目が覚めたら体重+50kg
アタシは今、とても困っている。
誰か助けて!
誰かどうにかして!!
このお腹を!!!
どうしてアタシはこうなっちゃったんだろう。
なんでこんな身体になっちゃったんだろう。
アタシは必死に事件のことを振り返っていた。
事件は今日の朝・・・
いつもどおりに目が覚めた。
普通に起き上がろうと思ったが・・・
「あれ?」
全く起き上がれない。
5分かけて起き上がるが、うまく歩くことができない。
3歩歩いたところで倒れた。
これはおかしいと鏡を見ると、そこには醜くだるんだるんになったお腹が・・・
そんな・・・馬鹿な・・・夢だろう。
夢ならいずれ・・・覚めるでしょう。
本当にそうだったらよかったのに。
この後、この腹の不便さを教えられる。
1、体重計は100キロOVERで体重計自体が狂う。
2、下が腹の一部で見えない。
3、恥ずかしさに外に出られない。
4、とにかく動けない。
このままじゃあ仕事ができない。
アタシが何をしたって言うんだ!?
神様、助けて・・・
この窮地からアタシを救ってください!!!
夜も遅いのでアタシはそのまま眠りについた・・・
次の朝、腹がさらに大きく膨らんだ。
腹は寝る度に増加していくのか。
比例するとかもうどうしようもないのか?
もはやこれは人間じゃない。
アタシは30分ほど泣き、今までの人生を振り返り始めた。
視界の4分の1を腹の一部に失われ、体重計は砕け散った。
それに吐き気がたまらない。
これはもう重症だ。
救急車に電話。
アタシはそのまま病院に運び込まれた。
意識がない中、アタシはこうなった原因を考えた。
事件の前日、ダイエットを破っちゃったから神様怒っちゃったからかな。
アタシはモデルを目指しているけど太ってちゃダメだからね。
もしかしたら神様はアタシのためにこんな試練を与えているのだろうか。
次の日。
アタシは家のベッドで寝ていた。
病院ではなく、家で寝ていた。
腹は元通りだった。
若干太っている、いつも通りのアタシだった。
1年後。
アタシはモデルになった。
あれは一体なんだったのだろうか。
アタシにはわからないけどただいえることはひとつ。
神様、ありがとう。
でももうあんな腹になるのは御免被る。