第三十七話「宮島OL、鹿の赤ちゃんを守れ!」
ある日――初夏の宮島
ひより「……(島内巡回中)」
さくら「今日も仕事終わりに鹿チェック?w」
みのり「ボランティアじゃなくても行くんかw」
楓「推しの舞台より皆勤賞じゃんw」
ひより「今日…赤ちゃん産まれるかもって…」
全員「え!?」
小さな命、ついに誕生!
ひより「あっ…!産まれとる…!」
ちっちゃいフワフワの子鹿が、
お母さん鹿の陰からよちよち…
ひより「かわいい……尊い……!!」
(感動で涙が止まらない)
だが――親鹿が離れたすきに人だかり発生!
観光客A「うわ〜赤ちゃん鹿だ!」
観光客B「触ってもいいのかな?」
ひより「ダメですーーー!!!(泣)」
人混みで親鹿が戻れなくなりそうに
ひより、本気の声かけ大作戦!
ひより「赤ちゃん鹿は触らないでください!親が近づけなくなります!お願いです!」
外国人観光客「Oh... sorry...」
子ども「さわりたい〜!」
ひより「ダメ!ダメぇぇ!!」
さくら「ひよりが怒鳴っとるwww」
緊急避難!鹿親子を安全な森へ誘導
みのり「観光客引き離すの手伝うわ!」
楓「わしは鹿の盾になる!」
さくら「こっち!こっちに来て〜!」
ひより「こっち!お母さん鹿、ついてきて…!」
ちっちゃい子鹿、ピョコピョコついてくる……尊い……。
なんとか安全地帯に保護完了
親鹿「(静かに子鹿をペロペロ)」
子鹿「ピイ…ピイ…」
ひより「よかったぁぁぁ……!(泣)」
さくら「ひよりがママみたいw」
楓「次は人間の赤ちゃん保護してみるかw」
ひより「無理です!!!鹿限定!!」
SNSで鹿マナー啓発を即投稿
お願い
赤ちゃん鹿は絶対に触らないでください!
可愛いけど、親が育児放棄することがあります!
優しく見守ってあげてください
いいねとリポストがバズる。
帰り道――
ひより「赤ちゃん鹿…元気に大きくなってほしい…」
さくら「ひよりのおかげじゃな〜」
みのり「ひよりが宮島の鹿の母親説w」
楓「わしの推しより尊いわ…」
ひより「みんなも守ってくれてありがとう…鹿も喜んでる…!」