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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第二十一章:顔寄せ大会

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CD発売記念ライブ後

「はい、ありがとうございました。

 アンコールは『みじめな僕』、『耳元で囁く秘密』、『愛してくれよ』、そしてお馴染みになって来ました、『もう時間だ』でした!」


 ≪「もう時間だ」を聞いたら終わっちゃうって実感するようになっちゃったなぁ≫

   ≪寂しい歌詞じゃないのにライブ終わりの最後の曲って印象が着いちゃったから聞いたら寂しくなっちゃうね≫

     ≪好きです!!≫

  ≪投げ銭させて下さい><≫

         ≪ずっと聞いてたいよぉぉぉ;;≫


「さてさてさて、では名残惜しいですが、CD発売記念ライブもそろそろお別れのお時間です!

 今夜のお相手は、ボーカルの慈音(じおん)とー」


「ギターのアリスとー」


「ベースの真子(まこ)と、そして!」


「ドラムの凛子(りんこ)

 以上、私達ぃ……」


「「「「月明かりの使者でしたー!!」」」」


「CDいっぱい聞いてね!」

「特典映像も見てね!」

「演奏してみたの動画、楽しませてもらってるよ!」

「歌ってみたもいっぱい投稿してね!」


「「「「バイバーーーイ!!」」」」



「はい、生配信終了しました! お疲れ様でしたーーー!!」


 伊吹(いぶき)達が汗を拭きつつ、水を飲んで一息つく。

 アリスと真子と凛子が伊吹の元へ集まって、ライブ中のちょっとしたミスや上手く行かなかった場面などの反省点として挙げる。

 それだけでなく、ここが良かったなど、メンバー同士で素敵だと思った点も含めて、次もライブへと繋げるべく報告をし合う。


「やっぱりもっと体力をつけないとダメかな、今回はかなり疲れたよ」


 CDが全曲で百二十曲なので、今回のライブはいつもよりも披露する曲数を増やし、伊吹はアンコールを含めて二十曲歌った。

 もちろん口パクなどせず、全て生歌で生演奏だ。

 口パクを提案するスタッフに対して、全曲生歌で披露すると自ら言い切った手前、伊吹は何とかしないといけないと思っている。


「凛子はずっとドラム叩いてコーラスも参加して、よく体力が続くよね」


「んー。あんまり体力作りとかはしないんだけど、確かに今回はいつもより疲れたかな」


 伊吹はバンドメンバーに対して、敬語を使う事を禁止している。

 バンドというのは何というか、こう、フランクでロックでパンクだから、敬語とかいらないんだよ。というのが伊吹の主張だ。

 何となく伊吹の言わんとする事を受け取り、三人は意識して敬語を使わないよう努めている。

 周りも伊吹の意向を受けて、バンドメンバーは伊吹にとっての特別な存在であると認識を統一している。


「ギターの演奏以上に、コーラスする分体力は消耗してるかも」


「そうだね、ベースもそんな感じ」


 アリスと真子も、コーラス部分に対しての体力消耗を感じてるようだ。


「僕は毎日武術の稽古をした後、ジムで軽く汗を流すようにしてるんだけど、トレーナーをつけて本格的に体力作りした方が良いのかな」


「そうだね、私達もジムに通うようにしようか?」


 アリスの問い掛けに対し、真子と凛子が頷いた。

 藍吹伊通(あぶいどお)り一丁目内で働く女性達向けに、トレーニングジムが用意されている。

 今後は体力作りを意識していこう、とメンバー内で方向性を決めた後、伊吹がアリスと真子と凛子をそれぞれ抱き締めて労い、簡単な反省会が終了した。



「お待たせ。どうだった?」


 伊吹はバンドメンバーと別れた後、ライブを最前列で鑑賞していた六人の女性の元へと歩いて行った。

 ゆるクラでの生配信にて行われた「チキチキ! 第一回VividColorsヴィヴィッドカラーズ VS BrilliantYearsブリリアントイヤーズ対抗戦」で勝利した、二階(にかい)如月(きさらぎ)三村(みむら)弥生(やよい)五条(ごじょう)皐月(さつき)七海(ななみ)文月(ふみつき)郡士(ぐんじ)霜月(しもつき)十文字(じゅうもんじ)神無月(かんなづき)の六人だ。

 伊吹から問い掛けられた六人は、伊吹の顔を見上げるだけで何も言わず、用意された椅子にへたり込んでいる。

 まるで魂が抜けているかのような集団だ。


「初めてだから刺激が強過ぎたんですよ」


「あたしも初めての時はあんなだった」


「そーだねー、仕方ないよねー」


 BrilliantYearsのメンバーが座っている少し後ろで鑑賞していた伊地藤(いちふじ)玲夢(れむ)八軒(はちけん)葉月(はづき)一ノ瀬(いちのせ)睦月(むつき)が伊吹へ話し掛ける。


「ほら、うちの三人もあんななってるもの」


 葉月が指差した先には、BrilliantYearsの六人と同じように、魂が抜けたように口を開けている六平(むさか)水無月(みなづき)九野(くの)長月(ながつき)石王丸(いしおうまる)極月(きづき)がいた。


 何故対決に負けた彼女達がこの場にいるのかというと、あくまでBrilliantYearsの六人が獲得した景品は「月明かりの使者のライブを生かつ最前列で鑑賞出来る権利」であり、VividColorsの六人に用意された席は最前列ではなくその後方の席だから問題ない、というこじつけによる。

 BrilliantYearsの六人は、自分達が月明かりの使者のライブを生で見れるのなら何でも良いと、VividColorsの六人の参加に反対しなかった。

 もっとも、伊吹の意向に対して反対する者などそうそういないのだが。


「まぁVividColorsもBrilliantYearsも、同じVtuner(ブイチューナー)として仲良くしてねって事で。

 皆が落ち着くまでここにいてもらって大丈夫だから、あとの面倒は三人にお願いするね」


「はい、了解です。

 今夜も存分に楽しませてもらいました、お疲れでした」


「おつー」


「またお願いしますー」


 伊吹が玲夢と葉月と睦月を抱き締めているのを見て、その他の九人の放心時間がさらに延長されるのだった。






「伊吹、お疲れのところ申し訳ないんだけど……」


 申し訳なさそうな表情の藍子(あいこ)が、伊吹へと呼び掛ける。


「ん? あぁ、イリヤの件か。

 分かった、すぐに行くよ」

評価、ブックマーク、誤字報告ありがとうございます。

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