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俺の姫サン。  作者: うきわ
7/10

会ったばかり。

はい、どうも。

久々の更新です。

長らくお待たせしました。

では、どうぞ。↓↓↓


―――中2よりも前の記憶がない…。


それは、いきなり智樹から告げられた言葉だった。

「え…。それって、記憶喪失…か…?」

恐る恐る覗き込んだ智樹の顔はいかにも「無」という言葉が似合う程暗かった。

「そうだと思う…」

「お…思う…ってオマエ…」

「しょうがないだろッ!!」

智樹が声を張り上げて言う。

「オレだって知りたいよ!だけど、過去のことを知るのはやっぱ怖いし、お袋だって教えてくれねーんだよッ!!」

「智樹…」

「なんでオレは記憶がないんだ?どうしてオレは記憶を無くした?どこで記憶を落としてきた?…そんなことさえ何一つ知らねーんだよッ!!」

クッソ…。智樹が机をたたいた。そして脱力しきった顔で微かに笑った。

「…悪ぃ…。今日初めて会ったヤツに言うことじゃないよな…」

「とも…」

「オレ、今日は帰るわ…」

「…おう、分かった…」

俺に、智樹を励ます力なんかない。

ただ、頷くしかない。

…今日会ったばっかだぜ?

お互いの事まだまだ知らないのに、いきなり…重すぎだった。




―――一方、朱里―――


「ま…まって!!杏ちゃん!!」

全力ダッシュで杏ちゃんを追いかける。

すると、いきなり杏ちゃんは立ち止まった。

「えっ!?わわわっ!!止まれなっ…わぷっ」

いきなり止まった杏ちゃんに勢いよくぶつかってしまった。

「ッ……たたた…ご…ごめんね、杏ちゃん」

杏ちゃんは無言のままただただ突っ立っていた。

そしてかすかに唇を開くと、

「と…智樹…」

「え?智樹?」

「智樹ッ!!」

杏ちゃんは泣きながら崩れてしまった。

綺麗な顔が涙で濡れる。

「あっ。は…ハンカチ!!」

ポケットにしまってあったピンクのウサギ柄のハンカチをとりだして涙の後をたどらせる。

「しゅ…り…」

こっちを向いてつぶやく杏ちゃん。

一体、何があったの?

智樹とは知り合いなの?

どうして泣いてるの?

…聞きたいことだらけだった。

だけど、今は杏ちゃんの言葉を待つ。

あたしにできることはそれだけだと思った。

「朱里…あのね、アタシッ…」

「うん」

「今日初めて会ったばっかだけど…聞いてくれる?…朱里にならなんだか話せる気がする…。…不思議だけど」

そういって力なく笑った杏ちゃんはどこか不安げで…。

「うん…。いいよ。今日会ったばっかとか気にしないで。あたしたちもう友達なんだから。ゆっくり話して…?……ここじゃなんだから、屋上でもいく?」

そういった瞬間、杏ちゃんの顔はみるみる血の気がなくなっていく。

「い…嫌ッ!!屋上だけは…屋上だけは…どうしても嫌ッ…!!」

杏ちゃんがあたしに抱きつく。抱きしめ返したら、今にも壊れてしまいそうだった。

「あ…杏ちゃん…。……よし!今日は学校さぼっちゃおッ!!入学初日とか関係ないしッ!!それにEクラスでバカだとかも、まったく関係ないしッ!!」

もう、やけクソだ!!…バカでけっこう、こけこっこう!!

「しゅ…朱里…!?」

「うん!そうだ!!あたしん家行こう!近いし!!そうしよう!!…行くよッ!!杏ちゃんッ!!」

そういって、杏ちゃんの腕を引っ張って教室をでた。




―――一方、圭吾―――


「はぁ~…。……なんか、大変なことになってんなぁ…」

口から出るのは溜息ばかり。

「…記憶が無い…っか…」

ピロリロリッ♪

「ん…?メールか…?」

携帯を開くとそこには「朱里」の2文字が浮かんでいた。

ボタンを押してメールを開く。

「……橋田と…朱里まで帰ったのかよ!!俺1人かよ!!」

まじ、もう俺もいっそ帰ってしまおうか。

だけどな…。今日、初日だし…。

さんざん迷った結果。

……俺は、学校に残ることにした。




あああ!!続きどうしましょッ!!

まあ、またぼちぼち更新しますんで。

よろしくです。

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