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俺と魔剣(あいつ)の冒険譚  作者: アスラ
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訓練修了

二刻程かけて採取を済ませた俺達はギルドへ戻った。


買取所に持ち込んだ現証拠(ゲンショコ)猪子槌(コヅチ)はそこそこの金額になった。


「ほら、これがお前達が頑張った成果だ。受け取ったら、必ず中を確認をするんだ。でも金額については口に出すなよ。」


一応の注意をしてから、報酬の入った皮袋をミェッタに渡す。

受け取った皮袋を期待の籠った瞳が囲む中、若干緊張した様子のミェッタが袋の口を開いた。


「「「…わぁ。」」」

「…すげえ。」

「ヴェル兄、本当にこれ全部私たちが受け取ってもいいの?」


期待以上の成果に声をあげるペイス達とは反対に、ミェッタが不安そうに訊いてくる。

普段目にする事の無い金額に怖くなったんだろう。俺はミェッタの頭にそっと手を載せ、大きく頷いて見せた。


「ああ、これは全部お前達の物だ。でも、こんなに稼げるのは今回だけだ。」

「えっ…、あ、そっか。今回はヴェル兄達が手伝ってくれたから。」


俺の言葉の意味に思い至ったミェッタが納得して言った。


「ああ、そうだ。もしギルドの誰かに護衛を頼めば依頼料がかかる。それに買い取りについても今回は俺が持ち込んだ形で査定して貰ったが、ギルドに登録していない場合は、査定の手数料だってかかってくる。だから、もし同じだけの成果を採ってきたとしても、次は今回より安くなる。その事をしっかり理解しておけよ。」

「「「「「うん。」」」」」


俺が話し終わると、ミェッタだけでなく、いつの間にか俺達の話を聞いていたペイス達までが揃って返事をした。


「それじゃぁ、俺達孤児院(うち)に帰るよ。早く司祭様(せんせい)に見て貰いたいし。」


さっきまでのやんちゃそうな表情から、年長者(としうえ)らしい顔つきになったペイスがそう言うと、他の年下連中も揃って頷いた。


「だったら、俺が「あ、ヴェルデはちょっと残ってくれる?」??」


俺が一緒に行くと言おうとしたところで、少し前から近くにいたリーリィから待ったがかかる。


「何かあった?」

「ギルド長がお呼びよ。」

「げ。」


何用かと聞き返し、返された答えに思わず溢れた。

実のところ、戻って無事を報告したっきり、詳しい話をしに行ってなかったんだよな。


「…しょうがない。フィオ頼む。」

「おう。んじゃ、お前ら行くぞ。」

「はーい。ヴェル兄、今日はありがとう。また色々教えてね。」

「ああ、また今度な。」

「ヴェル兄、頑張れよ。」

「ペイスも皆を頼むぞ。」

「ヴェル兄、今度は魔法を教えてよ。」

司祭様(せんせい)と相談してからな。」

「「ヴェル兄、怒られることばかりしてちゃ駄目だよー。」」

「ミニス!ミオス! お前らが言うな!」


フィオと一緒に出ていく年下連中(チビたち)が、一言づつ残していく言葉に返事を返しながら見送っていると、最後の双子の言葉に思わず声が大きくなった。


いつも怒られてるような言い方をするなよな。

大体、今回は怒られるような話じゃないだろ。


ギルド長(キルマス)、いつ迄経っても顔を出さないって言ってたわよ。」

「…。」


え、怒られないよな?












お付き合いいただき、ありがとうございました。

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