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ギルドマスター オウル〜ステインとの出会いと、手の掛かる最強の友〜

ここは王都ギルド。

大陸三大大国の王国のギルドだけあって、様々な依頼が舞い込む。


俺は昔、王国兵士長を務めていたが、部下が成長したタイミングで自由を求め辞退し、冒険者として活動していた。

元兵士長とあって上級冒険者に推薦され活動を行ってきた。自分なりに真剣に活動していたつもりだ。


今まで、兵士長時代の28歳の頃に今の妻と結婚し、そこから暫くして子供が出来た。32歳の事だ。

それから、危険の付き纏う冒険者も引退したが、当時のギルドマスターに推薦されて異例の若さでギルドマスターを引き継いだ。忙しい毎日だがやり甲斐はあるし、稼ぎも良い。家族を養うのに問題は無い。


順調に仕事をこなしていた頃、当時、ギルドの事務要員として勤めていたアイラにある相談をされた。


アイラには、ギルドに登録だけしている子供の頃からの知り合いが居るらしく、その人にやる気を出して欲しいから上級の依頼を回していいか?という話だった。


取り敢えず危険な上級依頼を任せて良いか実際に会って確認すると伝えて、暫く立った後、アイツと初めてちゃんと出会ったのだ。


「ゆ・・・勇者殿!?」

「あれ?兵士長?」


それがステインだった。以前、帝国が何を思ったか王国と魔国に対して侵略活動を行い、王国と帝国が正面衝突する大戦中に彼は突然現れた!


戦争は正しく総力戦となり、膠着状態が続き、どちらも手がない状態だったのだ。ただ、帝国には英雄と呼ばれる戦力があり、その存在は秘匿されていた。帝国英雄は3人存在し、3英雄として

存在だけは知っているが、他国に姿を見せる事はなかった。だが、その英雄が2人、戦争に参加してきたのだ!


1人は、火炎を身に纏い、戦場を荒らす火の玉。

1人は、嵐を操り、広範囲に猛威を振るい始めたのだ!


誰もが死を確認するほどの巨大な戦力に王国は押され始め、俺の隊もいよいよ矢面に立たざるを得ない状況になった。


善戦はしたように思うが、部下は傷付き、副官のバラキも立ち上がれないようだった。俺も全力で応戦したが、追い詰められ、死を覚悟した時に彼はやって来た。空から。文字通り、降って来たのだ!


「どっちが帝国?」


幼さを残した少年が首を傾げながら訪ねて来る。あの2人だ!と誰かが言うが早いか、嵐を起こしていた帝国英雄が吹っ飛んだ!


「嵐が好きなんだろ?だったら自分が空に飛んでいけ!!!!」


嵐の英雄を蹴り飛ばしたのだ!!!さらに、


「温いんだよ!火の玉オヤジ!!!」


火炎の英雄を殴り飛ばしたのだ。正しく一瞬、しかも一撃で英雄を倒して見せた少年はその後、王国騎士や兵士に回復魔法をかけると、1人で帝国軍に突入すると、帝国軍を半壊させ、降伏させた。


その後、少年は行方が分からず、報告を聞いた国王や騎士、さらに国民達にある通り名で呼ばれるようになった。それが『勇者』だ。


あの時の少年が今、目の前にいるのか!?と思うや否や、俺は思わず頭を垂れた。


「ゆ、勇者殿!!覚えていらっしゃらないかもしれませぬが、先の帝国との戦争にて命を助けられたものです!!貴方のおかげで、今も家族と幸せに暮らせております!本当に感謝してもしきれません!!」

「あ〜!!おっさんもあの戦争にいたの?て、やべ・・・」

「ステイン!!!アンタ戦争なんかに参加してたの!!?パパもママも私も聞いたことないけど!!!」

「い、いや、気のせい気のせい。知らない知らない!」


ゆ、勇者殿がマインに怒られておる!?幼馴染と言っていたが頭があがらないようだ。説教しているマインが怒った妻に似ておる。勇者殿、逆らえぬ気持ち分かります!


と、ステインとの出会いは中々印象的だし、本人は否定しているが、正しく勇者と呼ばれる力を持っていた。

それからステインはマインの出す上級依頼を全て短期間でクリアしていき、瞬く間に有名になっていくかと思われた時に、急にギルド活動をやめると言い始めた。慌てた俺たちは、ステインにどうしてなのか?と聞いてみた。


「・・・マイン姉の紹介だから我慢して来たけど、もう無理。俺は本来、やりたくない事はやらないし、本当にやるべき事ならこんな緩いやり方はしないんだよ!はっきり言うと俺の自由がない!最近注目も集め始めたし、潮時だ。俺は暫く人のいない場所に引き篭もる事にした。かなりストレス溜めたから邪魔する奴は吹っ飛ばしてでも出て行く。」


と言われた。確かに彼は16歳という若さで誰より強く、また、賢い。付き合いは浅いが、彼はその力を利用されたり、当てにされるのが嫌いだ。また、王国に愛着も無いのはわかっている。マインが泣きながら謝っていたが、それでもステインの意思は変わらず。ギルドを去ろうとしている。


「ま、待ってくれステイン!!このままでは俺もマインも悲しい!!せめてギルドカードは持って行ってくれ!!ギルドカードには通信機能がある!無理に通信はしなくても良いが、俺とマイン直通にしておくから、たまには生きてる事を、何処かに居るんだという事位は教えてくれないか!頼む!!!そ、それに、俺はおっさんかもしれないが、ステインを友と思っている!!!頼む、ステイン!!!」


その後、ギルドカードだけ持ち去ってくれた。マインは自分が調子に乗って仕事をやり過ぎた所為だと暫く落ち込んでいたが、暫くしてステインから「住処を決めた。場所は言えないが、たまには買い出し等で王都に行くから顔を出す」と通信が入ってからマインはまた元気になっていた。


それから少しづつ少しづつ王都にも顔を出すようになり、本当に困った時は依頼を受けてくれるようになったが、この頃からあまり顔を出さないようにフードをかぶるようになった。



そして、ついこの間はいきなり子供を抱えてやって来たのだ!神の子だと!なんだそれは!!いや、詳しく話そうとするな!!お前が人外で勇者だからまだいいだろうが、一般人には流石に荷が重すぎる!!!

けど、保護者として名前くらい考えてやれよ!!後、マイン、私より先に子持ちになった。とか落ち込むな!!お前もまだ若いだろうが!!サラサ!!素直に金だけ出すな!!!こんな大金、王都で何に使うと思っている!!!今日は疲れたから、明日来い!依頼がある!!!


とバタバタしたと思ったら次の日、出るわ出るわ!!聞いたことの無い話が多すぎる!!お前、戦争前に1人帝国英雄倒してたのか!!何!?その英雄がムカついたから帝国軍をぶっ飛ばした?ヤマタノオロチと知り合い?魔王とも戦ったのかよ・・・魔国でも英雄とか、魔王に魔王と呼ばれてるとか、頼むから黙っててくれませんか?おじさん、疲れましたよ?


出て行ったステインを確認するとデニス殿と一緒に溜息をはきだした。


「ステイン殿は、本当に人なんですかね・・・」

「わからんが、ステインが言うならヤマタノオロチはいるのだと納得してしまうくらいの人物ではありますね・・・」

「確かに・・・どちらにせよ、魔王様に報告したら、ステイン殿に追加依頼でヤマタノオロチと話をつけてもらいに依頼するでしょうね。」

「どちらにせよ、伝説上の化け物と相対するのに人類では耐えられそうに無いですしな。」


などなど、今後の打ち合わせを進めていると、個室の外が騒がしくなっていた。何があった?と慌てて外に出ると、


「うえ!!うええええええええええん!!!!」


と子供の鳴き声が聞こえた。マリンか!?ギルドに来る赤子などマリンしかいまい!!

慌てて受付に駆けつけると、


「何事だ!!?」

「ステイン殿!!?」


とデニス殿とステインに話しかけた時はもう遅かった!


「ぶっ飛べ!!!!クソゴリラ!!!!『気孔術』『身体強化』!!!からのただのパンチ!!!!!」


ドゴフッ!!!!!!


「ぐえ!!!!!!!!!!??????」


メキメキ!!ガシャーーーーーーーン!!!!


と、人を殴り飛ばしおった!!生きてるのかアイツ?帝国英雄の時を思い出す。


「す、ステイン!!!何しとるんだ!?お前は!!」


と聞けば、


「知らない。ゴリラが絡んできてマリンが泣いたからぶっ飛ばした。」

「あい!あい!しゅ、ステイン!!ゴ〜ラさん、ぽ〜ん!!!」


と、言う。


「お、お前は・・・」

「ま、マスター!ステインさんは絡まれて、最初は無視していたんですけど、相手がしつこくてマリンちゃん泣いちゃって、それで手を出したんです!!ステインさんは悪くありません!」


サラサが庇って俺に言ってきたが、そんな事は分かっている!!ステインは無駄に力を見せつけたりしない。しかし、これはそう言う問題ではないぞ!


「だからと言ってギルドを壊すやつがあるか!!まあ、今ステインにやられた奴から修繕費は取るとしても、ステイン!!事情聴取はさせてもらう。ちょっと個室まで来い!!!」

「え?ヤダよ!」

「ヤダじゃないだろう・・・」


普通に嫌とか言うし、そう言えば昨日、マインがステインにスイッチが入ってるとか言ってたな?こうなると、いきなり子供っぽくなるんだよ。


「今日はどれだけギルドにいると思ってるの?やっと帰れそうなのに、まだ引き止めるの?もう帰りたいし、マリンのオヤツもあるし、ふっ飛ばしたゴリラとその辺の奴は見てるだけ見てたからソイツ達に聞いたら?俺は帰るよ。」

「当事者が説明せんでどうする!いいから来なさい!!」

「ステイン殿、もう少しマスターの言う通りにした方が良いと思うが・・・」


俺は自分の子供に叱るように言ったつもりだ。察してくれたデニス殿も援護してくれようとしてくれたが、ステインの我慢が先に限界を迎えた。


「いい加減にしろ。俺は帰るって言ってるだろう。次、俺の道を塞いだら・・・ココゴト、ブットバスゾ?」


バタバタバタ!!!


いきなり周りを威圧したのだ!!息ができなるほどの圧力にギルドにいたほとんどのものが倒れていく。俺も意識を保つのが限界だった。デニス殿もなんとか意識を保っていた。


その後死屍累々と言ったギルドをステインは後にしてくれたが、あんなステインは初めて見た。外に出ていたギルド職員とマインが帰って来て悲鳴をあげてギルドにいたものの解放にまわった。


マインは事情を聞いて悲しそうにしていたが、今日の夜にでもステインがマインの実家に顔を出すらしいから話をしてみると言っていた。


俺と、デニス殿は


人外を超え、英雄を超え、魔王を超えなお、底の見えないステインに恐怖とともに、興奮を覚えた!!


今後、世界に何かあればステインが救ってくれると直感した。何故かは分からない。



ただ、ステインの子供っぽさだけは治さないといけないと心に誓ったのだ。


恩人でもあるが、俺にとってステインは何があっても友なのだからな!!


取り敢えず、ヤマタノオロチと話してきてもらう依頼を受けてもらえるよう、その時が来たら説得を頑張ろうと心に誓った。

うまくギルドマスターの気持ちを表現できた気がしませんが、第一弾としてはいいのかなと思っています。

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