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あなたのバロメッツ

作者: シロクマ
掲載日:2023/01/02

 ぬいぐるみをつくるには、なにがひつよう?


 糸でしょ。

 綿わたでしょ。


 えーと、それに布もほしいかな?

 うん、やっぱり糸と綿わたと布がぬいぐるみにはかかせません。


 これはぬいぐるみがうまれてくるまでのおはなしです。




 まずは糸です。

 糸はほそくてながくてつよくって、布と布をぬいあわせるためにたいせつです。

 糸はおみせに売っていますね。


 けれど、糸はどこからおみせにやってくるのでしょう?

 例えばここにある糸は、綿わたの糸です。

 まっしろふわふわとしたお空の雲みたいな綿わたを、糸車でねじりあわせて糸にします。




 つぎに綿わたです。

 ぬいぐるみの中に詰まっているふわふわもこもこの、あの綿わたです。


 でも、綿わたってなんでしょう?

 あの白くてふんわりとしたお空の雲にそっくりの、綿わたはどこからくるのでしょう?

 まっしろでふわもこの綿わたは、ひつじさんにそっくりですがちょっとちがいます。




 むかーしむかしのおはなしです。

 西の国のひとたちは、海の向こうから船につまれて運ばれてくる綿わたをフシギがりました。

 綿わたはひつじのもこもこではありません。


 東の国のひとたちは、このもこもこは木綿もめんという草花だといいます。

 けれど西の国のひとたちは、木綿もめんというものをみたことがありません。


 木綿もめんとは、どんな草花でしょう?

 西の国のひとたちは、きっとその草花にはもこもこの子羊がみのるのではとかんがえました。

 しゅうかくのじきになると、子羊たちが野にところせましとさきほこるのです。


 めーめーもこもこ。

 めーめーもこもこ。

 

 ちいさなちいさなひつじたちがそこかしこでないているのを、ひろいあつめて綿にするのです。

 このふしぎないきものを、バロメッツとよびました。

 そうしてあつめられた綿わたはお船で海をこえて、糸車で糸になるのです。




 お次は布です。

 ぬいぐるみの布をつくるざいりょうにも綿わたがつかわれることがあります。

 おや、するとどうでしょう?

 ぬいぐるみは糸と綿と布でつくられるのに、糸と布も、綿わたでつくられているのです。

 糸と綿わたと布を、針でぬいあわせていきます。


 ぬいぬいちくちく。

 ぬいぬいちくちく。


 かわいいおめめをわすれずに。


 ぬいぬいちくちく。

 ぬいぬいちくちく。


 あいじょうをいっぱいこめて。


 ぬいぬいちくちく。

 ぬいぬいちくちく。


 ふかふかのぬいぐるみのできあがり!


 そう、お気づきでしょう。

 あなたのよく知るぬいぐるみ、これから出会うぬいぐるみは……。

 もしかしたら、バロメッツの生まれ変わりなのです。

 

 そう考えると、もっとぬいぐるみが愛おしくなりませんか?


 どうぞ、あなたのバロメッツをかわいがってあげてくださいね。




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― 新着の感想 ―
[良い点] 「冬童話2023」から拝読させていただきました。 やはり「ぷよぷよ通」のバロメッツを思い出しました。 あのバロメッツからぬいぐるみが出来たら、可愛らしいですね。
[良い点] なるほど、ぬいぐるみはこうやって生まれてくるんですね。 [一言] バロメッツときくと、落ち物ゲーム『ぷよぷよ』にでてきたトマトに羊があわさったモンスターを思い出します。
[良い点] ぬいぐるみという分かりやすい題材と話に引き込むような柔らかい文章で読んでいてストレスが無く読むことができ、童話としてもありそうな物語だと思いました。 [気になる点] タイトルの「バロメッツ…
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