第2回、ポスター作製開始!?
それから、うさ部の名前を校内中に
知らしめようと、まずはポスター制作を始めた。
もちろん、大々的に描かれるのは、
この、うさ部のイメージキャラクター(?)であり、
副部長でもあり、俺でもある、宇佐美良介だ。
そして、その企画の大半を努めるのは
神埼有里奈である。というより、
こいつがポスターをつくると言い出したからな…。
そして、無駄にやる気のある黛は
ほぼ雑用と言ったところだろうw
ほかの、雛塚さんや穂奈美や瀬戸は、
有里奈の指示に従っているといったところだ。
俺はというと…
有「ピョン介なんか、イメージキャラクター以外の
なんにも役には立たないんだから
そこで黙って座ってモデルでもやってるのっ」
なんてやろうだ…。
俺が許可なんかしなければ
こんな「うさ部」なんかなかったってのに!
しかし、有里奈に歯向かったところで、
なんにも変わらないという事は
当の俺が一番分かっている。
良「お前こそ、集中して早く終わらせろよ?
座ってるこっちだって疲れるんだからよー…」
有「じゃあ、本領発揮としようかっ♪」
有里奈は満面の笑みでそう言うと、
急にペンを早く動かし始める。
鉛筆ではないこの万年筆の様なペンでは、
間違いは一切許されない。
が、流石は天才少女…!!
こなれた手付きで仕上げていく。
良「よく、そんなもん描けるな?」
有「あたし、漫画家さんが
夢だった時があったんだ♪
それで、道具とかも全部買え揃えてね。
だけど、飽きちゃったw」
それは笑い事で済まされる事なのかと
考えると、有里奈ん家は金持ちなのかもしれない。
そうこう考えているうちに、
もう絵が描き終わっていた。何という早業だ…!
有「できたよーっ! かわゆいでしょっ♪」
ん…まぁ、この前のポスターは
リアルが追求されてる感じだったけど…
今回のはマンガチックだな。
有「で、この原画に色を塗るのは
穂奈美君っ^^」
穂「りょおか~いっ」
そういうと、穂奈美は原画を受け取り、
プリンターのスキャナーに挟む。
数学準備室に、いつの間にかパソコンやら
プリンターやらが取り入れられたのも、
すべて有里奈の仕業だろう。
穂「ほんでっと!」
いろいろ操作してから、荒々しく
[Enter]キーを打つ。
すると、パソコンの画面には大きく、
有里奈の描いた絵が映った。
すると、穂奈美はペイントソフトを使って
モノクロだった原画があっという間に鮮やかになる。
穂「これで完了だ…」
有「うん! OKだねっ♪」
雛「あとは…文字入れですね」
俺はその、雛塚さんの言葉に疑問を持った。
良「文字入れ?」
有「うん、まだ文字入れてないから^^」
そーいわれてみれば、まだ絵が描かれているだけで、
ポスターの内容がわからない。
頼りになるのは、ウインクをして、
グッドサインを出している俺のような絵だけだ。
良「で、文字というと?」
有「え? それは…」
穂「はい、できたよ、部長っ」
良「ん?」
その、試し刷りしたポスターには、
驚くべきことが書いてあった。
良「…うさ部なんでも相談室
を、開設したよ…?」
有「そう! いやー、さすがに部室で
遊んでるだけだと怒られちゃうから
なんかしらのなんかをしようと思って♪」
良「何勝手に決めてんじゃぁぁぁぁぁ!!!!!」
なんかしらのなんかって何よ…!?
つーか、そのまえに、なんかしらのなんかの
企画を勝手に進めんな!!