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緋色の服の少女

「……おいっ、どーしてこんなとこにいるんだ!寝相が悪いにもほどがあるぞ〜」


「あ?カイトかぁ…おはよー」


パコッ


カ「な〜にが『おはよー』だ!ボゲェッ」


「なっ、何も叩かなくても…」


カ「アホ。気持ちよさそーに寝てやがって……置いてかれたら困るだろーなと思って起こしたのにそれはねーだろ」


既に日は高く上り、結構暑くなっていた。

砂漠だからね。


「置いてかれたらって事はやっと移動するのかな?」


カ「あったりめーだ。ホラっ、早く行くぞ」


そう言うと、カイトはすぐに歩き出した。


「あ〜待ってよ〜!」


慌ててその後を追いかけるアンナでした。


ウ「お、やっと見つかったようじゃの。そんじゃ行くか」


『はいはい』


街まで残り約20キロの道のりをやっと歩き始めた。




砂漠の道を半分ぐらいまで進んだときにアンナが声を上げた。


「あれ?あそこに赤い服を着た女の子が居たような……?」


カ「え〜、蜃気楼じゃねぇの?」


「だってそこの砂丘に……」


ザザッと砂埃が上がる砂丘の向こうに消えていく赤いひらひらした布地が見えた。


「ほらっ、そこそこ。今砂丘の向こう側に降りてった!」


カ「オレには見えなかったけどなぁ…ウィンドはどうだった?」


ウ「わしも同じじゃ、そんな少女は見えなかった」


「…気のせいかな?砂漠が暑いせいかも」


それからは特に気にも留めなかったが、赤い服を着た少女はジッとアンナを見詰めていた。

その顔は黒い塊で出来ており、昨日のマントの者を思い出させる風貌だった。

あれ?見詰めていたって書いたのになぁ。




「ぼへー、やっと着いたぁ〜」


カ「長かった〜、やっとベッドで寝れるぜ」


旅籠屋はたごやの部屋に着いたとたん、足から崩れるように座ったのはアンナとカイトだ。

ウィンドは立ったまま、警戒するように部屋を見回していた。


「ってゆーか、一つ聞きたいんだけどなんで一つしか部屋が取れなかったの?」


ウ「一部屋につき3人寝るのが基本なそうじゃ。どーするかのぉ、この寝相悪すぎ男は」


「そこのソファーにでも寝たら?」


ウ「おお、ナイスアイデアというやつじゃの」


カ「オレを無視して話進めんな〜!!」


その後、結局ソファーに寝る事になってしまった可哀想なカイトクンでした。

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