表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「赤い髪のメイドと猫王子」(セーラー服と雪女 第17巻)  作者: サナダムシオ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/31

㉚ 彼女のチカラ

「彼女は私がお招きしたのです。」

 急な来客に対して、すっかりポカンとしている三人に向かって、サン・ジェルマンがそう言った。


 そうなのだ。

 基本的にこの亜空間レストランは、専用のキーを持った者か、彼が招いた者しか、入れないことになっているのだ。最近は特殊能力者たちが、連続して押しかけて来ていたから、すっかり忘れていた。


「初めまして。サン・ジェルマン伯爵。私が真田香子です。本日はお招きありがとうございます。」

「こんにちは、香子さん。こちらは妹さんと、雪子さん…は面識が有るのかな?」


「ええ、まあ、一応…。」香子は目を逸らす。

「あと、こちらは…。」


「杉浦鷹志です。妹さんとお付き合いさせていただいております。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。」鷹志はすっかり固くなっていた。


「…そう。あなたが?」

 香子はそう言うと、鷹志を頭のてっぺんからつま先まで、舐め回すように見た。


「さあ、立ち話もなんですから、コチラに座って、まずはゆっくり寛いでください。」

 サン・ジェルマンにそう言われて、香子は座席についた。重そうなリュックは、隣の座席を近づけて置いた。


「でも、お姉ちゃん、珍しいよね。私たちに誘われても、仕事以外では、なかなか外出しないのに…。」

 由理子はいつも正直に、皆が訊きにくいことを平気で言うのだった。


「ああ、それ?まあ、ぶっちゃけ私も、サン・ジェルマン伯爵のファンなのよ。もしも、実在するなら逢いたいって、ずっと思ってたの。」

「…そうなんだあ。」由理子は何故か残念そう。


「実は私、しばらく前から、彼女と連絡を取り合っていたのですよ。」

 サン・ジェルマンからの突然のカミングアウトに、皆、あっけにとられた。


「…最初に電話がかかって来た時は、手の込んだイタズラかと思ったのよ。だってこの人、日本語ペラペラでしょ?」

「あ、ああ…。」皆そう言うのがやっとだった。


「でも話に出て来る、由理子や雪村のエピソードは正確だし、本人しか知り得ないような事を言うから、一応信じることにしたわ。ただ例えドッキリでもいいように、心の準備と武器の準備をして、今日ここに来たのよ。」


「なるほど。」鷹志がそう言って頷いた。

 何だかヘンな空気になった。


「たがらそんな、戦闘モードでいらっしゃったんですね?」

 サンジェルマンがそう言うと、香子はガラにも無く、少女のようにモジモジした。


「失礼しました。」

 顔を赤らめる香子。サン・ジェルマンに何か言われる度に、少女のような反応を見せる。本当に彼のファンなのだ。


「いいんですよ。ちょうど他の皆さんにも、アナタのチカラを披露できそうですし…。」


「香子の…チカラ!?」

 由理子と鷹志が、仲良くユニゾンでそう言った。


挿絵(By みてみん)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ