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朝、迎えに来たのは…!

昨日の明かりとはまた違った光で目が覚めた。

こう…何て言うかそう、青白い火の玉の様な淋しい明かり。

死出の旅路に持っていくと伝えられるカンテラを持って、その人は立っていた。


「……オイデ、オ前ヲ待ッテイタンダ。オ前ガ持ツベキ物ヲ与エヨウ」


「誰……?何でそんな事をしなくちゃ……!」


その人の目がビカッと光り、ビクッとアンナの肩が震えたかと思うと、アンナの目が紅くなった。

そしてその人のカンテラの明かりに誘われるように立ち上がり、付いて行った。


…………………………


奇妙な2人組みを疑うものなど居なかった。

まだ早朝なうえ、砂漠の真ん中ときている。

その奇妙な2人…漆黒の長いマントを纏った背の高い者とアンナ…は、昼間見ても不気味で怪しい雰囲気を醸し出している岩の割れ目に入っていった。

するとアンナの紅き瞳が元に戻った。


「!こ、ここは……?」


目の前に岩に刺さった指輪が在る。

石は黒曜石、リング部分は茨の紋様が走っている。


「ソレハオ前ガ持ツベキモノダ、シカシ、強制デハナイ。オ前ガ持チタクナケレバソレデイイ。りんぐハソノママダ」


「こ…これダークリングじゃない!そんな物誰が持ちたいって言うのよ!!」


「ソウカ…デハコノりんぐハ他ノ人間ガ持ツ事ニナルゾ、下手ヲスレバ世界ガ滅ビルゾ。オ前ハソレヲ知ッテイナガラ何モシナカッタ、ソウイウ罪悪感ニサイナマレル事ニナルゾ、ソレデモイイノカ?」


ぐっと返事に詰まったアンナを尻目に悠々としているマントの者。


「時間ハタップリアル……ユックリ考エレバイイ…」


背を向けるマントの者。


「持つ……持つわ!そんな奴ら何かが持って世界が滅びるよりはいいもの…!」


ニィと笑った者はマントのフードを脱いだ。


「!!あんたは一体……?」


ソイツは顔が黒く、いや黒いだけで顔が無かった。

確かに笑った口を見たのに……!


「早クソノりんぐヲ取レ」


恐る恐るリングを取った。

すると黒曜石が怪しげな黒い光りを放ち始めた。


「なっ……!」


黒い光りがアンナの体に巻きつき、白い肌に吸い込まれていった。

その腕の付け根に浮かんだ刻印は茨のように絡み合い、互いにひしめき合っていた。

フッと視界が暗くなり、アンナは気を失った。



どうも、葉月です。

杏南がダークリングを手に入れる事は当初から考えていましたが、手に入れるしゅちゅえーしょんを決めるのに少々時間がかかってしまいました。

読んでくださった人はなにとぞ最後までお付き合い願いたいです……(汗

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