美男美女の集まる場所!?
6時間目のチャイムと同時に、
俺は有里奈に手を引かれ、
教室をさっさと出て、廊下を走っている。
有「さぁ!! ここが数学準備室だよっ」
そこは誰も気づかないような階段の裏に
扉があった。意外ときれいなようだ。
良「よくこんなところ見つけたな」
有「あたしさー、如月先生とは気が合うみたいで
よく空いた時間は雑談とかしてるんだけど、
そういえば、休み時間はよく一緒に見かけるな⋯
有「秘密の扉があるって、探してみてって
言われたから、休み時間は毎日学校探検して、
やっと見つけたんだよ♪
それで休み時間、見かけない日があったのか⋯
有「教師の間でもあまり知られてないんだって★
で、如月先生に部室にしていいですか?―
って聞いたら、OKもらったんだ!!」
如月先生はよくそんなことに了解したな⋯。
責任を取ってくれるというならば尚更だが。
良「ここの部室を、他の部員は知っているのか?」
有「さぁ? 数学準備室だよ― とだけ言っておいたけど⋯」
有里奈は自分には関係ないという素振りを見せた。
それでも部長か!?
良「ちゃんと説明しろよ!!」
有「だって、違う部員の子にこの
場所ばれたくないじゃん!
どーせ、学校管理職にでも聞けばいいのっ」
良「がっ⋯」
その気持ちもわかるが⋯他に方法はないのかよ?
有「文句でもあるの!?」
良「あー、もうお前はいいから⋯
俺、部員の子たちにいってくるから、
名簿見せろ!」
俺のクラスは如月先生の〆が早いため、
学校でも下校時刻は早い方だ⋯
おそらく、他のクラスはまだ授業中⋯。
俺が今から行けば、おそらくちょうどいい時間だろう。
有「はい⋯」
有里奈は寂しそうに名簿を俺に渡す。
良「じゃ、言ってくるから、
どっかで待ってて!!
部室に入っててもいいし」
その言葉を言い終わる前に俺は走りだしてしまった。
その間、後ろの方から、甘くも高い
「待っててあげるんだからぁー」
という声が聞こえた。声の持ち主はわかるであろう。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
隣のクラスの4組には部員が二人いるとのことだったため、
先に行くことにした。俺が4組に着いた時は
運よく、下校指導中だった。
俺は少し戸をあけ、
良「雛塚さんと、穂奈美くんいますか?」
と小声で言った。どうやら、雛塚というヤツは女の子で
穂奈美というヤツは男らしい。どんなヤツやら⋯。
そんなことを思っていると、
雛「どうも、雛塚です^^」
と、かわいらしい小柄の少女が出てきた。
髪にはウェーブがかかっており、
髪色も少し茶色がかっている。
こんな美少女が俺の推進部なんかに⋯
と浸っていると、今度は後ろの方から美少年が歩いてきた。
穂「どうしたんだ? あ、俺、穂奈美。ご用件は?」
美少年の割に言葉づかいは砕けているようだ。
良「いや、うさ部⋯のほうなんだけど、
部長がちゃんと部室を言わなかったみたいで」
雛「あぁ⋯神埼さん⋯」
穂「あの美人さんの^^
お前と仲良いよなっ」
良「それが⋯いろいろ災難にあって⋯;」
あんなヤツと一緒にいていいことが一つもない⋯。
雛「実は⋯数学準備室の場所が分からなくて⋯
穂奈美君と、先ほど困っていたんです」
穂「いきなり、今日は部員紹介だから、
数学準備室に集まって―
なんて言われてもなw;」
良「そのことなんだけど⋯」