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トレド 前編

トレドは本当にアメリカにある都市です。

この間、なんとなく地図帳で見つけた面白そうな名前だったので、小説にいれてみました。

それから程なくして一行はアメリカの五大湖の一つ、エリー湖の畔にある街『トレド』にいた。

『トレド』はオハイオ州の北部に位置し、近くに原油の採掘場もある比較的大きな街だが、


「あの、ちょっといい?」


ウ「何じゃ?」


砂埃が舞い上がる道の上で尋ねた。


「人どころか猫一匹居ないじゃない!!」


そう。だーーーーれも表に出ていないのだ。


カ「別に居ない訳じゃないんだよ、昼間は怖くて外に出れないだけ」


「え?それってどういう…!」


ドドドドドド…

地響きが聞こえてきた。


ウ「そら、おいでなすった」


カ「最近襲われなくなったなーとか思ったけど、やっぱ来たか」


「なっ、何が!!?」


カ「え?ヒューマノイド」


カイトの言葉と同時に、その異様な物体・・が姿を現した。

確かに人型は人型なのだが、映画の『○レデター』の様な御面相だった。


「ヒッ。なっ、ななな何あれぇ!怖っ!粘液キモっ」


ウ「騒いでおらんで、とっとと物陰に隠れておれ!襲われるぞ!!」


ウィンドが老人とは思えないハリのある声で叫んだ。


「はっ、はいぃぃ」


ささっと隠れる。

それを確認したカイトとウィンドは、それぞれ抜き身の剣と杖を構えた。


(は?何あいつら!?何でそんな凄いモノ持っちゃってるの?ずるくね?)


それに合わせたようにヒューマノイドらが動きを止めた。

先に動いたのはカイトだった。

ただし速すぎてマントの閃きしかアンナには見えなかったが。

ザくッッ…ザシュッ

少し紫がかった血が飛び散る。

どうやらその色がヒューマノイドの血の色らしい。

20mほど先の所でカイトが振り返った。

その瞳は、いつもの(そんなに長い間一緒に居たわけではないが)優しい瞳ではなく、獲物を狙うトラの様な瞳をしていた。


(え…なんでカイトあんな怖い目してんの?もしかして野生の血ってヤツ!?)


アンナがカイトの異変(アンナはそう思った)に気を取られている間、ウィンドは残ったヒューマノイドに対して、何やらぶつぶつ呪文のような事を呟いた。

ウィンドが最後の一言を言い終えると同時にヒューマノイド達が一斉に消えた。


「え……何、何が起こったの?」


カ「いつもの通り、こいつらを始末しただけ」


「いや、そうじゃなくて…」


ウ「わしの術の事を言ってるのであろう。あれは『イレイザー』といって基本の術の一つじゃ」


「『イレイザー』ねぇ…って消しゴムかよ!!」


ウ「あ…そういうんか、地球では」


「そうそうって、何で地球を知ってるの!?」


ウ「この世界の人口のほぼ1割が地球を知っておるからじゃ。多分、地球から堕ちてきた人たちなんじゃろう」


ウィンドがどうやらこの旅やこの世界の事を一番良く知っていそうだった。

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