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「今日の朝ご飯は豆のスープよ」
「わあ、豆ね」
「栄養価が高いのよね」
「美味しそう」
ゲームでお馴染みのセリフが並ぶ。
そう、豆、何と言っても、豆。
朝食も、昼食も、夕食も豆。
なぜなら安いから。
貧乏貴族ここに極まりである。
唯一の救いはローザが料理上手で、
いろんな豆をいろんな味付けにしてくれるので、
何とか耐えているが、元日本人としては、けっこう辛い。
うう・・・早くダンジョンに行って、モンスターの肉、
入手できるようにならないと・・・
そんな事を考えながら、豆のスープを口に運ぶ。
ああ、美味しい・・・美味しい・・・ん・・・・・だけどねぇ
一緒に食べている三人には、悟られないよう、
心の中で複雑な思いを抱える。
そんな事を考えているとローザが話しかける
「ジュリア、明日から魔法学園ね」
「はい」
そう答えると、リリーナが口をはさむ
「私達は魔法が使えないから、何もアドバイスしてあげれないけど」
勢いに乗ってケイトが話を続ける。
「ダンジョンに行ってモンスターと戦ったりするんでしょ?
怪我しそうだったら、すぐ逃げるのよ!」
その言葉に、大丈夫と笑顔で返す。
なんせ4周プレイ済み、モンスター攻略はほぼ頭に入っているんだから。