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何故、寄ってくる奴らは馬鹿ばっかりなのか?

マリン達と別れて王都を歩く。

ケルピーはやや小さくなって付いてきているが、ハクは小さくなって俺の肩に乗っていた。


「どっか寄るか?欲しいものあるか?」

「私は特にないが、女性の買い物は長いと言うし、時間潰しくらいなら寄り道も良かろう。」

「はいはい!兄ちゃん達、僕はお腹空いたよ〜」

「そうか、けど食事は皆んな揃ってだよな。だから屋台でつまみ食いするか?」

「わ〜い!ステイン兄ちゃん、僕肉が良いな〜」

「ハクは食い意地が張っているな。仕方のない奴だ。」

「まあ良いじゃないか!こっちは男同士気楽にしよう。」


屋台を見て回り、何軒かで買い食いする。

王都を回るのも、以前マリンの為に覚えた王都案内を覚えている為、お手の物だった。

色々な買い込みや、興味があるものを見て回り、それなりの時間が経った。

そろそろ喫茶店に向かうかとゆっくり歩いていく。


観光しながらゆっくりと喫茶店に歩いていると、ガシャガシャ音をさせながら、1人の男が近づいて来た。


「貴様!あの時の平民だろう!?」

「まだ早いかもしれないけど喫茶店で待つか?」

「そうだな。ゆっくりしておくのも良いだろうな。」

「ステイン兄ちゃん、何か作って〜!創造してるとこ見てみたい!」


なんか話しかけられたけど見覚えないから無視しました。

だって面倒くさくない?

知らない人には着いて行ったら行けません!


と、無視していたら顔を真っ赤にした男が目の前に回り込んできた。


「き、貴様!!またしても無視しおって!!やはり一度立場というモノを分からせる必要があるな!!」

「ケルピー、大声で騒ぐ迷惑な奴のせいで目立っているんだが?フード被っているけど目立ってるんだが?」

「うむ、私も無駄に注目されるのは好かぬ。」

「僕も〜〜」

「魔獣が喋って・・・!?い、いや、関係ない!私に対する無礼を詫びろ!!」


周りの人達が遠巻きに注目している。

途轍もなく迷惑だ。

ええと、コイツは誰だっけ?思い出せ思い出せ!確か・・・


「おい、オーロラカメレオン。いや、虫だったか?・・・あれ?亀だっけ?」

「ステイン殿、蟻じゃなかったか?」

「ええ〜〜〜!アレはシャウトモンキーじゃない?」

「「「「ブフォッ!!!???」」」」


周りの人達が吹き出して笑い始める。笑うという事は俺達の例えが合っている証拠だよね?

何故、目の前のモンキーはプルプル震えて血管が浮き出ているのかな?


「貴様らああああああああああああああ!!!!!」

「あ、本当にシャウトした。ハクのが正解だった!」

「なんと!モンキーか?」

「やった〜〜〜!僕の勝ち〜〜♪」

「◯△◻︎☆〜〜〜〜〜〜〜!!!!」


言葉にならない叫びを上げているモンキー。

周りの人達は笑い転げている。

何がしたいか分からずにいると、更に近づく集団がいた。

騎士団である。


「何をしている!ここは王都の往来だぞ!」

「アレは?この間クビになった元第3部隊の隊長では?」

「あの貴族至上主義者か?」

「確か、実家にも勘当されたんだよな?」

「あの無駄にガシャガシャ音がしているのは、あの無駄に見た目派手な鎧か?」


おおっと?元同僚さん達ですよ?あれ、兵士さんも来ましたね?騒ぎが大きくなっていますよ?


「ええい!私は今はフリーの傭兵だ!止める権利はないはずであろう!邪魔するな!」

「王都の往来でそんな訳がなかろうが!!」


おおう!凄いこと言ってますよ?兵士さんが怒っていますが?

というかさ〜〜〜〜?


「邪魔だから殴って良いかな?」

「ステイン兄ちゃん!僕もやる〜〜」

「全く、ステイン殿に絡む馬鹿が多すぎるな。」


などと言っていたら、買い物の終わったマリン達が近づいて来た。

マリンが普段着ない白いワンピースで歩いてくる。


「おお!マリン!可愛いくなったな〜〜〜〜〜〜!!!!ケルピー、ハク!ウチの妹が可愛いぞ!」

「さすがマリン様。マインと言ったか?大義である!」

「おお!よく分からないけど、凄いね〜?」

「本当!?皆んな、ありがとう!!」

「良かったですね、マリン様!」

「マリンはいつも可愛いのです!」

「可愛いのは認めるけど、ステイン。何の騒ぎよ?」

「あ?知らん。なんかモンキーが騒いでいるだけだ。」


マリンを皆んなで褒めているとマインが聞いてくる。が、俺も何がしたいか分からんのだ。騒いでいるとしか言いようがない。


「邪魔だ!女ーーーー!!」


ドンッ!!!


「キャッ!?」

「わう!?」


マインを突き飛ばすモンキー。マインが押された先にマリンがいてぶつかった。

尻餅をつくマリン。

せっかくの白いワンピースに土汚れがつく。

みるみる涙で一杯になるマリンの目。


プッツン!!!!!


「『気功術』・『ポイント・アップ』。」


呟きながら、モンキーの額の前に指を構える。


「・・・は?」

「ぶっ飛べ。」


バゴン!!ンンンン・・・ガッシャーーーン!!!


「「「「「「「「・・・・・・・・・・」」」」」」」」」


シーーーンと静まる人達。


「ステイン殿、手加減しすぎではないか?デコピンなどと。」

「僕が噛みちぎってこようか?」

「ハク、汚れるからやめなさい。妾が焼き尽くしてくれる!」

「爪で引っ掻いていいよね?いいよね?」

「大丈夫だ。今からコイツは王都の南にある小島の毒草地帯に捨ててくる。のたうち回って死ぬのだ!」

「ま、まままままま待ちなさい待ちなさい!」


マインが慌てて止めてくる。しかし、せっかく可愛いいマリンの服を汚したのだ!滅殺して何が悪い?え?ダメなの?ウチの家族皆んな殺る気だよ?


「ここここ、殺しはダメ!殺しはダメよ!?」

「はっ!!お、お待ちください!旅の方!」

「そそ、そうです!殺しては何もなりません!」


マインだけじゃなく、周りの騎士さんも止めてくる。


「知るか!俺の家族に手を出す奴は、ぶっ飛ばす!!!」

「仕方ないよね〜?ウチの末っ子泣かせたんだから!僕が殺ろうか?」

「妾が三日三晩焼き続けてやろうか?」

「私が指を一本ずつ切りましょうか?」

「待てお前たち。マリン様の調停者たる私が風で切り裂く!」


「「「「「落ち着いて下さい〜〜〜〜〜〜〜!!!!」」」」」


周りが声を揃えて止めて来ました。え?今回は殺人未遂でしょっ引くから勘弁しろ?王都追放になるように掛け合う?ええ〜、生きてる価値あるかな?ないよね?


「どうしたのだ!何の騒ぎ・・・ステイン殿!?」

「ん?おお!確かガイムだったか?」

「ステイン!何があった!?」

「あれ?バッさんも来たの?」

「ちょうどいい所に!!お二人共ちょっと来てください!」


騎士団第一部隊隊長のガイムと、兵士長のバッさんが来た。それを慌ててマインが引っ張って行き、何やら話し込んでいる。

どうしたのかな?

おや?血相を変えた2人がこちらに慌てて来ますな。


「すすすす、ステイン殿!!この度はまた王国国民が失礼をしましたーーー!!」

「すすすす、ステイン!殺しはいかん!子供を預かっている身なれば、自重せよ!子供の前で殺しなどならん!」


ガイムとバッさんが慌てて言ってくる。


「ええーーーー?けど、マリンの服汚したし、ぶっ飛ばすくらい良くないか?」

「お前に本気でぶっ飛ばされたら死ぬから!!周りの魔獣方も殺気がとんでもないぞ!コイツは王に頼んで厳罰にするから!」

「皆の者!こちらの方は先の帝国との戦争における第1功労者であり、王と面識もある王国の勇者様だ!!失礼がないように徹底しろ!!そこの馬鹿は牢に入れておけ!!迅速に行動しろ!!」

「騎士殿!兵士を使って構わぬ!早く行動せねば王都ごと破壊されるかもしれぬぞ!」


「「「「「「「「「ゆ、勇者様ですと!!!????」」」」」」」」」


周りが驚きと共に騒ぎ出す。中には拝み始める人もいる。

勇者って変に信仰されてるから嫌なんだよ!

バラしたガイムを睨む。


「おい、ガイム。目立つだろうが。お前、一回飛ぶか?」

「あわわわわわ!す、すみませぬ〜〜〜〜〜〜〜!!!!」


ジャンピング土下座するガイムを見ているうちに、モンキーが連れ去られていった。

騎士団長を囮にするとは!やるな!

まあ、ガイムとバッさんが変わりに頭下げるのもおかしいよね?マリンがいいなら終わりにしよう。


「マリン、おいで。」

「うう〜。はい・・・」


しょんぼりしたマリンが近ずいてくる。

そっと手を頭の上にかざし、魔力を流す。


「『リペア』。」


フワッとした光がマリンの服に纏わりつくと、一瞬で光が治る。


「おお〜〜〜!マリン綺麗になったよ!?」

「ステイン兄ちゃん、そんな魔法も使えるんだね〜〜〜?」

「うむ、見事な浄化だ。」

「妾も兄上に魔法習おうかしら?」

「うわ〜〜〜〜!!ありがとう、ステイン!!」


周りで見てた人達は口を開いて驚いている。

ああ、そっか!この魔法は俺が遊びで作ったオリジナルだったよね?

初めて見る魔法に驚いているのかな?


「す、ステイン殿?今の魔法は浄化魔法ですか?」

「こ、高位の神官しか使えないのではなかったのか?」

「複雑だから誰でもは使えないけど、神官じゃなくても使えるぞ?というか、その神官ってシュバルツって爺さんだろ?俺が教えてやったんだ。」


「「「「「・・・・・・・・」」」」」


周りが静まりかえったけどどうしたのかな?

とりあえず、もういいかな?


「良し、色々面倒な事になりそうだから帰るぞ!」

「いいよ〜、僕、お腹膨れたし!」

「ハクお兄様だけズルイのです!私もお腹空いたのです!」

「シトリン、これ以上は王都では騒ぎになりすぎる。」

「妾が乗せて聖域に参りましょうか?急いで帰って兄上に作ってもらいましょう。」

「ええーーーー!!私、もっとマインお姉さんと遊びたかった〜〜〜!」


マリンの一声で、急いで撤退しようとしていた動きが止まる。

ウチの家族は末っ子に弱いのだ。

マインが駆け寄って来てマリンを抱きかかえる。


「良いわよ!マリンちゃん。もっと遊びましょうね〜〜〜!」

「くっ!!ま、マリンが言うなら仕方ない・・・皆んな、諦めるぞ。」

「仕方ないよね〜」

「致し方あるまい。」

「マリン様が言うのなら。」

「しょうがないのです!」

「やった〜〜〜〜〜〜〜!!」


周りで見ていた人々は思った。


ーーーーー子供を味方につければ良いのか!!ーーーーーー


と、


今日、1番王都の皆んなの心が1つになった瞬間だった。




ちょっと日常描いてたらまとまりきれず、長くなってしまいました。

次回からは今章の目的に進めたいと思います。

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