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押しかけメイドの距離感がバグっている件  作者: 蒼田
第2章 ドタバタ学生生活
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第32話 学生交流会『フリーダム』 1

 大学の講義も終わり、レポートを提出する。

 いつものメンバーで学内を歩いていると道則(みちのり)が俺達に言った。


「サークル活動をしようぜ」


 ★


「……何で俺の部屋に集まってるんだ」

「良いじゃねぇか。近いんだし」

「お。これこの前出た漫画じゃん! 」


 カカと笑いながら道則が俺に言い、綾香は早速部屋を物色(ぶっしょく)し始めた。

 サークル活動の話し合いと言うことで部屋にあげたが、早速後悔(こうかい)している所だ。


「メイドさんの本がありますね」

「お前も好きだな。メイド」

「……黙秘する」


 綾香と一緒に一毅も俺の部屋を物色していたようだ。

 目ざとく見つけてパラパラと(めく)っていた。

 やめてくれ。俺の聖域を荒らさないでくれ。


「今更だがなんで俺の部屋なんだ? 」

「それはサキちゃんが働く場所を調べておきたかったからさ。あわよくば——」

「少しでも私の体に触れると()じり切りますよ。安藤弟(ゴミ虫)


 サキの言葉に道則が「ひぃっ」という声を上げて体を(すく)み上がらせる。

 なんて恐ろしい事を言うんだ。

 俺まで声を上げてしまったじゃないか。


「ま、まぁ冗談は置いておいて」

「嘘をつけ」

「……姉貴。話を折るようなことを言うな」

「なら続けろ。そして終わったら教えろ」

「なんて無責任な姉貴なんだ」

「アタイはお前の活動を今にでも止めたいがな。物理で」

「弟の命を何だと思ってる」

 

 机の上でガクリと項垂(うなだ)れ、顔を上げる。

 上にある菓子を手に取りながら、道則の話を聞くことにした。


「ともゆきの話に戻すが、空いている部屋がなかったんだ」

「なるほ……ど? 」

「伝えた通りサークル活動をする時、事前に申請すれば空いている教室を借りることができるんだが、今回は都合が悪かった」

「……単に申請するのを忘れたのでは? 」

「……それで大学に近いともゆきの部屋と言うことだ。幸いにもサキちゃんというメイドがいるともゆきの部屋なら、オレ達の部屋みたいに散らかってないだろうしな」


 サキに指摘された道則は少し汗を出しながら綾香を見た。

 すると綾香もどこか気まずそうに漫画を捲るスピードを上げる。


「今まで活動という活動をオレ達はしてこなかった」

「「してこなかった」というよりかは「全くしてなかった」というべきでは? 」

「……」

「サキ。可哀そうだからやめてやれ」

「今回は……そうですね。意気揚々(ようよう)と作ったは良いものの、様々なトラブルに()れてこれまで活動が出来なかった。サークルの維持には定期的な活動報告が必要となる。よってギリギリになった今こうして全員を集めて会議、ということですか。(あさ)ましい。貴方(ゴミ虫)のハーレムくらいに浅ましい」

「……」

「サキ。やめてあげて。今にも道則が泣きそうだ」

「しかし付き合わされているこちらの身としては、ここはきちんと言っておいた方が良いかと。安藤弟(ゴミ虫)が作った『フリーダム』に入ったことで、我々はサークル見学へまともに行けなかったのですから」


 バタリ。


 ついに道則が机の上に突っ()した。

 道則に対して異様に毒のあるサキだが今日も切れ味が鋭い。


 しかし道則を擁護(ようご)できないのも事実で。

 可哀そうだが復活するまで見守ることにしよう。


「だがよ。交流ったって何するんだ? 」

「ナ、ナンパの練習でしょうか? 」

「いやそれはないだろう」

「いえ、ともゆきさん。考えてみてください。何かの拍子にナンパをしなければならなくなった場合きちんとナンパが出来ますか? 」

「そんな時は永遠とこない! 」

「分かりません。もしかしたら社会に出て、飲み会に出て、その時行われた罰ゲームでやらされるかもしれません」

「うん。一毅落ち着こうか。それは普通に犯罪だと思う」


 仮定の話に何故かノリノリの一毅を落ち着かせようとしたのだが、俺の隣から不穏な声が聞こえてくる。


「……ナンパの練習、ですか。面白そうですね……ふふ」

ここまで如何だったでしょうか?


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