぁ、またか」

俺は即座に理解した。

何故なら普通の人間にとってはいきなり知らない所にいたらパニック状態になるだろうが、俺にとっては最早日常だからだ。


俺の名は北郷一寛(かずひろ)

ある日いきなり他の世界に漂流し、他にも様々な世界に漂流や憑依をしている。

前の世界では何とか天寿を全うし、老衰で死ぬ事が出来た。自室のベッドの上で意識が無くなったと思ったら、今度は森の中にいた。

にしても今度はどんな世界だ?

見渡す限り木と草しか見えない。


しばらく辺りを見渡していたら、変な物を発見した。

遠くばかり見ていたから気がつかなかったが、俺の足元に剣と弓、矢筒があった。

「………は? 何これ?」

何故あるのか分からないが、とりあえず手に取った。

剣は鉄の両刃で刀と違い、叩き切るための原始的な剣だった。

鞘や柄に装飾は付いてなく、刃も傷一つこそ無いが刃先がガタガタしていて質が良いとは言い難い。

そして弓矢についても、ただ木を削っただけの長弓でも短弓でもない原始的な弓。

矢筒には10本の矢が入っており、矢じりは鉄ではなく石だ。

「……何これ?」

再び呟く。

あまりにも原始的な武器。

確かにこれでも十分人間や獣は殺せるが、威力が高いとは言い難い。

にしても石の矢じりとは……。

確か弥生時代後期には鉄の矢じりが一般的だったはず。

石の矢じりなんて博物館でしかお目になった事が無い。



とりあえず武器は良いとして、次は自分の格好だ。

登山靴を履き、厚手のコートとジーパンというハイキングにでも出かけるのか? という服装。

「こんな服持ってたっけ?」

疑問に思いながらジーパンのポッケを探ると、一枚の紙が入ってた。

読んでみると


『でぃあー北郷一寛君

やぁ久しぶり!

早速だけど今回は皇紀0年。

西暦なら紀元前600年の日本の九州に飛ばしたから。

まだ国という概念すらロクに無い世界だから今回は漂流にさせたよ。

基本的には今までと同じで、前の世界で得た知識や書物とかは出せるから。

唯一大きく違うのは寿命かな?

流石にその世界で普通の寿命じゃ足りないから軽く千年は生きれるようにしといたよ。

でも正確な寿命は内緒。

やっぱ寿命は分からないから面白いし。

ついでに言葉も通じるようにしといたから。

流石の君でも言葉が通じないとどうしようも無いもんね。

じゃ、頑張ってね!


P.S.その世界に天皇家は生まれないから。

それと武器や服装はサービスだよ。

流石に普通の格好や武器も無しじゃ直ぐに死んじゃうし』




 またもや誰か分からない手紙だった。

「……ていうか皇紀0年!!

紀元前600年だと!?

2600年前の日本って完璧な未開の地じゃねぇか!!!」

あまりの衝撃に叫ぶ。

今までも様々な世界に行ってきたが、何処もある程度の文明や人口があった。

しかしこの時代の日本はまだ縄文時代晩期。

狩猟や木の実で生活してた時代だ。

いや、最近の説では晩期には稲作もしていたらしいが、本格的な稲作になるのは弥生時代の筈。

オマケに正確には分からないが、この時代の日本の人口は精々50万人ぐらい。

文明の欠片も無い。

大陸やアジア、ヨーロッパならもうある程度文明が発達し、大陸では貨幣すらも流通している。

日本は何ともクソ田舎だ。


この時代ではまだ大陸との交易なんか無いから日本はほとんど進歩してない。

弥生時代になるにも後200年はかかる。

……まてよ、確かまだ青銅すら伝わって無い時代だ。

じゃあ俺が持ってるこの剣は一応最先端か?

質は良くないが一応鉄で出来ている。

矢じりは残念ながら石だが、まぁこれでもそこそこの威力は発揮する。

少なくとも人間相手なら効く筈だ。




 更に何か無いか探すと、コートのポケットにライターが入ってた。

これは助かる。

何せこの時代で火を起こすには木と木を擦り合わせるか、火打ち石しか無い。

流石に今までの世界でもそんな点け方はしてないし、それなりに高い地位に生まれたからわざわざ自分で火を点ける必要が無かったのだ。

だからライターは本当に助かる。

念のために点くか試したら問題無く点いた。

これでガス切れとかだったら洒落にならないからな。




 さてと、とりあえず移動するか。

このまま森にいても仕方ないし、あるのか分からないが村でも探そう。

九州なら比較的気候も良いし、人間の数もそこそこいるだろう。

まだ国というのは無いだろうが、村や集落ならあるだろう。

人間は群れで動く生き物だからな。

狩や農業をするなら集団を作らなきゃ非効率過ぎる。

だから必ず集落はある。



にしても、ここは九州のどこなんだろう?

紙には九州としか大まかに書いてなかった。

緯度経度が解れば簡単なんだが、そんな都合が良い事があるわけ無いし、星の位置を見たとしても大まかに「ここは日本」ぐらいしか分からない。

どうしよう……もしかして今日中に人に会うのは不可能かも……。

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