初めての問題解決!失われたデータを取り戻せ!
特になし
「さてと、まずはあの人を探さなきゃ。だけど…」
ぐーーー
「お腹すいた…一応お金あるし、何か食べよう。」
梢は4階のレストランへと向かった。
「わー!いっぱいある!えーーっと、あっ、このスパゲッティいいかも!これにしよ!」
その時だった。
「えっ、今のって…」
梢は確かに感じ取った、あの時の感覚を。
「きっとそうだ、あの人だ。ごはん食べてる場合じゃない!」
急いで席を立ち、その感覚がする方へと向かう。
「いた!きっとあの人だ!」
そこで冴えない顔をした男性を見つける。
「早速声をかけよう!あ、あの…」
「え、僕のことかい?」
男性は自分を指さし首をかしげる。
「はい、その…いきなりでびっくりするかもですが、私、魔法使いやってます。お兄さん、何か悩みがあるんでしょ?」
「魔法使い…?最近流行ってる遊びなの?」
梢は遊びといわれて、少しムッとする。
「私がお兄さんの悩みを解決します!」
「えぇ、そんなことできるの?まぁいいや、ちょうど話し相手が欲しかったところだから。実は大学の論文のデータが全部消えちゃったんだよ。それで絶望してる。これを解決できる?できないでしょ?」
男性はリュックに入ったPCを指さして言う。」
「データを復活させればいいんですね?!任せてください!」
梢は胸をぽんと叩く。
「いきますよ~?きゃぱりりららら!」
梢はPCに魔法の杖を向け、呪文を唱える。
「さ、確認してみてください!」
「なにしたの?一応確認するけどさ…」
「どうぞ、どうぞ」
「え、えーー!データが復活してる!」
男性は目を丸くして大声を張り上げる。
「君すごいよ!ほんとの魔法使いじゃん!」
「喜んでもらえてうれしいです!」
「君、名前は?」
「梢です!」
「梢さんか!お礼にご飯おごるよ!なにがいい?」
「ほんとですか?!じゃあ、スパゲッティで!」
「ごちそうさまでした。じゃあ、私はこれで。」
梢はご飯を食べるとすぐに桜駅を出た。そして母の待つ自宅へと帰っていった。
きゃぱりりらららは万能なんですね