陰と陽
世界には
触れてはならぬモノがある
触れたとすれば
どこまでも
どこまでも
落ちてゆくことになる
そうとは知らず
1人の少女が触れた
その名は
『闇の指輪』
それ触れた者すなわち
指輪の主となり
永遠に生き
滅すべき命を持たぬ存在となる
だがしかし
それ相応の代償を払うことになる
そして
けっして光と交わってはならぬ
けっしてヒトを愛してはならぬ
誰しも影を持っているのだから…………
世界には
触れてはならぬモノがある
触れたとすれば
抗おうとしても
逆らえない
どこまでも
どこまでも
神に近い存在になってしまう
そうと知りつつ
1人の老人がそれを手にした
その名は
『光の指輪』
それ手にした者すなわち
指輪の持ち主となり
20年に一度
年を重ねるだけの存在となる
だがしかし
代償も付き物だ
【闇の指輪を見つけて破壊すること】
人々の希望の欠片を信じ
ひとしずくの
明日を切望する
誰しも良心の疼きはあるのだから…………
この世には
触れてはならぬモノが2つある
『闇の指輪』
『光の指輪』
2つは交わってはいけない
2つは常にヒトの手に在らねばならない
2つが触れる
その時は
この世の終わりを意味する
『闇の指輪』
の主は少女
『光の指輪』
の持ち主は年寄りの男
互いに違う国に住み
けして交わる事の無い様に思われた
だが
運命とは不思議なもの
2人が出会うところから
この物語が始まる…………
そうそれは
違う世界での事だった