二人の少女は神秘の光に包まれる
特になし
「来てみたはいいけど…どこにいるのーーーーー?!」
土曜日の昼間。梢は謎の魔法使い、ハルに言われた通り桜駅に来ていた。しかし、梢はハルの顔を知らない。声しか知らないのである。その上、桜駅は駅ビルである。そんな場所で会ったこともない一人の人間を見つけるなんて無理な話である。
「4階の…本屋さんに来て。」
梢に語りかける声が聞こえる。
「あっ!この声はハルさんだね!わかった!」
梢は本屋さんへ向かう。途中でものすごく暗い雰囲気の男性とすれ違ったが、急いでいたので特に話しかけることもしなかった。
「こっち!こっち!」
梢は雑誌コーナーにいる派手な制服?にとんがり帽子をかぶったいかにも魔法使いをしてそうな少女を見つける。
「あっ!あなたがハルさん?これから魔法の国へ行くんでしょう?!」
「しー!声が大きい!」
「あっ、ごめんなさい。ところでどこから行くの?」
ハルは息を大きく吸って答える。
「トイレよ。」
「はい?」
「この桜駅のトイレと魔法の国はつながってるの。」
「…そ、そうなんだ。」
「さ、行くわよ。」
「うん!」
二人はトイレへ向かう。向かう途中、二人は何も話さなかった。
やがてトイレへ着くとハルは後ろから2番目の個室に入るよう言った
「いい?いくわよ!きゃぱりりららら!」
二人の少女を光が包んだ。
暗い雰囲気の男性が気になりますね。




