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【百万PV感謝!】転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界を制覇する!  作者: なつのさんち
第二十一章:顔寄せ大会

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第一回安藤子猫顔寄せ公式大会前日

 クルクム開設時、利用者へと呼び掛けていたアンケートがある。

 クルクム主催の顔寄せ大会、つまりオフラインイベントを開催するとすれば参加を希望するか、どのような大会にしたいかなどを事前調査していたのだ。

 ほとんどのクルクム利用者が参加を希望すると回答した。

 もちろん、絶対に参加するという者や、予定が合えば参加する、場所によっては参加するという温度差はあった。


 開催地は東京で、と思っていた伊吹であるが、この世界において来場者数十万人を受け入れられる施設はなかなか用意出来ない。

 この世界では東京ビッグサイトも幕張メッセも建設されていない。

 また、大規模な同人誌即売会や公式グッズ販売などの運営管理の経験が乏しい為、なかなか円滑に企画を進められていなかった。


 そこで、大規模な顔寄せ大会をするのではなく、小規模な顔寄せ大会を複数回色んな場所で行えば良いという結論に達した。

 小規模な大会運営を通じて経験を重ね、いずれ大規模な大会を開催する事を目標と設定したのだ。

 各地方に一ヶ所のみ、完全予約制で現住所が分かる身分証明書持参必須とし、全国で一週間ごとに開催地を変えていく。


 北海道開催地 札幌市

 東北開催地 仙台市

 北関東開催地宇都宮市

 南関東開催地 東京都千代田区

 東海開催地 名古屋市

 北陸開催地 金沢市

 近畿開催地 大阪市

 中国開催地 岡山市

 四国開催地 高知市

 九州・沖縄開催地 長崎市

 台湾・大陸部開催地 上海市

 ハワイ県開催地 ホノルル市


 開催地と開催日程が発表された際、多数の自治体から開催予定地よりもこちらの自治体の方がより交通の便が良い、施設が充実している、伊吹(いぶき)親王殿下をお迎えするに相応しいおもてなしが出来る、などの連絡が殺到した。

 誘致合戦については今後の公式大会開催の際の参考にする。会場内が混乱する恐れがあるので伊吹が参加する事はない。という動画をなぎなみ動画に投稿する事でいったんは落ち着きを見せている。


 また、日本国外では開催しないのかという問い合わせについては、VividColorsヴィヴィッドカラーズ以外の会社や団体が主催する大会について許認可制を導入する予定であると公表し、収益の分配や大会運営が健全にされる事等の条件を詰めている段階だ。

 その際に開催される大会名は、安藤子猫顔寄せ公認大会とし、公式ではなくあくまで公認であるという形を取る予定だ。


 そして記念すべき第一回目の開催地については、副社長の生配信でルーレットを回してダーツを投げ、台湾・大陸部開催地の上海市に決定した、ように見せた。

 上海を初回開催地に選んだ理由は、VividColorsと宮坂グループの関係者を忍ばせやすい為である。

 台湾・大陸部地域は広大であり、対象住民が多い分、関係者も多く居住している。

 第一回の上海での大会が円滑かつ混乱なく開催されたという実績を作れば、その他の地域での開催でも目立った問題が起こりにくいであろうという考えの元、上海が初回開催地として選ばれた。


 ちなみに、各開催地を生配信で発表したのだが、初回開催地を決めるルーレット部分だけは事前に撮影した動画が流された。もちろん視聴者には分からないように、である。

 伊吹が何回ダーツを投げても上海と書かれた枠内に刺さらず、用意していた二十枚のルーレットパネルのうち、十八枚目でようやく上海に刺さり、撮影現場は大いに盛り上がった。



「それでは貴方様、行って参ります」


「うん、気を付けてね。

 侍女さんと警備の人達の言う事をしっかり聞くようにね」


 イリヤが上海市で行われる第一回安藤子猫(あんどうこねこ)顔寄せ公式大会の視察団へ参加する。

 大陸中央部のデータセンターに用事があるとの事で、イリヤが伊吹へ申し出たのだ。

 イリヤは前世で一度だけコミケに参加した事があり、雰囲気は知っている。


「うちが行くのが一番ええねんけど」


「そうなら良かったなぁ。原稿が終わってたらなぁ」


 イリヤを見送った後、副社長室に戻った伊吹はハチマキをして同人誌の原稿を描いているマチルダにそう言って笑った。


「そんなん言うたかて、五冊は無理やて!」


「自分が出来るって言ったんだろ?

 ちょっと前の自分に無理やて言うべきだよ」


 伊吹がマチルダへ、VividColors公式としてギリギリの線を突いた薄い本の作成依頼をした際、自ら最低五冊は用意すると豪語したのがきっかけだ。

 デジタルで制作し、上海の印刷業者へオンライン入稿する予定だが、最後の一冊がまだ完成していない。

 残り時間はたったの三時間だ。


 ちなみにマチルダのペンネームは安藤映捨徒(あんどうバステト)とし、マチルダ・ローマックス=安藤真智(あんどうまち)=安藤映捨徒である事を公表する予定はない。


「さて、完成した艶声(つやごえ)音声CDの確認でもするか」


「えっ、遂に届いたんや!?

 聞こ聞こっ、はよ聞こっ!!」


「いやいや、映捨徒先生の邪魔をしたくないからここでは聞かないよ。

 どこで聞こうかな、やっぱり(しょう)ノ塔のミニシアターが良いかなぁ」


 ちなみに艶声音声CDは伊吹の前世世界で言うところのASMR音声なので、余程の音響設備が整っていない限りはヘッドフォンもしくはイヤフォン着用で聞くのが望ましい。


「けちっ! いけずぅ!!」


 マチルダが泣きながら伊吹の背中へと非難の声を投げ掛けるが、伊吹は相手にせずに副社長室を出て行く。



「ご主人様、例の件ですが」


「うん、社長室へ行こうか」


 副社長室の外で顔を合わせた智紗世(ちさよ)に声を掛けられ、そのまま社長室へと向かう。

 座って書類の確認をしていた藍子(あいこ)に声を掛け、三人で話し合う。


「お宝小箱販売機、通称ガチャについての報告です」


 ガチャに関して、マチルダが噛むと子猫達が搾取対象となり、不幸になる人間が生まれるという理由から、こうしてこっそりと進めれて来た。


「排出確率は全て同じとし、販売機の近くに交換出来る場所を設ける事を現地スタッフに伝えています。

 その際、必ず監視役のスタッフを常駐させるようにし……」


 こうして第一回安藤子猫顔寄せ公式大会上海場所の最終確認が進められていった。

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