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六畳一間で妖精と戦う  作者: 南蛇井


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7-3 部屋の嵐を制する

部屋が突然、轟音と共に渦巻く突風に包まれる。

ランドセルを大きく開いた突風の妖精が、両手を天に突き上げ、怒りの頂点を露わに叫ぶ。

「倍増突風で、壁ごとお前らを吹き飛ばしてやるぅぅぅ!!」

その一声と同時に、部屋中の紙くずや漫画本、脱ぎっぱなしの服、プリンの空カップまでが天井近くまで舞い上がる。

沙月と兎子は机や棚にしがみつくが、突風は容赦なく二人を揺さぶり、部屋はカオスと化していた。

「わ、わああああ!? 私のプリンのカップがぁぁ!」

「お姉ちゃん落ち着いてぇ!!」

吹き荒れる風の中心で、妖精は小さな体ながらも圧倒的な威圧感を放ち、三人の恐怖を最大限に引き上げていた。

沙月の声が部屋中に響き渡る。

「助けてぇぇぇ!!」

同時に兎子も悲鳴を上げる。

「真子っちゃん、私飛ばされちゃうぅぅ!」

二人は必死に机や棚にしがみつくが、突風は容赦なく吹き付け、髪や服が逆立ち、飛び散る紙や漫画本が顔に直撃する。

部屋中がカオスの渦に飲み込まれ、絶望感が張り詰める。

「こんなの、もう逃げられない……!」

「いやぁぁ!私の部屋が……プリンも漫画も全部飛んでいくぅ!!」

突風はさらに強まり、二人の悲鳴と混乱の音が折り重なって、まるで嵐の中心にいるかのようだった。

真子は風に揺れる紙や漫画を払いのけながら、冷静に周囲を見渡した。

「落ち着け、沙月、兎子……心配するな。吸い取れば終わりだ」

二人はまだ突風に翻弄され、机や棚にしがみついたまま顔を青くしている。

真子は胸の前で両手を組み、呪文のように低く唱える。

「――【真空X 吸引暴君掃除機Zero式】、起動」

轟音が部屋に響き渡る。突風の中心で暴れる妖精も、その力を次第に奪われ、少しずつ動きが鈍くなる。

「今だ、しっかり掴まって!」

沙月と兎子はまだ混乱しているが、真子の冷静な声にわずかな安心を覚えた。

必殺兵器の威力が、今まさにこの部屋の嵐を制する――。

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