31話 姉さんのご機嫌とり・・・2
カンカンカンカンカンカンカンカン!!
外に出ると、家の裏の方から、木剣を打ち合う音がしていた。
『兄さんが、父さんと打ち合ってるみたいだね。姉さん、僕たちも行こう。』
家の裏に着くと、兄さんと父さんが、激しく打ち合っていた。
『おいおい、レオルがこんなに強くなっているとは、驚いたぞ!』
だがまだ、兄さんはブーストを使っていない。
父さんが相手だから、使うのをやめているのだろうか?
『父さん、兄さんはもっと速くなれるけど、父さん大丈夫。』
カンカンカンカンカンカンカンカン!!
『何!!まだ速くなるだと!!まさかレオル、もうブーストを使えるのか?・・・ハハハ、それは凄いぞ!!よし、レオル!遠慮はいらない、ブーストして掛かって来い!!』
カンカンカンカンカンカンカンカン!!
『えっ!本当にいいんだね。じゃ〜いくよ!!』
すると兄さんは、すぐさまブーストを使い、一気に攻め始めた。
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン!!!!
それを全て受け止める父さんも、ブーストを使っているようだ。
『凄い!!凄いぞレオル!!まさか、まだ7歳の息子と、こんな打ち合いが出来るなんて、思っても見なかったぞ!!これは、父さんもちゃんと特訓しないと、あっという間に追い抜かれちゃうな!!これからの特訓は、もっと楽しくなりそうだ。』
カンカンカンカンカンカンカンカンカンカン!!!!
『父さんも、ブーストを使えたんだね。父さんは、まだ余裕がありそうだけど、もう!僕のスピードは、これで限界だよ。』
すると、急に兄さんが打つのを止めた。
『あぁ〜やっぱり父さんには、敵わないなぁ。
かなり強くなれたから、少し自信があったんだけどなぁ。ブーストを使い続けると、魔力の減りが早くて、長く持たないや。』
『これからも毎日特訓していれば、魔力も増えるし、魔力の使い方も上手くなって、もっと長くブーストで戦い続けられる様になる。それに、7歳でこんなに素早く動けるんだ。いつか必ず、父さんをこえられる日がくるぞ。』
『アハハハハ(*´∇`*)よぉーーし!!絶対に、父さんより強くなってやるからなぁ。』
『アハハハハハハハハハハハハハ(⌒▽⌒)』
父さんと兄さんが2人で大笑いしていた。
『何だか、父さんも兄さんも楽しそうね。ちょっと羨ましいわね。私も、お母さんと特訓したらたのしいのかしら☆』
(いやいや姉さん、それは多分違うと思うよ。苦笑)
『そう言えば、リアーナとユウトは何をしに出て来たんだ?カッコイイお父さんを見にきたのかなぁ?』
『私は、ユウトに魔法を教えてもらうのに、家の中じゃ危ないから、外で練習しようって事になって家から出て来たの。』
チーーーーーーーーーーーーン(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)
『リアーナちゃん、そこは嘘でも、兄さんと特訓をしてるカッコイイお父さんを見にきたの♡って言ってくれてもいいのにぃ・・ρ(・ω`・*) イヂイヂ』
『父さん、そんなに落ち込まなくても・・
il||li _| ̄|○︎ヽ(・ω・`)きっといい事あるさ☆ポンポン♪︎』
『さぁユウト、何から始めるの?』
『そうだね。何からしようかな?・・あっ!!そうだ。ちょっと待っててね。』
俺は、みんなから少し離れた場所で止まり、スキル【土壌操作】を使い1メートル四方、高さが1.5メートルの土の柱を作りだし、【土壌改良】で柱を固めた。
『よし、これで準備よし。』
俺は、みんなの元に戻り今からやる事の説明をする。
『姉さん、準備が出来たから、始めようか?』
『いつでもいいわよ☆』
『じゃ〜まずは、手をあの土の柱に向かって伸ばして。』
リアーナが、まっすぐ柱に向けて手を伸ばした。
『うん。いい感じだよ。じゃ〜次は、掌に魔力を集めて、水の球をイメージするんだ。』
『う〜ん、何か難しいわねぇ。』
『最初は難しいかも知れないけど落ち着いてゆっくりやってみて。イメージが出来たら、【ウォーターボール】って唱えてみて。』
『分かった。』
『う〜〜〜ん、こんな感じかなぁ?』
すると、リアーナの掌に水が現れて、丸い球の形になっていく。大きさはサッカーボールぐらいの大きさだ。
『姉さん、凄いよ!!ちゃんと水の球が出来てるよ。じゃ〜最後に、魔法を唱えて。』
『いくわよ!!【ウォーターボール】』
魔法を唱えると、水の球が勢いよく、土の柱に目掛けて飛んで行った。水の球は、土の柱にぶつかり消えた。
『姉さん、成功だよ。ちゃんと出来てよかったね。』
『ユウト、やったわぁ!!お姉ちゃんにも、ちゃんと魔法が使えたわよ☆』
リアーナは、嬉しいあまり、ユウトに抱きついて離さない。
『あぁ〜姉さ!!嬉しいのは分かったけど、離してぇぇぇ〜〜力が強すぎで・・・くる・・し・い・・』
『あっ!!ユウトごめんごめん。嬉しくてつい興奮しちゃって♡』
ゴホゴホゴホゴホゴホ!!
『あぁ〜死ぬかと思ったよ。さぁ、じゃ〜次に行こうか。次は、同じように、柱に向かって手を向けて、意識を集中して、尖った氷をイメージして。』
『ユウト、まかせて♡』
姉さんが意識を集中していると、掌に30センチ程のツララのような物ができていた。
『だいぶ形になっているね。あとは、魔法を唱えるだけだ。』
『いくわよ。【アイスニードル】』
すると、氷の細いニードルが、土の柱に向かって飛んでいき、ぶつり割れて消えた。
『リアーナ、凄いじゃないか!ウォーターボールに、アイスニードル。もう、2つの魔法が使えるなんて、新人冒険者並みだぞ!』
いつの間にか、落ち込んでいた父さんが復活して、姉さんの魔法を見ていたようだ。
『えっ☆そうなの(*゜▽゜*)やったぁぁ。』
『姉さん、父さんに褒めてもらえて良かったね。』
『うん☆褒めてもらえると、お父さんでも嬉しいわぁ。』
グサッ!!
『(´༎ຶོρ༎ຶོ`)ウーーお父さんでもって・・』
レオルとユウトの心の声
(あっ!!リアーナが、とどめを刺したなぁ)
『ユウト、次々行こう٩( 'ω' )و次は何するの?』
『次は、ヒールを使ってみようか?』
俺は、ストレージから剣を取り出し、剣を少し握り、手に傷を作った。
『ちょっとユウト!何してるのよ!!何で自分で怪我してるのよ。』
『えっ!!だって、ヒールは怪我を治す為の魔法だよ。怪我してなきゃ試せないでしょ☆』
『だからって、ユウトが怪我しなくてもいいじゃない。ちょっとの怪我でいいなら、父さんしてもらえばいいのに。』
ガビ——Σ(*゜艸゜*)———ン!!
『俺はいったい、リアーナにとってどう言う存在なんだろう...ρ(・ω`・*) イヂイヂ』
『まぁ〜血が止まらないから、とにかくやってみようか?』
『うん☆私がすぐに治してあげるからね♡』
『じゃ〜僕に手を向けて、傷を癒すイメージをしながら、魔力を集めて集中して。それから、【ヒール】と魔法を唱えてみて。』
『はぁぁい☆』
『・・・・よし、準備できた!!ユウトいくよ。【ヒール】』
すると、姉さんの手から緑色の光が、俺の手の傷に向けられ、傷口がみるみる塞がっていった。
『姉さんやったね☆傷口が綺麗に治ったよ。』
『えへへっ♡お姉ちゃんの愛のパワーだね♡』
『うん☆魔法のおかげだね。』
ガビ——Σ(*゜艸゜*)———ン!!
『何かユウトに、あっさりスルーされちゃったきが・・・』
『アハハハハ、姉さんの気のせいだよ。』
『じゃ〜最後に、【ライトボール】だね。ライトボールは、簡単だから、最初のウォーターボールと同じような感じで、光の球をイメージしてやってみて。多分、すぐに光の球が出てくるから。』
『うん☆』
すると、姉さんの掌の上に、ソフトボール程の大きさの光の球が現れた。
『姉さん、完璧だね。これで全部覚えられたかなぁ。姉さんも時間のある時に、兄さんみたいに魔法を使って練習をしてね。もっと魔力量が増えて、魔法の威力が強くなったり、今は、1個しか出せないけど、アイスニードルやウォーターボールを何個も同時に出せたり出来るようになったりするからね。』
『何個も同時に!!凄い!それやってみたぁぁい☆私も毎日、魔法の練習するわぁ。』
『うん。頑張ってね。』
ギュルルルルルルゥゥゥゥ〜!!!!
凄い勢いで、兄さんのお腹が鳴った。
『アハハハハ、腹が減っちゃったぜ。』
『じゃ〜母さんに、ボアの肉を沢山焼いてもらうよ。僕も兄さんのお腹の音を聞いたら、一気にお腹が空いてきたよ。』
『早く食べられるように、私もお母さんのお手伝いをするわぁ。あっ!!ユウトは、お姉ちゃんがお昼に作った分も、残さず食べるのよ!!残したら、お仕置きしちゃうからね。』
『あっ、はい。分かりました。』
(まだ、根に持ってるのね・・・)
兄さんが、お母さんお腹すいたぁぁーと言いながら、走って家に向かって行ったので、俺も兄さんを走って追いかけた。
『あっ!!ユウト、にげるなぁぁぁ!!』
そう言いながら姉さんも、走って家に帰って行った。
・・・・・・父さんは、子供達に忘れられ、暫くその場で落ち込んでいた・・・




