私の親友が病気です
初投稿です。
色々と酷いですが自己満足でなりたってます
誤字脱字/ゆるふわ設定で申し訳ありません
私は……子供の頃から、寝るのが好きだったのよ。
夢の中では、不思議な体験が沢山出来るから楽しくて仕方なかったの
空飛ぶ乗り物や、高い建物、沢山の人々が居て皆が好きな服を着るの!
勿論、楽しい事だけじゃないわ
色んな人達が居るんだもの
騙されたり、裏切られたりもしたわ
夢の中の話なのに凄く傷付いて朝目が覚めても涙が止まらなかったわ
まあ、何が言いたいかって事なんだけど私という人格形成が夢の影響を凄く受けてるって話よ。
……だから、私の親友が夢の世界で云う『厨二病』を発症しても私は暖かく見守ろうと思うの。
いきなり『ここは乙女ゲームの世界なの……そして……私は悪役令嬢なの!!!』
って言い出したのよ??
「あら、そうなの?
誰が言ったか知らないけど大丈夫よ。
貴方は、悪役令嬢なんかじゃないわ
それより、このケーキ美味しいわよ?」
平然とケーキを食べ始めた私に彼女は慌てて自分の悪役令嬢っぷりを話し始めたの
『下級貴族を、お茶会から追い出した』
『とある令嬢を、皆で刺繍してる時に一人だけ仲間外れにした』
『理不尽に使用人を辞めさせた』
等など永遠と語ってるのだけど……
はて?何の話なのかしら?
『下級貴族を、お茶会から追い出した』って言ったけど……あれは確か……
今は、領地が災害被害で大変で財政的にも苦しくて自分も領地で手伝いをしたいけど、このシーズンに下級貴族の令嬢がお茶会を断り人脈作りを疎かにするのは如何なものかと悩んでたのよね
それを貴方が、助けたんじゃなかったかしら?
公爵令嬢の貴方が追い出せば、このシーズンは誘われないし、ドレスを作る費用も浮くし、領地に帰る理由にもなりますしね。
来シーズンに"また"貴方が誘えば、こんな小さな出来事なんて何の問題も無いんじゃなかったかしら?
むしろ、今から来シーズンの時に何て書いて、お誘いの手紙を出そうと悩んでましたよね??
『とある令嬢を、皆で刺繍してる時に一人だけ仲間外れにした』
あの子、とても不器用だったのよね
一生懸命頑張ってるんだけど、いつも針で指を刺しますし、本人も行くのを泣く程、嫌がってたって話を聞きましたわ
その分、あの子は身体を動かす事が得意で内密に剣術の指摘を受けてると聞いた事がありましたね
それを聞いた親友が
『もう貴方とは、一緒に刺繍なんてしたくないわ!!』
と言って皆で騎士の様な服を作って彼女に着せたんでしたっけ??
彼女は、顔も美人でしたし体術もしてましたから身体が引き締まってたので、それはそれは、お似合いでしたね。
今では、五月蝿い大人の目も入らないので剣術を披露させ素敵に服を着こなせる彼女は男装の麗人として大人気ですね。
他の令嬢方は、彼女に着てもらう為の服に素敵な刺繍をすると上達して
彼女は、刺繍をしなくていいと喜んでましたよ
……何か問題ありましたかしら?
まあ、彼女のご両親からしたら娘が女の子らしく嫌がらず刺繍に行ってくれて人脈作りを大切にしてくれてる!!
と思うかもしれませんが、刺繍を出来るだけが女の価値じゃありません
男装してる彼女は、それはもう物語の王子様みたいに素敵で私達をもてなして頂いています
そして女性の彼女も、自信を持ち優しく皆の小さな悩みも真剣に考えて相談にのってくれる素敵な令嬢になりました
彼女は、貴方に感謝してましたよ
あのままだったら、自分は嫌な女になっただろうと言ってましたね
私も、そう思います
まあ、そんな話は今は関係ないので置いときましょう。
えっと何でしたっけ?
『理不尽に使用人を辞めさせた』
ああ、それですね。
貴方の家に、出入りしてる商家の息子と恋仲になった子ですか??
小さい頃に貴方が拾ってきて世話役兼遊び相手として雇われた子で真面目な仕事っぷりが評価されて専属侍女にまでなったと喜んでましたよね
だから、商家の息子の熱意に負けて恋仲になった後も仕事は疎かにしない素敵な侍女でした
そして、商家の息子が修行の旅に行くと聞いた時も自分の感情に流されず凛として彼を応援してました
瞳を濡らしながら
商家の息子も、自分の都合だけを押し付けないよう彼女の気持ちを最優先させて愛を囁きながら頑張って迎えに来ると伝えたとか
とても好感が持てる青年ですね
まあ、私の好みではありませんが…
あぁ!私の話は関係ありませんでしたね
そんな二人を覗き見してた親友よ
涙ながらに私に話てきたじゃない
『私の専属侍女なのよ!!私の傍に居るのが1番幸せに決まってるわ』
そう言ってた親友だけど
次の日に、専属侍女になってから初めて侍女がミスしたのよね
親友のお気に入りのティーカップを割るなんて初歩的なミスを
侍女は、彼女のお気に入りのティーカップを割った事に絶望した表情で謝罪したらしいけど
親友は、侍女が真面目に仕事が出来ないくらい彼を愛してたんだと気付けなかった自分に絶望したみたいね
『もう、貴方なんていらないわ。さようなら』
侍女は、深く謝罪し許しを乞うたけど親友の気持ちは変わらなかったわ
『私は、お嬢様に、この命を救って頂きました。
お嬢様への恩返しも途中なのに離れる訳には行きません。』
親友は、この言葉に大変驚いたみたい
親友の中では、ただ一緒に居て欲しかっただけなんだから……命の恩人なんて恩返しなんて望んでないわ
当時の親友は、姉が欲しかっただけなんだもの
細かい思い出話は、省くけど
親友は、姉のように侍女を慕っていたと思ってくれたらいいわ
『恩返し……恩返し……なんて……!!
だったら、今すぐ!!あの男の所に行きなさいよ!!
貴方があの男の傍で、貧乏で汚くなる事が恩返しよ!!』
そう言って追い出したんだってね
まあ、修行の旅って言うくらいだから貧乏で汚れるだろうけど……相手は、商家の息子な訳だし
それに、今までの給料と退職金も持たせたて追い出したんだから貧乏と言える程じゃないわね
公爵家の専属侍女よ??
今でも侍女から送られてくる旅先の写真と手紙を寂しそうに眺めては私に自慢してくるじゃない
親友は、手紙の返信をしたいのに出来なくてウズウズしてるのを見てる私よ?
侍女から私に、こっそり届く手紙には、親友への心配と毎度つづられる"お嬢様をお願いします"って台詞が本当に貴方の姉に見えるわ
一体誰が悪役令嬢なんて言ったのかしら?
彼女が悪役令嬢なら私は親友なんてやってないわ
最後までお読み頂きありがとうございます
続きが掛けましたら投稿させて頂きます