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六畳一間で妖精と戦う  作者: 南蛇井


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11-2……喉が渇いたよ……

突風戦をなんとか乗り越え、部屋には不思議な静けさが戻っていた――塩で妖精の侵入も防いである。

朝の光がカーテンの隙間から差し込み、埃混じりの空気をほんのりと染める。

しかし、安心できるのはほんの束の間。三人はベッドや机の周りに散らかった漫画や空カップを前に、朝の現実問題に直面していた。

沙月はベッドの上でぐったりと伸びをし、まだ眠気の残る瞳をこすりながらぼそりと呟く。

「……喉が渇いたよ……」

昨日の突風戦と妖精騒動で疲れ切った体が、朝の空気の乾きに敏感に反応している。

ぼーっとした頭で、まだ布団の中の温もりを惜しむように身を起こす沙月の姿は、半分寝ぼけながらも、確実に現実の渇きを訴えていた。

ベッドの上で足を床に下ろすと、まるでその小さな動きだけで日常と戦う力を取り戻そうとするかのようだった。

沙月の呟きを聞き、真子は軽くため息をつきつつ、腕を組んで部屋を見渡した。

「すぐには部屋から出られないが、水分補給は重要だぞ」

窓際の結露、棚の隙間に残ったペットボトルの水、少しでも利用できそうな場所を目で追いながら、真子は淡々と説明を続ける。

「妖精対策の塩を作るためにも、水は不可欠だ。怠れば次の戦いで不利になる」

沙月と兎子は、真剣な表情の真子の言葉に圧されつつも、部屋の中で水源を探す緊張感に気づかされる。

真子の冷静な指示は、昨日の混沌を経た三人にとって唯一の希望の光だった。

沙月が「喉が渇いたよ」とぼやくのを聞き、兎子は眉をひそめて即座にツッコミ。

「部屋に飲み物、置いてないじゃん!」

さらに真子の方を見やり、皮肉交じりにため息をつく。

「お姉ちゃん、本当に使えないんだから……」

兎子は顔をしかめつつも、部屋の隅々まで目を走らせ、今の状況を冷静に確認する。

突風の残骸や散乱したゴミの間に、水や飲み物になりそうなものは一つも見当たらない。

「……あー、これじゃどうにもならないね」と、渋々現実を受け入れる表情を浮かべた。

朝の光が部屋のカオスな景色を淡く照らす。突風戦の爪痕が散乱した中、沙月がベッドからふらりと起き上がり、喉を押さえながらぼそりとつぶやく。

「……喉が渇いたよ」

その声に反応して、真子は腕を組み、冷静な口調で状況を整理する。

「すぐには部屋から出られないが、水分補給は重要だぞ」

沙月が辺りを見回して叫ぶ。

「部屋に飲み物、置いてないじゃん!」

それを聞いた兎子は顔をしかめ、真子に向かって皮肉を混ぜてぼやく。

「お姉ちゃん、本当に使えないんだから……」

三人の間に、コミカルなツッコミと現実的な焦りが入り混じる。


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