プロローグ:終わりなき世界
伽話しに出てくるような麗しい川の畔で女の子が笑い、煙臭さの蔓延する掃き溜めで男の子が泣いた。彼女らは神様より授かった愛を育み、彼らは復讐心に捕らわれてナイフを握った。ある者は澄んだ空の下で野原を駆け、ある者は薄汚れた大地で命を落とした。それでも世界は続く、長くも短い歴史の中で多くの死者を生む戦争が起きようと世界自体が終焉を迎えることは無かった。
時にその運命は残酷すぎる現実をあの子たちに突きつけ、残酷すぎる現実はあの子たちに耐え難い痛みをもたらした。皆が望んだ在るべき未来と世の理が創った争いの元凶が噛み合う事はありえない。
凡人である者達に何が出来るというのだろうか、そう考える者もいるかもしれない。けれどこれだけは覚えておいてほしい、他の誰かではないのだ。隣に座る友人でもテレビの向こうに映る英雄でもない、終わりなき世界で確かな平和を築く為には君達一人一人の力が必要だということを。
―――世界の何処かの誰かの言葉。
この度はエンドレス∞ワールドをお読み頂き誠にありがとうございます。
投稿したのはこれの一つですが次話も引き続き読んで頂ければ幸いです。
次のお話しは本編になりますが、一週間後に投稿予定なので気長にお待ち頂ければなと思います。
それでは最後に改めて、この作品を読んで頂き本当にありがとうございます。