⑮ 支配者たち
※ 以下の会話はヘブライ語で成されています。
しかし作品の都合上、日本語表記になる事をご了承下さい。
「あら、ヘブライ語が御上手なのね。それなら、私にも出来るわよ。」
雪子がそう言うと、更に鳥男は驚いたようだった。
「そもそもヘブライ語は、我々がハダカ猿族に教えてやった言語だ。だから出来て当然だ。」
「それは失礼しましたね、神様。じゃあ、差し詰めアナタが太陽神なのかしら?」
「私はウトー様ではない。陛下に依頼されて、コレを設置しているところだ。」
「アナタ、それが何なのか知っているの?」
「もちろんだとも。コレは時空ビーコンだ。コレ無しでは、誰も他の時空から、ここにたどり着く事は出来ない。」
「ご親切に教えて下さってありがとう。因みに、その信号は、他の猫族、犬族、爬虫類族にも教えてあげたりしているの?」
「教えてやっている。無論、タダという訳には行かないがな。」
「爬虫類族の技術を応用して、随分、荒稼ぎをしている神様なのね?商売上手ですこと。」
そんな一触即発にもなりかねない二人の会話を、横で聞いていて、由理子は気が気ではなかった。
「因みに、ワタシはハダカ猿族の神よ。だから、こんな高さまで辿り着くのは、朝飯前なのよ。」
「ほう、それは、それは。」
鳥族の使いの者は、少し小馬鹿にした態度だった。
ソレにカチンと来た雪子は、つい要らぬチカラを出してしまった。
目の前の鳥族を身動き出来なくして、空中に逆さ宙吊りにしてやったのだ。
「キサマ、何をする!」
空中でジタバタする鳥男。
「何か芸を見せて差し上げないと、信用していただけないのかなあって。」
とうそぶく雪子。
「なんなら、このまま自由落下の刑にしてあげましょうか?」
「分かった。信じる、信じる!」
お姉様ったら、今日も強引なやり口だわ。でも、そこが素敵。と思う由理子。
「証明ついでに、アナタ方が、近い将来にやろうとしている事も、当ててみせましょうか?」
なおも話しかける雪子。
「何だ。なにが言いたいのだ?」
「色々教えて手懐けたシュメール人を利用して、文明を興すつもりなのね?」
「なぜ、それを!?」
「ついでに言うと、アナタたちは、ソレを途中で投げ出して、帰ることになるわよ?」
「なぜ、そんなことがキサマに言えるのだ?」
「言ったでしょう。ワタシは神なのよ。だから未来の事までしっかり見えているのよ。」
「そんなバカな話が有るものか…。」
「因みに、私はサン・ジェルマンの育ての親で、かつ、元カノよ。」
「何!?サン・ジェルマンだと?」
「あらあら、やっぱりソコには、しっかり反応するんだ?」
「ソレを早く言え!我が一族には、サン・ジェルマンに返せない程の恩が有ると、代々伝わっているのだ。」




