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「赤い髪のメイドと猫王子」(セーラー服と雪女 第17巻)  作者: サナダムシオ


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⑮ 支配者たち

※ 以下の会話はヘブライ語で成されています。

しかし作品の都合上、日本語表記になる事をご了承下さい。


「あら、ヘブライ語が御上手なのね。それなら、私にも出来るわよ。」

 雪子がそう言うと、更に鳥男は驚いたようだった。


「そもそもヘブライ語は、我々がハダカ猿族に教えてやった言語だ。だから出来て当然だ。」

「それは失礼しましたね、神様。じゃあ、差し詰めアナタが太陽神なのかしら?」


「私はウトー様ではない。陛下に依頼されて、コレを設置しているところだ。」

「アナタ、それが何なのか知っているの?」


「もちろんだとも。コレは時空ビーコンだ。コレ無しでは、誰も他の時空から、ここにたどり着く事は出来ない。」


「ご親切に教えて下さってありがとう。因みに、その信号は、他の猫族、犬族、爬虫類族にも教えてあげたりしているの?」


「教えてやっている。無論、タダという訳には行かないがな。」

「爬虫類族の技術を応用して、随分、荒稼ぎをしている神様なのね?商売上手ですこと。」


 そんな一触即発にもなりかねない二人の会話を、横で聞いていて、由理子は気が気ではなかった。


「因みに、ワタシはハダカ猿族の神よ。だから、こんな高さまで辿り着くのは、朝飯前なのよ。」

「ほう、それは、それは。」

 鳥族の使いの者は、少し小馬鹿にした態度だった。


 ソレにカチンと来た雪子は、つい要らぬチカラを出してしまった。

 目の前の鳥族を身動き出来なくして、空中に逆さ宙吊りにしてやったのだ。


「キサマ、何をする!」

 空中でジタバタする鳥男。

「何か芸を見せて差し上げないと、信用していただけないのかなあって。」

 とうそぶく雪子。


「なんなら、このまま自由落下の刑にしてあげましょうか?」

「分かった。信じる、信じる!」

 お姉様ったら、今日も強引なやり口だわ。でも、そこが素敵。と思う由理子。


「証明ついでに、アナタ方が、近い将来にやろうとしている事も、当ててみせましょうか?」

 なおも話しかける雪子。


「何だ。なにが言いたいのだ?」

「色々教えて手懐けたシュメール人を利用して、文明を興すつもりなのね?」

「なぜ、それを!?」


「ついでに言うと、アナタたちは、ソレを途中で投げ出して、帰ることになるわよ?」

「なぜ、そんなことがキサマに言えるのだ?」

「言ったでしょう。ワタシは神なのよ。だから未来の事までしっかり見えているのよ。」


「そんなバカな話が有るものか…。」

「因みに、私はサン・ジェルマンの育ての親で、かつ、元カノよ。」

「何!?サン・ジェルマンだと?」


「あらあら、やっぱりソコには、しっかり反応するんだ?」

「ソレを早く言え!我が一族には、サン・ジェルマンに返せない程の恩が有ると、代々伝わっているのだ。」


挿絵(By みてみん)

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