不気味な予兆
前回までのあらすじ
サボりで屋上に向かう智和は、誰もいない教室にいた。
廊下で足音がするかと思えば、幼馴染の時護 鈴とだった。
一緒に体育の授業を受けるように手を伸ばし誘ってきたが、俺は断り彼女の手を取らなかった。
教室から出た智和は、屋上で寝て次に目を覚ますと授業が終わり部活動の時間になっていた。
寝過ごした彼は、急いでオカルト研究部に向かい(本郷 加奈恵部長)に怒られる。
止めてくれたのは、悪友の(一十 三朗)、(辻霧 禅)だった。
伝説の雑誌月間ヌ~を、開封し興奮する一同。そして、楽しい時間は過ぎ去りみんなが
帰りのあいさつを言い合う中で、智和の視界は少しぼやけて...。
また、怖くなった。帰るために自宅に向かうが天気は、午前の青空から一変し
雲行きが怪しく不気味な感じだった...。
ザーッ!(大雨)
うわあ!雲行きが怪しくなったかと思えば、視界がぼやける程の雨が降ってきたぜ。
これは、オロチもスリップするかも知れねぇ!
ハァ、ハァ、ハァ...。もう、なんで今日はこんなに赤信号に捕まるんだよ!
こっちは急いで帰らないと、月刊雑誌ヌ~がふやけるというのに!
あしたは~はれるか~な~(赤信号の時に流れる音)
(隣で居合わせた学生たち)キャー!何よこの大雨!今日の天気は晴れ模様だったのに!
傘なんて持ち合わせていないからもう、べちゃべちゃ...。ハァ...。
きょうも~...(青信号の時に流れる音)
ハァ、ハァ...。やっと、青信号になった!早く、速く、もっと加速するように!
オロチが擦り切れるまで!!!
キーッ!(自転車を止める音)
ふぅ~!無事にずぶ濡れの状態で自宅に帰宅できた!ただいま!母さん!そして、
我が愛しの妹よ~!
ガチャ(玄関の扉を開ける音)
(母さん)あら!智和、大丈夫では無いようね。急な大雨で風邪をひくからシャワーを
してきなさい...。
(花織)バカ兄貴、おかえり。ずぶ濡れで汚いからさっさとシャワーを浴びてきてね!
へいへい、って月間雑誌ヌ~の安否はどうかな?
ぐちゃあ...(無残な姿)
あぁ~、これはもうだめだな。捨てる...か。うぅ...寒い、シャワーを浴びよ。
シャー(お湯が落ちる音)
ふぅ~、風呂もいいがシャワーもいい、身体の穢れを落とすのはええなぁ~。
しかし、この大雨なんかいつもより不気味なんだよなぁ~。
あ!そうだった!未来人さんの言葉諦めない心についてを、知るためにも家に
帰ったんだった。忘れるところだったぜ!
そうと決まれば、善は急げだな!
ガラガラッ(シャワールームの扉を閉める音)
うぅ...!さむいさむい。これが、二月の寒さ。早く服を着るか!
ふぃ~、シャワー気持ち良かった~。さて!早く自分の世界に籠るか!
(花織)あ!バカ兄貴、おやついる?
あぁ...俺は要らない、太りたくないからな。花織も昔より丸みを帯びてきたような...。
(花織)えっ!うそ!...気をつけなきゃ...。
そんなことより俺は、未来人さんの書き込みが気になるんだ!
パカラパカラパカラッ!(四つん這いになって階段を上る音)
みんな!自宅警備は任せろ!(独り言)
ガチャ!ガチャ!(自分の部屋の扉の開閉音)
うわぁ!暗いな!電気をつけて、よし。では!
キュイイイーーーン!(PCの電源を入れる音)
よし、よし。無事に起動できたぞ。中古だから時々、起動しない時があるから困るんだよな。
ネット掲示板オカルト板の道しるべっと、よし。
俺が建てたスレッド、ここ最近の地震と俺の頭痛の関係性についてのスレはまだ...生きてるな。
今日の部活動の後にまた、謎の現象があった事も書き込むか。
カタカタカタ...(キーボードを押す音)
五分後、十分後、そして、一時間後...。
あれ、誰も返してくれないなぁ~ネタが弱いのかな?まあ、明日また開けば誰かが
反応してくれているだろう。
(父さん)ただいまー、母さん...。
(母さん)あら、今日もご苦労様です。あなたも今日は大雨でずぶ濡れだと
思うからシャワーに浴びてきてください...。
(父さん)そうなんだよな...今日の天気は一日中、晴天のはずだったのにな...おかしい。
(花織)お父さん、ちょっと透けてて,,,きもい!
(父さん)うぅ...自宅に帰れば温かく迎え居られると思って、急ぎ足で帰ってきたのに
この言われよう...お父さんにも威厳があるんだぞ!花織。
あ、智和はまた二階の自分の部屋に籠っているのか?
(母さん)そうなのよ!お父さんもなんか言ってあげて、ここで威厳を見せる時よ。
(父さん)そうだよな!おーい!智和、降りてこい...。夕食の時間でもあるからなぁ?
うん...あ...寝てた。もう、夕食の時間か。っと、道しるべの書き込みは...誰も返しに来ない。
このスレッドは、もう落ち目だな。明日まで待たなくてもいいか...。
はいはい~父さん、今から行くからぁ!
とう!(飛び起きる)
(家族揃って)せーの!いただきます!そして、いつものように美味しい。
(母さん)しかし、今日の大雨は不気味ね。父さん?
(父さん)あぁ...母さんも思っていたのか同感だ、智和、花織はどうだ?
(花織)私もなんか怖かった、地震と関係があるのかも?
俺も母さんと同じで不気味に感じた後、今日、帰る前になんかへん...な...っ!!!
ガタガタガタッ!!!(地が揺れる音)
(花織)地震っ!?
ヂリリリィィィーーー!!!(スマホのアラーム音)
(父さん)みんな、ちゃぶ台の下に隠れなさい!早くぅ!
(母さん)智和、花織!さあ...!
え~こんな狭いちゃぶ台に隠れても~
(父さん)何寝ぼけているんだ!智和ぅ!早くしろぉ!!!
こんな鬼の形相のような父さんは見たことない...!これ...まず...!
その瞬間、智和の頭の上に...!!!
いよいよ、もたついていた物語が動くのか!