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「赤い髪のメイドと猫王子」(セーラー服と雪女 第17巻)  作者: サナダムシオ


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㉓ 能力を確認する

「ねえ。」

 すっかりキレイになったお互いの姿に、満足気のイシュタルが、雪子の耳元に顔を近づけて、声を潜めて話しかける。

「最後のアレ、どうやったの?あの分身みたいなヤツ。私、とっても魅力されたわ。」


「…ああ、アレ?」

 雪子が答える。

「アレはごく単純な仕組みのワザよ。まず、アナタの持つ絶対的なエネルギーを、ざっと私の500倍と見積もったの。」

「…ほほう。」


「…で、500名の私を、ほぼ同一の空間に出現させるために、0.1秒ずつタイムスリップさせた自分を、少しずつずらして、半球状に並べたのよ。後は全員で、アナタに向かって、タイミングを合わせて、火の玉を出すだけ。」


「…アナタ、結構アイデアマンなのね?」

「まあね。でも私をこの世に生み出した雪村は、さらに100万倍強いチカラを持っているわよ?」

「それは是非、いつかお手合わせ願いたいものね…そうだ、もう一つ訊いてもイイかしら?」


「なに?」

「私、アナタに昔、何処かで出会ったかしら?」

「…なに、それ?男性が酒を飲みながら、女性を口説く時に言うセリフみたい…。」

 雪子にそう指摘されて、イシュタルも笑った。


「ではそろそろ、二人ともコチラへ。」

 そこへ天王アンが、直々に案内をしにやって来た。


「あ、お疲れ様。お帰りなさい。」

 二人が先程の会議場に戻ると、既に由理子が、円卓の9番目の席に座って待っていた。


「さて、魔女とやら。それともサン・ジェルマンの下僕、と呼べばよいのかな?」

 二人とも席に着くと、天王アンが尋ねる。


「ああ、雪子でイイわよ。」と雪子。

「それでは、雪子。そちの願いを申してみよ。」

「私の願いは…今後のアナタ方の行動を、私の知る歴史上の予定通りにしてもらうことよ。」


「…もう少し具体的に言って貰えるかな?」

「じゃあ、もう少しハッキリ言うわね。イエス・キリストが生まれる3000年前に、アナタ方が作ったニンゲンたちとともに、この地から去って欲しいの。」


「…もとより我々も、その辺りが潮時かな、とは思っていたよ。」

「あら、そう?良かった。」

「その後、どこへ現れても、自由なのだな?」

「ええ、どうぞ。どこか辺境の田舎なら大丈夫。そうだ。例えば、日本とか面白そうよね?」


「…全く貴殿は…一体どこまでお見通しなのかな?」

「さあね?その気になれば、無限に知る事も可能よ。私は不老不死の、別の時間軸を渡り歩く、タイムトラベラーで…そして何よりヒマだから。」

 雪子はそう言うと不敵な笑顔を見せた。


 天王アンは、ヤレヤレというジェスチャーをしながら、話を続ける。

「もう、他には無いのかな?希望することや尋ねたいことは…。」


「…ああ、一つ確認なんだけど。」

「何かな?」

「太陽系外を目指したという、貴方たちのお仲間、行き先はケプラー星系で合ってるかしら?」

「ああ、その通りだ。何だ。全てお見通しではないか。」


「…で、それはサン・ジェルマンの下僕による恩恵なのよね?」


「その通りだ。とある爬虫類族の依頼で、サン・ジェルマンの下僕により、実行され成功したという、惑星大移動の話を聞いたのだ。だから我々はサン・ジェルマンに脚を向けて寝られないのだ…こういう例え方が君達の世界にはあるのだろう?」


「…あるわ。アナタ、そんな小技のユーモアも効かせられるのね?意外だわ。」

 雪子は上機嫌になりつつあった。


「因みに…。」

 最後にイシュタルが、話に割り込んだ。

「このメンバーの中で、私だけは、その出戻り組なんだけどね。」

「…?」

 雪子は何の事か分からなかったが、スルーした。

 

挿絵(By みてみん)

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