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「おばあちゃんただいま!行ってきます!」
「燐か…ああ、行ってらっしゃい…」
家に帰るなりすぐ様飛び出し、家の裏にある小さな山の山道を息絶えだえに駆け上がる。私、黒宮燐は14歳だけれど、これでも一応立派に一神社を守る現巫女として一人働いている。まあ、守るやら働くやらとは言っても、こんな小さな神社にイタズラしに来ようとする物好きなんて居ないし、お賽銭もほぼ無いからお金関係の管理をすることも無い。仕事なんてちょっと掃除する程度だけど、別にそれでもいいと思ってはいる。黒宮家は平安時代程から町の裏山のてっぺんにある小さな神社を細々とだけど代々守ってきた。元を辿れば陰陽師の家系に辿り着くらしいが、私には霊は見れるが祓う力は無い。今は亡き母はそれはそれはもう霊祓いが上手だったとかおばあちゃんに聞くが、遺伝なんてものは無かったらしい。顔もあまり覚えてない母親だけど、なんだかその話を聞くと少しだけ誇らしかった。
霊、とは案外至る所に居る。




